例えば石田三成であるとか田沼意次であるとか、裏切り者だとか汚職政治家であるとか悪名で知られていた武将が近代の新しい資料や実は知的で実力があって義に燃える熱い男であることが判ってきている。まあ、こういったことがあるから歴史って面白いのだが。
で、最近の『ガンダムオリジン』とかを見ていて思うのは“ドズルの再評価”。ドズルと言えば本編ではあの図体と顔つきと最期からいかつい力だけの脳筋男というイメージがあって最終話近くの家族思いのシークエンスがなければそれだけの男のイメージだったはずだが、しかし、『ガンダムユニコーン』のドズルの娘であるオードリーが強烈な意志と行動力を持ってそして心優しいという性格を前面に出し、さらに『オリジン』で過激な戦争強硬派の兄に翻弄され、仕方なく戦争の最前線に立たされる心優しい武人という風に描写される。
結局ザビ家で家族を持ち、子孫を残したのは唯一ドズルだけであったことから見て、ザビ家で一番まともで常識人で平和を愛していたのはドズルであったような気がする。まあ、そういう風に後で歴史を補正できるのも結局は本編であまり大きく描写されなかったおかげかな。
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