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2017年12月27日12:35

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Fateさんこら何をやらかすかカルナがTVに!

 まずは、カルナが現代日本のサブカルに登場してしまった事情を知った私の驚愕をご覧ください。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1931640084&owner_id=1680995
 私が彼を知り、恋に落ちたのは14才、以後30年近くが経ちました。
 彼を追いかけてインドまで行くこと幾たびか(今で言う聖地巡礼みたいなもんを1993年からやってた)(しかし四半世紀前のインドだ、何回か死にかけた)。
 それはある土曜日の深夜でした。介護を抱えている私は月に1、2度ほどだけ、日曜日に完全フリーな日があります。土曜の夜に「明日は好きにできるなぁ」、と夜更かしをしながら適当にTVを流していたら、いきなり画面に「カルナ」と呼ばれるアニメ人物が登場。Fate/Apocalypseにぶち当たったのです。

 彼は、綺麗で、強くて、無表情で、しかし心の底に優しさと誇りと寛容さを秘めた、素晴らしい人でした。
 以後、Fateの登場人物を「カルナさん」、私が追いかけていた伝説の人物を「カルナ」と呼びます。今ではサンスクリットの語尾のaはなくして発音するのが主で、カルーンと呼ばれるのですが無視。あと、インドネシア・ワヤン(影絵芝居)では語尾のaがoになるのでカルノなのですが無視。
 余談ですが、デヴィ夫人の旦那スカルノ大統領の名前は、「善なるカルナ」という意味です。

 彼が登場する『マハーバーラタ』は、世界で最も長い物語と言われ、私も全貌を把握するのにかなり苦労しました。なにせ、当時は日本語の完訳がなかったんだよ!!英語訳がようやっと存在するくらいで、どうにか国会図書館から借りたものの、愕然としましたね。なけなしの金を叩いてコピーを取ったのですが、分厚い紙の束は今でもスルーしたっきり段ボール箱の中に積まれてます。読めるかあんなもん。

 対して分かりやすかったのが、インドネシアの『ワヤン・クリ』と呼ばれる伝承芸能。これは演者が結婚式などの祭事に招かれて、何体ものの影絵人形(薄く削った水牛の皮で、彩色されており、影側から見るのも演者側で見るのも、移動するのも飲食するのも居眠りするのも自由)を、一人の演者が全て動かし、全てを語り、BGMのガムランや女性コーラスにまで指示を飛ばすという、とんでもない一人演劇です。なにせ一晩中やってるからね。いちお神事なんだけど、まぁアジアだからゆるゆる。
 で、演目には『ラーマーヤナ』『マハーバーラタ』という、インド叙事詩(の中のエピソード)がよく取り上げられます。
 このワヤンに、日本で、松本亮先生という専門家がいたのが怖ろしい幸運。正直、原典読むより先生の著作を読んだ方が分かりやすい――上に、面白い。

 誤解を怖れずにあえて言ってしまえば、ワヤンは原典に対して、「(ラノベではない)小説のアニメ版」です。
 インドネシアは歴史の途中でイスラム国家になりました。だから、インドでは絶対に茶化せない神である、クリシュナやラーマやシヴァ(ブロト・グル)の暗黒面を、平気で描写できる。結果、凄い事になります。
 インドでは聖人の典型であるはずのクリシュナ(主人公アルジュナの親友)は、元々三大神の一柱ヴィシュヌが人間に転生した姿なんですけど、これは「人間じゃないと倒せないよー」っていう悪鬼を殺す為にわざわざ生まれ変わった姿なんですね。ところが彼は、青年期に入った途端に、宿敵を倒してしまう。人生早々にミッションクリア。寿命まで何十年もあるのに、この後の人生どうするよ?てところです。
 これをワヤンでは、主人公アルジュナの親友になる事で、退屈を紛らわせます。神々が頭を寄せ合って書いた未来『バラタユダの書』を実現させることで。
 国と人を適所に配置し、戦争が起こるように陰で暗躍し、人々の運命をもて遊び、最も綺麗な配置になるように整える。彼は地上に、クルクシェートラ大戦という曼荼羅を描きました。そして、彼の本体であるヴィシュヌと同格であるシヴァは、天界からそれを見て感嘆する。松本先生は、それをこう訳しています。

   「おお、美しきかな、戦い!」

 私はこれを読んだ時に寒気がしました。それと同時に、神話というものはこういうものだと思いました。人の悲劇を、遥かな高みから観て喜ぶ神々。
 そういうものを想定することで、人は人という分限を守ろうとしたのではないか、と。

(ちなみに破壊神シヴァと調和神ヴィシュヌはかなり仲が良く、ハリハラという合体神になったり、ちょっとした事情でヴィシュヌが女になった時に子供を作ってたりしてます。南インドでたまに見かけるのが、2人の息子のアイヤッパン。何故か交通安全の神様です。ロープウェイに護符が貼ってあったり、意味が分からない。三柱の最高神のうち、創造の神ブラフマーは現在ほぼ信仰を失ってまして、ほんとインド分からない‥‥)

 えーと、マハーバーラタのあらすじを簡単に紹介すると、要するに大国ハスティナープラの王位継承権を従兄弟同士で争って、果ては近隣諸国まで巻き込んだクルクシェートラ大戦になってしまうというもの。
 主人公側・善とされるパンダヴァ五兄弟が、まあ勝ちますわな。長兄ユディスティラ(イマイチ影薄いんだよこの人。勝ったら王位を継ぐのに)、次男ビーマ(気は優しくて‥‥いや結構荒いな‥‥力持ちタイプ)、三男アルジュナ(彼が第一主人公、ビーマが第二主人公と考えて下さい。非の打ちどころがない英雄、だからこそたまにちょっと「え?」がある)、四男五男は双子で母親が違うナクラ&サディーヴァ。
 負けるのがカラウヴァと呼ばれるドゥリョーダナを長兄とする100兄弟。といっても、長兄以外は脳筋馬鹿の次男がちょい目立つくらいで使えない奴が圧倒的に多いんで、ドゥリョーダナの忠実な右腕であるカルナがどうしてもクローズアップされます。

 クルクシェートラ大戦は、彼らの世代のみならず、祖父から孫までの五世代の因縁を無数に引きずっているので、えらく複雑なことになっちゃいます。そもそもが従兄弟同士である上に、師弟だの大叔父だの舅婿だの入り混じって、いやまあ、確かにそれに至るまでの過程が物語の7割くらい占めてますけど。前半も読み飛ばしちゃアカンつーことですね、ハイ。
 無数の逸話の中で、私のお気に入りはアンバー姫の物語。ワヤンではアルジュナの第二夫人・めっちゃ珍しい女将軍になる女性の前世の話。彼女は結局のところ恋をしたんだな、だから相手を殺したんだな、って切なくて好きです。
 しかしインド原典では手っ取り早く対戦する為に性転換します。おい。

 ワヤンは、色々と人物関係を「この人がこう行動するにはこういう感情があったに違いない」と下種の勘ぐ――人間的な解釈をするので、宗教色が抜けて非常に面白いです。
 ただ、とにかく1エピソードに一晩をかけるスタイルが、あまりにもとっつきにくい。私のようなマニアは喜んで見に行きますが、人様にはどうにもオススメできません。

 という訳で、松本亮先生の著作ですよ!詩人でもある松本先生、その流麗なジャワ語の日本語訳にはただただ感服。この方がいらっしゃらなかったら、私はインドの叙事詩を「そんなんもあったねぇ」と流していたかもしれません。いやカルナは好きだけどね。
 この春に亡くなった先生。本式のワヤンはなにせ徹夜で上演されるものですから、休憩所で度々話をさせて頂きました。自分が歳を取ることには恐怖はないのですが、尊敬する方が高齢でお亡くなりになると、ほんとダメージ食らいますね。
 松本先生の偉業は、『マハーバーラタの蔭に』『ラーマ―ヤマの夕映え』『ワヤン人形図鑑』をご一読下さい。図書館には置いてあると思うよ。

 てか、話ズレてきてる。

 えーと、だもんで、Fateというブランドがインド神話の数百人はいる登場人物の中から、カルナを選んで下さった事は非常にありがたい。しかしそのマニアックなチョイスはどーなんだ、というのが私の感想だったわけですが。
 偶然からアニメを見てしまい、なんとなーく検索したら、アルジュナがいつの間にかスマホゲームに参戦してた‥‥‥‥

 まずいがな!カルナと出会っちまったら超絶まずいがな!!
 という私の内心の絶叫をよそに、さらに検索を繰り返すと、とっくに出会ってとっくに会話してた。嗚呼‥‥‥(撃沈)

 というかね、カルナの生涯が重すぎましてね。
 とある由緒のとある国の王女様が、聖仙に親切にしたら、「思い浮かべたものの子を授かる・5回有効」っていう真言(マントラ)のプレゼントをもらいまして。まあ、普通は使う機会なんてないっすよね。
 ところが、嫁いだ先のハスティナープラ国の王様パンドゥが、彼女と第一子も出来てない時に「女と交わったら死ぬ」とかいう難儀な呪いを受けまして。
「あかん、後継者いなくなるわ。なんとかならへんか」
「あー‥‥うち、こんなマンドラ持ってますねん」
 という訳で、正法神ダルマの子ユディスティラ、風神ヴァーユの子ビーマ、雷神インドラの子アルジュナを得ました。マントラの1回は第二婦人に譲り、彼女は双子神を呼び出して双子を出産。これが主人公のパンダヴァ5兄弟です。
 ところで、パンドゥ王の即位はちょっとイレギュラーでした。彼には兄がいて、長男相続が基本の時代、本当はそっちが王になるべきだったんです。しかし兄は盲目で、当時は他国が侵略してきたら王が先頭に立って軍勢を率いて迎え撃たないといけなかった、だから弟が兄を差し置いてまずは弟パンドゥが王になった。
 しかし、「後継者を作れない」と絶望したパンドゥは、妻に相談する前に兄に玉座を譲りました。これが悲劇の始まり。
 盲目の兄王の妃は、邪法を用いて神々(デーヴァ)と敵対するアスラと契約し、100人の子を得ました。なんかね、塊を出産してそれを切り裂いたら順番に子供が出てきたらしい。ここいら神話ならでは。彼らの陣営をカラウヴァと呼びます。

 さてさて。
 弟だけど能力に全く問題のない先王の息子と、彼から玉座を譲られた兄である盲目の王の息子。どっちが次世代の王様になるべきでしょうか。
 という訳で、ハスティナープラ国の王位継承権を掛けて、従兄弟同士で熾烈な争いが勃発します。

****

 えーと、カルナはこの程度のあらすじだと登場しようのない脇役なんですよね‥‥

・弟王パンドゥに嫁ぐ前にマントラを手に入れてしまったクンティは、「マジすか」状態で太陽を思い浮かべます。
 はい、太陽神スーリヤが登場して無事に処女懐妊。困り果てた彼女は、マントラをくれた聖仙に助けを求めます。彼は彼女の耳(サンスクリット語でカルナ)から胎児を取り出し、葦の舟でガンジス川に流しました。
 舟が沈む前に、盲目の兄王子の御者夫婦に拾われた彼は、二人に養育されることになります。
 ちなみに「アルジュナ」の名前の意味は『銀の閃光』。父である雷神インドラにちなんでるんですけど、もう既にここいらへんで、酷くない!?感が‥‥

・で、なんだかんだあって、パンダヴァ5兄弟に敵対するドゥリョーダナに腹心の部下として取り立てられた彼は、なんだかんだあってアルジュナの宿命のライバルになります。なんだかんだ‥‥本当に色々あったんだよ、両方悪くない事案が。
 ここから↓は、原典&ワヤン+実体験で私が好きなトピックス。

・パンダヴァ5兄弟は、イカサマ博打で大負けし、12年を森の中で、その後の1年を人々の中で、正体を悟られずに過ごすというペナルティを負います。13年目の、マツヤ国の王宮で過ごす1年。他の人たちは無難な変装をしてるのに、何故かアルジュナが選んだのはオカマの舞踏教師。そして「女によりも美しい」とか言われとる。もう孫が生まれてる年齢なんですが。
 偶然、インドに居た時に大河ドラマの再放送でこの話をTVで見てしまった私の感想は、流石に三次元なので、「あーいるよねこういうおばちゃん」でした。

・そのアルジュナとカルナは、容姿が瓜二つであるという設定がワヤンにあります。影絵人形だから一目瞭然、ホントにそっくり。「女と見まごう美貌」の特徴を二人ともクリアしてます。
 ユディスティラ、ビーマとは似ていないので、この二人だけが母クンティに似ちゃったんじゃないかと。お母ちゃんは百年に一度の美女と称えられているので、そらまぁ美形にもなりますわな。
 ワヤンは首の角度で気の強さとか謙虚さとかを示すのですが、アルジュナは下向き(謙虚)、カルナは正面向き(誇り高い)。うん‥‥まぁ何も言うまい。
 ウチにはアルジュナのワヤンが玄関に飾ってあります。ハンサムだから映えるね。いや、カルナはマイナーだから日本じゃ手に入らないんだよ‥‥(悔しすぎて写真をLINEのアイコンにしてる)

・カルナが恋した相手は王女でした。身分違いを理由に大反対する姫の父王の目を欺いて、無事に結ばれるように活躍したのがアルジュナと、カルナの義妹(御者夫婦の実子)。かわいい話です。ま、このエピソードの後でアルジュナはちゃっかり義妹を愛人にする訳ですが。
 アルジュナは恋多き英雄ですが、カルナは正妻のみです。ここいらがツボを突くのか、彼の女性好感度はインドでもインドネシアでもかなりのもんです。

・クリシュナの本体、転生元、調和神ヴィシュヌも愛妻家で、通常はヴィシュヌが何かに転生する時、伴侶ラクシュミーはその妻になるべき存在として転生します。
 しかしワヤンではエラー発生。同父同母の妹としてラクシュミーが誕生してしまった為、クリシュナは最愛の人を妻にすることができない‥‥どころか、彼女はアルジュナの第一夫人に。
 これはクリシュナ、ちょっと黒くなるよね。という訳で、彼のアルジュナの親友を装った黒幕説に信憑性が。

・Fateのアルジュナさん、ぱっと見クリシュナぽいんですけど‥‥と思ったら、あらビックリ、内包してた。制作陣の中に、まさか日本に数百人しか居ないであろうワヤンの愛好者がいらっしゃいますか。
 ‥‥まさかね。

・“世界一長い物語”と言われるマハーバーラタ、しかし一番のクライマックスは、アルジュナとカルナの一騎打ちです。これがクルクシェートラ大戦の趨勢を決定します。
 クリシュナを御者にアルジュナが戦車に乗っているだけでこのシーンだと分かるので、私はそっちを描いたA1サイズ宗教ポスターをインドで手に入れ、紙がどうしようもなく劣化するまで壁に貼り、ニヤニヤしておりました。
 しかし、そんな私でも驚いたのが、1995年、ヴァーラナーシー(バラナシ/古名カーシー。アンバー姫の出身地。聖地巡礼の一環)の駅の、女性用待合室に飾ってあった、二人の対決も最後の最後、車輪を持ち上げようとするカルナの宗教ポスター。こんなの存在するの、存在していいの、てかここ駅なんですけど!?
 20kg近いバックパックを背負ったままトイレにしゃがんだ記憶と共に(当時は荷物置き去りとか洋式トイレとかあり得なかった)、強烈に印象に残ってます。

・ちなみに、ワヤンではこのエピソードのタイトルを『カルナの一騎打ち』とします。『アルジュナの一騎打ち』じゃないんです。
「おお、美しきかな、戦い!」はここで発言されます。それはそれは綺麗だったんでしょうね‥‥

・一騎打ちと言っても、肉弾戦ではなく、四頭立ての馬車を御者が操り、その上での弓の撃ち合いになります。
 ここでのハンデがひでえ。もろもろあるけど、御者にクリシュナ(実質、神様やがな)を擁したアルジュナに対して、カルナは上記の嫁さんの父=舅。しかも、義理からカラウヴァ陣営に居るだけで、本心はパンダヴァに味方したかった人。いやね、人物としては立派な王なんですけどね。
 しかも父である太陽神スーリヤから贈られた、不死を約束する黄金の鎧(インド版)や耳飾り(ワヤン版)を、アルジュナの父親である雷帝インドラが汚っねえ手で奪いやがってさ。
 嫌々フォローしますが、『マハーバーラタ』が成立したのは、最高神がインドラからヴィシュヌ・シヴァ(&ブラフマー)に移動する時期でした。ヴィシュヌ=クリシュナを持ち上げる為に、インドラの地位を失墜させる為に挿入された逸話とも考えられます。
 あと、元々雷帝インドラと太陽針スーリヤは仲良くないんですよね。インド人に聞いたところ、雷の後には雨が来るから、暑い地方ではインドラの方が歓迎されるという現実的な話でした。それは分かるわ、乾季のラジャンスタン州で雷が聞こえたら、雨だ雨だ雨だヤッホー!になるわ。
 なにせアスファルトに生卵落とすと目玉焼きになるくらい暑いんだもん。脱水症で死にかけたわクソ。

・過去の中二病を晒しますが、私はアルジュナとカルナの一騎打ちを掌編小説にした事があります。
 周りが寄ってたかってアルジュナの勝利にお膳立てしたこの戦い、私は最後にアルジュナを泣かせ、カルナを微笑ませました。結構、間違ってながったんじゃないかと今でも思います。なんかさぁ、アルジュナにも失礼じゃね?「正々堂々じゃアンタ勝てない」とか勝手に周囲に決められて、勝手にお膳立てされるの。
 私が男だったら絶対ヤだね。という意地も込めましたが、読んで下さった友人の一般女子高生には「分からん」と甚だ不評でした。全くもって技量不足でございます。

・という訳で、なんとなく悲劇の人という印象のあるカルナなんですが、本人は全部を受け止めて受け入れて、自分が不幸だとは全然思ってないのが、私のツボを突いた一番のポイントですねー。
 カルナさんのビジュアルに「うがっ」と思いながら、Fateの彼を受け入れられたのはその一点かと思います。
 ちなみにインドでは、なんか陽気で能天気なキャラにして舞台が作られることがあり、来日公演で( ゚Д゚)となった記憶が。四半世紀前なので仔細は覚えていませんが。
 まあな、アルジュナも髭親父だしな。てめぇ直前まで女装美貌の舞踏教師だったろうが。

・彼の母、クンティに関しては、Fateさんwikiにちょっと申し上げたい。
 十代前半で嫁ぎ、その時に処女であることを強いられ、男子を産むことだけを望まれた女に、他にどうしろと言うのか。自分の子供を河に流す母親が、平気だとでも思ってるのか。
 「仕方がない」、それしか私は感じなかったよ。悲劇だけどね、女にはこういう時代が怖ろしく長々とあった。今でもあるとこにはあるんじゃない?
 そしてそれを「仕方がない」と慮ることができる被害者のカルナは、まぁ女性人気も無理はないわな、と思いました。これは凄まじい覚悟です、本来ならばユディスティラの替わりに次期ハスティナープラ国の王となる権利を持つ彼が、その敵対する陣営で、蔑まれながら生きて、全てを「仕方ない」の一言で済ますのは。
 「私の子供達が殺し合う光景を見たくない」というクンティの懇願を聞き入れ、宿敵アルジュナ以外のパンダヴァ兄弟とは戦わないと誓ったカルナ。思わず我が身を顧みますね、自分が恥ずかしくなる感じで。

****

 私は神話オタなので、Fateに登場するサーバントの方々の由来は大体分かります。
 しかし・・・シャルルマーニュ十二勇士の中から、なんでアストルフォだよ。ローランかオリヴィエだろそこは。
 と、ツッコミ入れた時点で閃きました。制作者、わざと中途半端にマニアックな人を選んで使ってる?だからカルナですか。あーなるほど。
 と言い切るにはジャンヌ・ダルクやシェークスピアが居るので、確信は持てませんが。

****

 ‥‥ってな訳で、「なんとなく深夜アニメを見ていたら何故か28年も恋していた相手が出てきていきなり死ぬ」というとんでもない体験をした久は、いやーごめんね、カルナを悪役に描かないだけで作品そのものに好意持っちゃうのよね。只今『Fate Apocrypha』を追い掛けてございます。
 これさあ、母体がゲームなのよ。ゲーム始めると猿になる私は、手を出したくないのよ。しかしスマホ版にはアルジュナまで登場するし。あーもう、どうしよう。

 以上、年も押し迫ってるってのに、なんかヲタ方面に動揺させられた奴の動揺の記録でした。

P.S. 平成最後の11月より。
 https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1969260771&owner_id=1680995
ちょっと書き足しました。
 皆様、よいお年を!!(動揺中のやけっぱち)

P.S.2 令和元年10月より。
  https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1973308003&owner_id=1680995
英語版がリリースされるそうですが、スマホ持ってるような各国在住インド人は絶対英語が分かるので、マジで怒られない事を祈ります。ブッダ使って大丈夫だったんだから(extra)という言い訳はききませんぜ。
 25年前、大祭のどさくさに紛れて外国人が殺されるのが日常だったあの感覚を思い出すと、背筋が寒くなるんですけど‥‥
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