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2017年01月31日10:47

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「沈黙 サイレンス」

マーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の小説「沈黙」と出会ってから28年、念願の映画化を実現させたアメリカ映画です。

舞台はキリスト教が禁じられた江戸時代初期の長崎。
日本で棄教したとされる師の真相を確かめるため、ポルトガル人の若き宣教師のロドリゴとガルペは、旅の途上のマカオで出会ったキチジローという日本人を案内役に、長崎へたどり着きます。

宣教師は、厳しい弾圧を受ける日本人信徒の姿を目撃、なぜ神は苦悩する人間の前に姿を現さず、沈黙を貫くのか苦悩し、自らの信仰心と向き合っていきます。
処刑のシーンなど、描写がリアルで、辛いところもありましたが、全く信仰を持たない私ですが、棄教して信者たちの命を救うロドリゴに共感できました。

重い内容のうえに、二時間四十二分という、かなり長い映画なので、覚悟をして見ましたが、見ごたえがある映画で、あまり長さを感じませんでした。
台湾で全編をロケしたそうですが、違和感が無く、日本文学の見事な映画化でした。違和感と言えば、英語が話せる日本人が多かったことくらいでした。

キャスティングもよかったです。ロドリゴ役を「アメイジングスパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールド。魅力的です。
彼の師にリーアム・ニーソン。
キチジロー役の窪塚洋介をはじめ、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシといった日本人キャストが出演。加瀬亮だけは、もったいない使われ方だった気がします。

これほど他者に不寛容な時代は、過去のものだと以前は思えたのに、今また・・・。
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