イアン・アンダーソンが2014年にリリースした目下最新作のツアー・エディション。
この2年前、2012年の「Thick As A Brick 2」の続編で、「Lyrics by Gerald Bostock」と書いてあるし、「ジェラルドの汚れなき世界3」とも言うべき作品だが、タイトルに「Thick As A Brick」と入っていないせいか、前作では「Jethro Tull's Ian Anderson」だった名義が今回は単に「Ian Anderson」となっているせいか、前作程話題にならなかった印象。
タイトルはラテン語で、「さすらう人」という意味らしい。
ラインナップは前作とほぼ同じ
Ian Anderson(vo,fl,ag)
John O'Hara(org,key,accordion)
Florian Opahle(eg)
David Goodier(ba)
Scott Hammond(dr)
Ryan O'Donnel(additional vo)
ホーン担当のPete Judgeがいなくなっただけだ。
「Chronicles」「Prophecies」「Revelations」の3つのパートに別れており、全15曲の52分だが、アンダーソン自身は全部で1曲と考えて欲しいらしく、ツアーでも全曲が演奏されていた模様。
内容は前作以上に往年のジェスロ・タルを思わせるもので、非常に充実している。
メンバーだけでライヴ演奏出来るアレンジになっているのにも注耳される。
このツアー・エディションに付いているDVDにはライヴ・ステージの背景となるスクリーン用の映像が完全に収録されており、従って全曲を映像付きで聴く事が出来る。
映像作品としてのクオリティは大したものではないが、有ると無いとでは大違い。
しかもCDよりこちらの方が音が良い。
更にアルバム収録ナンバー「Enter the Uninvited」のライヴ映像と、スクリーン映像について語るイアン・アンダーソンのトークも入っている。
改変されたジャケットはカッコ良くなっているし、今から入手する場合はこのツアー・エディションを選ぶべきだ。
ちなみに2CDs+2DVDs、ハードカヴァー本仕様の豪華限定版もあるが、お話にならない位高価だし、本編CD以外の内容もいまいち魅力薄なのでスルー。
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