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2017年03月01日23:25

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パイロットを思い出させる曲を書いた人

 前回は、声のパイロットについての日記でしたが、パイロットはかっこいいイメージがあるためか、ドラマや映画でたびたび描かれます。近年も、確かキムタクが演じていたと思います。 
 でも、私にとって、最もかっこよかったのは、このドラマで田宮二郎が演じたパイロットでした。 
https://www.youtube.com/watch?v=gUYoMG0bFo
 

 ちなみに、このオープニングのナレーションは、城達也さんではなく、鈴木史朗さんだったということです。 
 それはともかく、そのナレーションが終わった直後に出てくる“Flap two zero.”“Gear down.”等のコールは、吹き替えではなく、田宮二郎本人によるもので、全然日本人臭さを感じさせない完璧な英語です。オープニングだけでなく、ドラマの中でも、田宮二郎本人がマイクをとって英語で機内放送する場面などがあり、そこでもこの人の英語は実に流ちょうなものでした。 
 日本航空が全面的に協力したという背景があったにせよ、当時、これだけ見事な英語の発音ができる純粋な日本人の芸能人はほとんどおらず、それだけで随分かっこよく見えたものでした。 
 田宮二郎というと、映画でもドラマでも『白い巨塔』が代表作ということになっていますが、個人的にはこの人のかっこよさは『白い滑走路』で初めて感じたと言ってよいでしょう(余談ですが、この田宮二郎の『白い〜』シリーズは山口百恵の『赤い〜』シリーズと交互に放送され、どちらが視聴率を稼ぐかで、凄まじい紅白戦が演じられたということです)。 
 
 ところで、冒頭のナレーションで語られているとおり、このドラマは、田宮二郎演じる杉山の妻(浅丘ルリ子が演じてました)が突如失踪したところから始まるのですが、この妻はピアニストという設定でした。そのためか、杉山が行方の知れない妻のことを想って回想するシーンでも、いつもピアノを弾く彼女の手だけが現れ、その妻の顔は出てこないという心憎い(もどかしい)演出がなされていました。そして、その彼女の手で弾かれていたのは、いつも決まってこの曲でした(下の動画では0:48あたりからの部分)。 
https://www.youtube.com/watch?v=bvtdjIIcgW

 ショパンのバラード第1番です。 
 当時は、曲名は全然知らなかったのですが、この曲は、後年、映画『戦場のピアニスト』でも弾かれてますね(主人公シュピルマンがドイツ人将校の前でピアノを弾く場面)。 
 また、シューマンはショパンの曲の中ではこの曲が一番好きだったそうです。そこで、ショパンはバラード第2番をシューマンのために献呈しましたが、こちらの方は、シューマンは第1番ほどには好きではなかったようです。うまくいかないものですね。まぁ、世の中というのはそんなものかもしれません。 
 いろいろあるようですが、ともかくそんなわけで、私は、ショパンのバラード第1番を聴くと、今でも『白い滑走路』や田宮二郎が演じたかっこいいパイロットを思い出してしまいます。 
 
 今日は、フレデリック・ショパンの207回目の誕生日です。
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