ネジの、かかり具合

昔のラジコンに、今時のモーターをくっつけよう。
…あれ？　ピニオンギアが取付できない。

モーターのシャフトに平面加工（Ｄカット）が施されており、
そこを狙ってホーローネジ（イモネジ）を締め付けてピニオンギアを固定するのだが…
なぜか、イモネジが締まらない。

ピニオンギアを、よ〜く観察したら…
メネジが、お粗末すぎる。
ネジ山2つぶんくらいしか無いぢゃん。　これじゃあ2回転しか締められんぞ。
しかもネジが平らになっているし。

原因、判明。
シャフトのＤカット量が小さいとイモネジ先端の台形で長さを取ってしまい、
ネジ部分が届かないので締められない。


いや、たとえ締められてもこのネジでトルクをかけたら
悲惨な結果が目に見えてくる。
というワケで、反対側に2.5mmドリルで穴を開けてM3タップを通し、
このネジ穴の代替を作ったものの…

いとも簡単にドリルで穴が開いて、タップがスルスル通る。
素材、めっちゃ薄くて柔らかいぢゃん…　出来たメネジ穴、4山しかないし。


メネジの長さは、セオリーがあります。
鉄や鋼など、カタい素材のメネジだと…　ネジの径ぶん。
M3ネジなら3mm、M4ネジなら4mm。

アルミや鋳物など、素材がイマイチの場合は…　ネジの径×1.5を用意。
M3ネジなら4.5mm、M4ネジなら6mm。

今回は素材がヤワい場所にM3ネジなので…　4.5mm取りたい。
…が、形状の都合で、絶対無理。
つーか、実際に新規ネジ穴を掘って4山しか無いじゃん。
M3ネジのピッチが0.5mmなので、0.5×4＝2mmしかネジがかからない、という事になる。

画像右が問題の部品、左が数年後の同じ部品。
ちゃんとメネジ穴の深さが対策されている…　つーか、最初からしろよ。


トドメを刺すように、この歯車の大きさが特別サイズ。
つまり…　良好な代替品は望めない。　このパーツ、怖くて使えない。
ハイ、駆動系統を丸ごと現行品に取り換えぢゃ。