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2018年01月18日23:29

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妄想物語

〜 The second 〜

今日は音桶、外畑、有賀の三人が教室に居る。
それぞれギターやミニピアノを適当に弾いている。
理想的な放課後だなとボクはいい気持ちになる‥
ん!?足りない、ドラムのはやちゃんがいない。
やっぱ全員は無理かななんて思ってた時、教壇側の引き戸が
ガラガラと開いて、はやちゃんと揃いの制服の女の子4人が
教室に入って来た。

『お疲れ様っす!』
教室に入るなりはやちゃんが挨拶をすると、後ろの4人も
『こんにちわ』
と明るく挨拶をした。
「あれ!?君達、この間の休みの日に中庭ではやちゃんが
プレゼンした中学校の後輩の子?」
『はい!』
4人が声を揃えて返事をした。
『今日はこの子達の受験校見学で、ついでにゆるーい音楽部
の見学もしてもらおうと思って連れてきました』
はやちゃんは4人を誇らしげに見ながら紹介する。
『左から、渚雨、知久、羽井、那美で来月うちの高校に入り
ます』
入りますって受験がまだなのに‥いや、はやちゃんの実家の
実力からすると、試験前入学確定もあり得る気がする。
「あっほんと。じゃ4月からボク達と一緒に歌おっか?」
ボクは軽いノリで訊いてみた。
『はい!』
4人の揃った返事に驚くボクにはやちゃんがたたみかける。
『この子達ね、この間の休みの日に聴いた演奏だけじゃなく
て、パフォーマンスも得意なのよ。じゃちょっとさわりだけ
やってくれる?』
はやちゃんの先輩的パワハラかと思いきや、4人はさっと
体勢をとり静止した。
この子達の中学の制服は、セーラー服ではなくちょっとレトロ
な濃紺のジャケットに丈長スカート。
この制服で静止する姿には秘めたる力を感じた。
そしてはやちゃんがCDラジカセで曲をスタートさせると、
4人はひし形の隊形でセンセーショナルなパフォーマンスを
始めた。
ボクもガールズバンドのメンバーも、近い未来のステージでの
新しくて且つ斬新な演奏とパフォーマンスを予感した。
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