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2016年05月30日18:32

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「素敵なサプライズ  ブリュッセルの奇妙な代理店」

オランダ映画です。

感情を失い、生きる気力が持てないオランダの大富豪の男が謎の代理店を訪れたことから巻き起こる騒動を描いたコメディ作品です。
宮殿のような広大なお屋敷に住み、何不自由ない日々を送る貴族で大富豪のヤーコブは、母を看取った後、自殺を試みますが、常に邪魔が入って自殺できずにいました。
たまたま、ある事を目撃した彼が、その場所で拾ったマッチ箱に記された謎の「代理店」をベルギーまで訪ねると、その会社は「あの世」行きを手伝うサービスをする
旅行代理店でした。説明を聞いた彼は早速、事故に見せかけて、いつどこで死ぬかわからないサプライズコースの契約をしました。

直後、同じ契約をしたという、アンネというチャーミングな女性と出会ったことから彼の人生が一転。生の喜びを知り、旅立ちを延期したくなりますが・・・。

ユーモアがあって、重くないです。
ブラックなコメディーの形を借りて、人間の生と死について描いた映画です。
主人公の境遇が羨ましすぎることもあって、大いに共感できるというわけではないけれど、意外な展開を楽しめたし、考えさせられました。

安楽死はカリフォルニア州やオレゴン州など一部のアメリカ、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグで合法となっているそうです。
映画の中に、「今は事故に見せかけて殺すのは違法でも、いつか合法になる日が来るだろう」というような、経営者の言葉がありました。確かに、準備万端調えて静寂の
中で迎える死ではなく、普通に日常生活を送りながら死ぬサプライズコースを望む人も出てくるかも。
日本だって、いつか安楽死が議論される日が来るかもしれません。

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