今回無事に終わってやれやれという感じだが、自分にはまだ懸念がある。
タイ人はよくも悪くも性格があっさりしたところがあって、この事件も単なる美談としてすぐ忘れ去られるような気がしてならない。
一番大切なことは、この経験からタイ人が学ぶことであるだろう。
二度と子供達をこのような危険な目に遭わせてはならない。
自分は過去チェンマイやチェンライ周辺の洞窟に入ったことがあるが、ほぼすべての洞窟は原始時代そのままに手つかずの状態である。
こういう洞穴に入ったことのある人なら解ると思うが、こういう洞穴はほぼ全ての道が複雑に入り組み、かつ濡れている。そしてその道は滑りやすく危険なことこのうえない。いたるところに奈落の底に落ちるような穴がある。
そこに照明がなければどうなるだろう。
また日本人には信じがたいことだが、タイの洞窟は日本のそれよりも遙かに危険な点がある。
いたるところに危険な生物がおり、巨大なニシキヘビまでがいるケースがある。
床はコウモリの糞であふれ、ライトを当てればきれいに見える洞窟内も実は有害バクテリアの巣なのである。
実際自分がタイの洞窟に入ったときも、クモやムカデなどが至る所にいた。
そんな中、今回の救出劇は奇跡だったとしかいいようがなく、救出隊の勇気とスポーツ少年だった子供達の強靱な体力で拾った砂粒のような可能性を拾った結果だった。
世界的に見ても洞窟遭難事故で10日後に救出された例はほぼない。
このまま美談に終わらせて洞窟に何らかの対処をしないとまだ第二・第三の事故が必ず起きるだろう。
今回の事件はタイ人にとって教訓となったはずである。
奇跡は二度起こらないことをタイ人は肝に銘じるべきである。
■タイの洞窟で行方不明の少年ら13人、全員生存確認
(朝日新聞デジタル - 07月03日 01:08)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5182584
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