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2017年09月23日21:38

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『陶匠 辻清明の世界―明る寂びの美』に行って来た。

秋分の日、夜勤明けの半休を利用してミュージアム。

東京国立近代美術館工芸館「工芸館開館40周年記念特別展 陶匠 辻清明の世界―明る寂びの美」
【展覧会HP】http://www.momat.go.jp/cg/exhibition/tsuji_2017/
フォト
工芸好きを自認するわしが、最も好きな美術館の一つ、近美の工芸館が、自身の開館40周年を記念して催す企画ですから、期待はしてましたが、やっぱりステキな内容でした( *´艸`)

名匠・辻清明(1927〜2008)の代表作約150点と、辻がコレクションした古美術品を約40点、さらに、関係作家たちの作品を約20点集めた展覧会。

辻は、実にいろんなバリエーションの作品にチャレンジしてますが、いちばんの核となるのは無釉焼き締めの信楽と、古唐津の写しみたいな唐津の酒器ですから、まさに「わしの趣味にドンピシャ!」で、見ててもう嬉しくてたまりませんでした♪
たぶんずっとニタニタ笑いが顔に浮かんでたと思います。。

それから、「素晴らしいな!」と感激したのが、辻がコレクションしたという骨董の品々。
縄文時代の土器から、昭和時代の漆器まで、これもいろんなバリエーションがありましたが、どれも頗る趣味が好い!!
もともと、父親の骨董趣味の影響を受け、そこから自身も骨董に興味を持って作陶の世界に入り、独学で制作活動を続けたという人ですから、会場で紹介されてた金言、
「古美術は、私の血となる師であるから、高い月謝を払うのは当たり前」
や、
「昔の物をよく観て、それから初めて先が見えてくる」
という言葉は、胸に響きましたm(__)m
こういう考え方も、やはりわしの考え方と一致するところがあって、シンパシー♪

辻にまつわる諸々のエピソードも、面白かったです。
親の影響で骨董に興味を持ったのはイイとして、9歳の誕生日に、何と仁清の香炉をプレゼントされたとか( ゚Д゚)!
どんな小学3年生やねん!!(当時は尋常小学校のような学制なので、小学3年生ではなかったかも知れませが)とか。
16歳で、全くの独学で作陶を始めた頃、自作の陶器を持って、当時の大御所中の大御所である富本憲吉や板谷波山を訪ね、アドバイスを貰ってたとか。
いまで言うなら、マンガ描き始めたばかりの高校1年生が、いきなり手塚治虫先生の家に自作を持って押し掛けてって批評を請うとか(手塚先生は「いま」はもうお亡くなりですが、代わりの譬えになる「神様」が思いつかない)、そんなことでしょ?
行動力あり過ぎ(;´∀`)

まあとにかく、ドストライクな内容に、鑑賞中は幸福感に包まれ、いまもまだその余韻は続いてる。。
そんなような展覧会でした♪
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