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2017年03月16日19:57

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「サロメ」/原田マハ

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<サロメぴかぴか(新しい)>と言えば、
私の周囲では、ギュスタヴ・モロー!でしかなかった。
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でも、
そぉっか〜〜
物語化して、映像の世界にサロメを登場させてくれたのは、
「オスカー・ワイルド」であり本作の主人公「オーブリー・ビアズリー」
なのよね…
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20XX年 9月上旬
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オーブリー・ビアズリー研究者「甲斐祐也」は
ロンドン、ザ・サヴォイのティールームで、
オスカー・ワイルドの研究者「ジェーン・マクノイア」と会っていた。
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そして、
彼女が甲斐に差し出した物は…
未発表の「サロメ」の原稿。
その表紙…
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そのヨカナーンの首は…

時は1898年 3月 に飛ぶ。
オーブリーは死に瀕し、
姉、メイベルは暗い企みに身を委ねた。

そして1891年7月から1895年4月まで、
オーブリーとメイベルが、オスカー・ワイルドと出逢い、
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時代の寵児となり、心身とも翻弄され、
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絶頂から共に転落するまでの4年間が、
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主に姉メイベルの視線で描かれる。

恩田陸さんや、中山七里さんは、言葉で音楽を奏でる人だと思うけれど、
原田マハさんは、言葉で絵を描く人だと思う。

オーブリーにとってのヨカナーンは、オスカー・ワイルド?
メイベルにとってのヨカナーンはオーブリー?
凄絶な恋心は、自分の物にならないならいっそ…
相手の“死”すら願う。

物語そのものは、淡々と時系列で進んでいくのだけれど、
読み進めながら、原田さんは、
幾枚もの「サロメ」の絵を読む者の心に投影して魅せてくれる。

ラスト、
1900年11月30日
テアトルモリエール(現ブフ・デュ・ノール劇場)で、
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たった1日上演された「サロメ」
それは、メイベルが自らの体と血で描いたサロメだったのだ。
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実は、オスカーワイルド も オーブリー・ビアズリー も、
本当に名前だけ。
ビアズリーの作品も知っていたけれど、彼が夭折の天才とは知らず…
新たな出逢いを、読書でさせて頂いた。
これを!パリで読むべきだったなぁ〜〜
きっと、街の見得方が違った事だろう。
この劇場、今度はきっと見て来よう!
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