mixiユーザー(id:5755958)

2017年07月21日20:40

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「残像」

昨年90歳で亡くなったアンジェイ・ワイダ監督の遺作で、ポーランド映画です。
第2次世界大戦後、ソ連の影響下にあるポーランドで、社会主義政権による圧政に不屈の精神で立ち向かった実在の前衛画家ブワディスワフ・ストゥシェミンスキの生涯を描いた伝記ドラマです。

彼は芸術を政治に利用しようとする政府に対し、信念を曲げなかったために、大学教授の座を追われ、画家の会員資格も剥奪され、配給も止められてしまい、画材さえ自由に買えなくなってしまいます。

ストゥシェミンスキの存在は知りませんでしたが、ワイダが、権力への抵抗と祖国への愛という生涯貫き通したテーマが強く感じられる作品でした。
人間の自由と尊厳を奪い、芸術までも支配しようとする政治の恐ろしさを痛感させられます。
それはもちろん、ナチスや社会主義、戦前の日本のような軍国主義に限ったことではありません。これからの日本も、そんな方向に行かないことを強く願います。




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