11月27日　「山の音」見る

本日は、東京で録画したHDDを見れきれなかったので。
大阪までﾃﾞｯｷごと持ってきました。
HDDに録画したけど、初めて見たのですが。
成瀬巳喜男という日本映画界の巨匠の52年の作品を見ました。
原作は川端康成の傑作を元にしておりますが。
内容はなんてことのない主人公の老人が同居している息子夫婦の嫁に淡い恋心を抱く話です。
何となく、50年代の当時の家族を描いた点で、小津安二郎の映画と似ているのですが。こちらは小津の哀愁と言うよりは、成瀬のﾄﾞﾛﾄﾞﾛした悲しい感じの話です。
当時の映画の家族像で信じられないのが。
初老の男が、息子が浮気をしているのを心配するのですね。
夫の浮気に悩みながら、その夫の実家に住む女性というのが、21世紀の日本では考えられないです。
今なら夫に浮気を知った時点で、女は怒って、家を出ると思いますが。
この女性は、ずっと耐えるのです。
時代は変わりました。
戦後の日本の家族の空気に驚かされますが、良い映画でした。
日本の隠れた名作を見たい人にはお勧めだと思います。