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2017年01月01日06:34

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新年

新年おめでとうございます。
今年もこうして、ご挨拶できる、
そして、それをご覧いただける、
その平穏さが得難く感じられます。

昨年、災害や種々の困難に遭われ、
辛い思いをされた方も多いでしょう。
けれど、今日は酉歳新年の目出度い日、
強いてでもポジティブになりましょう。

酉歳の元旦に先ず思い付きますのは、
高らかに夜明けを告げる鶏の声ですね。
愈々これから新しい一日、一年が始まる、
明るい希望の象徴のような情景でしょう。

太乙北極真経という経典の酉集には
「コウ彀接適」のお話が説かれています。
いわば、修養する過程での集中の方法で、
「コウ」の文字は言に口と書く外字です。

その第二節に、鹿鶴猿亀の四動物が
修養の参考になる行動をとる場面があり、
四物其々が声をコウし、気を接し、体を彀し、
身を適するのを修者が見て気付くわけです。

修養初期過程で重要なのは特にコウと接で、
譬えれば、人家を訪問します時に玄関先で
声をかける、ノックする、ベルを鳴らす、
そういうアクセスがコウに当たります。

それから、いざ家人が出て来られて、
挨拶を交わすなど、コンタクトですね。
それが接に相当します。それら二功の後、
奥の部屋(奥境)へ進む順序になります。

その酉集の学習を始めました頃のこと、
中々コツが解らない私のために、当時の
住居の前に、裏山からキジの家族が来て、
その中の幼鳥が実演をしてくれました。

親鳥の誘導で私の目前まで来た幼鳥が、
急に頭を胸に付けて丸まるような姿勢で
蹲ってしまったまま動かなくなりました。
そうして何分間か固まっていました。

淡黄か灰色のようなふわふわした
テニスボール状になった幼鳥さんは、
じっと息を潜め、気絶しているのか
眠っているのか外からは不明です。

親鳥たちは心配そうに見ていました。
私が背中に軽く触ってみますと、幼鳥は
ビクッと起き上がり、親や他の兄弟と共に
何事も無かった様に山へ帰ってゆきました。

経典に出てくる鳥は鶴ですけれど、
その雉家族が示してくれたお蔭で
私は、そのコウと接の感覚を
理解できたように思います。

道院の修養は、ともかく自己の
エネルギーの充凝が主目標です。
それに由って自立した真の人に成れ、
周囲、引いては宇宙にも貢献できます。

鶴も雉も、大空へ羽ばたきますね。
だからこそ、その前に自らのエネルギーを
しっかりと確実に蓄える、その時間が
必要であり、大切であるのでしょう。

それと、静黙するという事は、
起動すべき微妙な機を感知して
最適なタイミングを逃さないために
重要不可欠な功候でもあるでしょう。

読者の皆様はもうお解かりですね。
意識を胸の辺りの玄関と呼ばれる所に
軽く置いて、静かさ、安らぎ、寛ぎを
味わうだけ。実に簡単な作業です。

シーンと静まりかえった清々しい空気、
一瞬=永遠のような、厳しくも穏やかで、
不思議なようで当然のような、心地良く
懐かしい故郷に帰ったような状態・・・。

今日、酉歳の元旦の空気のようです。
と申しましても、農暦(太陰暦)では
元旦は未だ先ですから、今は丁度
夜明け前の余裕の時間のようです。

今年特別の飛躍をお考えの方も、
ただ日常の起動をするだけの場合も、
動き出す前に暫しコウと接の時間を
意識してみられては如何でしょうか。

酉に因んで思い付きましたまま、
鳥止めもないお話しを致しましたが、
皆様のご幸運をお祈りしつつ、年頭の
祝辞とさせて頂ければ幸いです。


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