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2016年07月27日10:53

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7月26日 鈴本演芸場下席夜の部

 いきなり余談ですが花森安治って「日本三大・おばさんに見えるおじさん」ですね。残りの二人は立花隆と押井守。異論は認めます。押井守は「日本三大・犬に似ている人」の中にも入れたい。残りの二人が誰かは知らんけど。

 21日はなかなか予定が合わず足を運べなかったらく兵の独演会。前座も無しのホントの独演三席で、「普通はネタがつくのでこういうことはやらないんですが、独演会だから」で、三席とも若旦那もの。

  ●「湯屋番」
  ●「船徳」
<仲入り>
  ●「よかちょろ」

 最後の「よかちょろ」がネタ卸し。「よかちょろ」と云えば文楽、談志だろうか。しれっと親を親とも思わぬ物言いをする若旦那の、世の中自分さえ良ければなノーフューチャーっぷりが空恐ろしくも可笑しい。この人、本当に談志が好きなんだろうな。
 この先化ければ、談春並みに男性人気が高くなりそうだと思っているのだが、客は大半中高年ばかりパラパラの15人程度。終演後に写真撮影をやったのだが、これ、こしらが普段から自分の会でやっているらしい。よくわかんないな立川流。
 帰りに上野方面に歩いていたら、追い出し太鼓を叩いていてちょうど鈴本も終演。平日夜席なのにすごい人だかりで何があったと思ったら、ウルトラマン放送開始50周年記念特別企画「ウルトラ喬タロウ」の初日だったのね。あとからツイッターなど見たら、この日は黒部進と桜井浩子のトークショーもあったらしい。まあ落語もいろいろということで。

 で、26日はその「ウルトラ喬タロウ」に参加。初日と土日は早々完売だったが、どうせ平日しか行けないのでこの日の前売りだけ購入。自分は喬太郎とほぼ同世代だが、一般常識程度はあるものの、あんまりウルトラ度は濃くない。リアルタイムで見たのは「帰りマン」以降だし。お祭りだから参加を決めたが、正直そんなに大きな期待はしていなかったし、全体の雰囲気もいかにもそんな感じのゆる〜い寄席だった。

●前座 ひしもち「元犬」
 着物より学ランが似合いそうな姿を見かけはしたが、演じているところは初見。淡々としているが、基本上手いしなかなか聞かせる。

●窓輝
 自分が寄席で見るのは真打披露目以来。子供のころのブルマアクの怪獣ソフビにまつわる思い出から、落語家仲間でウルトラマンフェスティバル(ウルフェス)に行った帰りの居酒屋設定という短い噺。子供のころはウルトラマンや怪獣のおもちゃ、ガンプラ(しかも量産型ザク好き)を相当持っていたそう。お父さんはかつて「笑点」メンバーだったし、たくさん小遣いもらっていたんだろう。この出番、本来は交替だったが、喬之助がケガで出られなくなった。マニアックな喬之助が不参加とは、特撮度が減じて非常に残念。

●太神楽 翁家社中
 和助の土瓶回し、つるで回すのに感心した。成功させてスペシウム光線の構え。出番はアサダ二世と入れ替え。

●志ん輔「紙入れ」
 いつも通りの若干クドめな感じ。満員の観客にはたいへん受けていた。

●しん平 漫談
 スマホを持って出てきてポケモンゴー話。しばらくはこれが続きそう。

●漫才 笑組
 「走れメロス」について。

●三三「加賀の千代」
 末廣亭の主任を終えたばかりなのに今席浅草の夜主任でもある。その夜席に喬太郎も中トリで出ているのだ。お互い大変だろうが休演もなくて見る側にはありがたい。マゾ気の勝ったご隠居は実に気前がよろしい。

●歌奴「阿武松」
 白酒の代演。サラリーマン川柳で仕入れたかのような前置きは相変わらずどうでもいいが、落語はとても良い。登場人物が熱をもって動いている感じが伝わってくる。高校を卒業して圓歌に弟子入りしたそうだが、漫談力に乏しいのになんで圓歌一門だったのか。器用なタイプではないし(ちょっとポジションが芸協の遊馬と重なる)、古典道にまい進してほしい。

<仲入り>

●奇術 アサダ二世

●一朝「湯屋番」
 ヒザ前の尺で明るく楽しく演じる。

●紙切り 楽一
 ハサミだめしの「打ち水をする女の子」の後は「カネゴン」。客席からの執拗な「アンヌ隊員」の掛け声にどうみてもウルトラ世代ではない楽一「・・・それは怪獣なのでしょうか?」。先日の白鳥「落語の仮面」といい、これは天が与えた試練。負けるな。二楽と交替。二楽の「カネゴンの藤娘」が見たかったなあ。

●喬太郎 新作「ウルトラの郷」
 シルバーグレーに赤のラインが入ったウルトラマン着物で登場。「いままで(R18とか笑えない・・・とかハイテンション!とか)いろいろな企画を鈴本でやってきましたが、今回の企画が一番お客さんの食いつきが良かった。だからウルトラファンが寄席に来るのかと思ったら・・・」見回せば客席は見事に普段の落語会の客層。中日も過ぎて、やはり客席との温度差を痛感しているのか「(演じている)自分が楽しいからいいんです!」と開き直り気味。だいじょうぶ! 見る側も今席は喬太郎への接待、もしくはガス抜き企画だと思っているから。
 今年還暦を迎えるかつての小学校の同級生。久しぶりの同窓会を催すが担任の先生がいつまでたっても現れない。当時彼らのクラスでは先生がウルトラマン、生徒はめいめい怪獣(ベムラー、ジェロニモン、ガラモン、ジャミラ、ダダ等々)のあだ名で呼びあっていた・・・。細かいウルトラ蘊蓄はあるものの、客席を置き去りにするほどのマニアックさはなく、基本は心温まる新作落語。先生の娘さんが「レナ隊員(リアルに黒部進の娘)」設定なのが可笑しかった。

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