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2018年01月07日21:32

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楠美津香一人コントの会@大倉山記念館

映画に続いて今年初めての舞台は日記標題のとおり
今回はLSD(一人シェイクスピア)ではなく、楠さん本来の一人コントです
司会を務める芸人三昧座元の小野田さんのMCによると、一人コントは楠さ
んの本職で、シェイクスピアは天職とのこと
それを受けて楠さんも「本職はお客様の要求により演じていますが、天職は
神の声に従ってやるものです」と

この表現は使えますね
本職は身過ぎ世過ぎの飯のため、そしてそれによって天職を全うするという

でも、リタイアしたワタシは無職です

今日は珍しく落語を2題、「厩火事」と「文違い」を演じました
ワタシもかつて楠さんの落語を聴いておりますが、演目までは覚えていない
もしかしたら再聴かもしれないけれど、まぁ初めてみたいなものです

厩火事は、本来は髪結いとその亭主の噺ですが、楠さんは違和感を覚えた
とのことで、師岡家においては亭主(モロさん)が一生懸命仕事をして妻(楠さ
ん)は酒ばかり飲んでいる
そこで、本日は設定を変えてカリスマ美容師とその女房という噺にしていました
いずれにせよ、仲人である兄のところへ愚痴を言いに行って諭されるという
運びに変わりはありません
そのやりとりのちぐはぐさが売りで、聴き終わってみると「はて、サゲは何だっ
たっけ」と思う、それは「文違い」も同様です
こういう芸を「アンチクライマックス」と呼ぶ、ということを伊丹十三さんから学びました

このやりとりは元々の落語そのままではなく、かなり楠さん流のギャグが満載
ほぼ満員の客席は大笑い、新年早々楽しませていただきました
登場人物を田中邦衛や水谷豊、伴淳三郎に演じさせるのはLSDと同じです
シェイクスピアほど入り組んでいないので、黒板の解説も簡素でした

その後、小野田さんとの対談で思い出話などして、休憩後は一人コント
まず初めてのお客さんのためわかりやすい「上石神井のバイリンギャル」
それに続いて石川さゆりさんの演歌に合わせた「逆さストリップ」、これは何度も
拝見しております、要するに3分44秒で着物の着付けをするという芸
こうして衣裳を和装に変えて「軽井沢夫人」を演じます

これは久しぶり、昔渋谷のジャンジャンで観て以来ではなかろうか
但し、今回は新たに台本を起こして、昨日完成したものだそうです
台本と言ってもストーリーは無いに等しい、パラソルを差してヴァイオリンケースを
手に持った有閑マダム風がシュールなモノローグを繰り広げる、まさしくアンチ
クライマックスというか、センプレ(常に)クライマックス
BGMは意表をついてドビュッシーの"C'est l'extase"ですから、あまり理解される
ことを前提としていないのは明らかです

しかし全体としての脈絡はないけど、パーツパーツは突拍子もない発想で充分
オカシイ(次々に機関銃の如く発せられるので、いちいちここに紹介できません)

こういう本職の下地があっての天職LSDなのですね、人には奨めませんが
わかる人にはわかると思います(つかこうへいにも通じるものがある)

楠さんは横浜放送映画専門学院で出川の哲っちゃんや、ウンナンの先輩にあたります
永六輔氏のラジオ番組で紹介され、それ以来ですからもう20年以上になりますか
未だに追っかけを続けています(多分これからも)
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