かねてからGショック、DW−6600を探していた。
この時計、それこそ20年前くらいにはどこにでもあって、量販店で下手したら4000円くらいで買えた一番安いGショックだった。
それでもその堅牢さと信頼性は群を抜いていて一般市民はおろか世界の軍隊、とりわけ米軍に絶大な人気を誇っていた。
当時自分も買ってこのGショックをたいへん気に入っていたのだが、
「そんなごつい時計、スーツにあわんだろうが」
といって上司に叱られたのを期に人にあげてしまった。
それから革ベルトの無難な時計をしていたのだが、やはりこのDW-6600、愛着があって人にあげるべきでは無かったとあとで後悔した。
あれから20年、やっぱりこのDW-6600を買い戻そうと決心した。
だって米軍の特殊部隊の面々もかつてこのDW-6600を持っていてとてもかっこよかったし、昔友人の海兵隊員も持っていた。
とどめは先日、映画アメリカン・スナイパー見たときですよあなた。
アメリカンスナイパーで海軍特殊部隊のスナイパー、クリスカイル、腕に光っていたのはこの6600だったのです。
しかし時すでに遅く、現在この6600はすでにもう絶版でどこにもない。
あるにはあってもボロボロのものだとか色違いだとかそんなものでもヤフオクでプレミアがついて一万円以上するんです。
「ああ、かって4000円だせばどこででも買えた6600がもう程度の良いものはどこにもない。」
この絶望感がわかりますか?
Gショックの加水分解にも問題がある。
Gショックは20年もすると加水分解を起こしてベゼルやその周囲がボロボロになっていく宿命がある。
靴のソール部分が年月がたってボロボロになっているのを見たことある人はいるはずだ、そう、昔のGショックもそうなんです。
2018年の今、25年前のモデルがそうそうまともであろうはずもない、だから、最近はもう諦めていた。
・・しかし奇跡が起きた。
偶然とある関東の田舎都市の2NDストリートで古着を買おうとしていたときのこと、ショーケースに見覚えのある時計が。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ショーケースのガラス越しに6600がキラキラと輝いていました。
この時の感動といったらありません。
思わず声に出たくらいです。
自分は骨董屋だとか、リサイクルショップ大好きで、関東のリサイクルショップは100件以上回ったつもりだったけれど、6600のこれを見たことはなかった。
現在となってはそれほど希少な6600が、そこで輝いている。
店員さんを急いで呼んで、確認、ドキドキしながら見ると6600に間違いなかった。
程度も良い、新品に近い、ほぼ傷も無い。
これが5000円出せばお釣りのくる値段で売られていた。
気になる加水分解も起きていないようだ。
当然即決し6600は我が腕におさまった。しばらく頬ずりしたい気持ちだった。
それどころか6600ちゃんのベッドと食事も用意して、VIPとして迎えたいくらいだった。
今この娘はずっと自分の腕にくっついている。
この6600とこれからどれくらい付き合えるかわからないけれど、今度こそ手放しません。
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