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2016年05月09日12:39

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それでも俺はここに来る必要がある

ガレキの中での読み聞かせ

先日はクロントイで絵本の読み聞かせを行いました

ここは以前までは頻繁に行っていたのですが、去年の水害からまったく水が退かず現地でのボランティアは不可能な状態でした。

ここにきて半分くらいは水が退き、ボランティアを行うことができましたが、それでも地獄という形容がぴったり来ます。

このようなどこにも流れない汚水が街の中心に貯まっていて人にいいわけがありません。

汚れきった水だまりのまわりには生ゴミなどがすてられ、野犬の群れがたむろしています。

国を愛している人がこんなにも多いタイで、なんでこんな場所があるのか自分は理解にくるしみますが、ともあれ子供達はそんな中で遊んでいるのです

自分たちがおもちゃを持って行くと子供達はとうぜん覚えていました。

子供達が集まってきますが自分はここから子供達にいいきかせる必要があります。

「ここにある、おもちゃとお菓子はタダじゃないんだ。ちゃんと大人のいうことを聞けるこどもへのご褒美なんだよ」

絵本の読み聞かせをはじめるべく子供達を座らせますがなかなか子供達はおしゃべりをやめません。

しかし自分が根気強く子供達へ注意すると子供達は静まっていきます。

「・・・人の言葉を5分も注意深くきけないようでどうするんだ?君たちはだって将来働く大人になるんだぞ・・!自分たちはそのために来ているんだよ?」

自分にはタイの子供達に持っている信念があります。

たった30秒でもいい。人のいうことに集中できない子供はろくな大人にならないのです。

人間にとって一番大切な物は倫理と知識です。

しかし目の前にたとえお釈迦様がいても、MITの教授がいても、その人の言葉に耳を傾ける集中力がなければ、限りなく動物に近い人間しか生まれないのです。

だから自分は現地で集中力がなく話がきけない子供に対し時に厳しく接します。

最近は子供をしかれない大人が日本でもタイでも増えました。

でもそれでは駄目なんです。

他人の子も、我が子と同じように叱る。

見知らぬ子供だろうと、駄目なときは駄目だと叱ってやる。

子供というのはそうやって地域で守るべき物なのです。

この日、子供達は自分の気持ちが伝わったのか、無事みんなで絵本を楽しく見ることができました。

このような荒れた場所で子供達の集中力を養う活動を行うのは、もしかしたら太平洋にスプーンで砂糖をまく作業に似ているのかもしれませんが、自分たちは決してあきらめることなくこれを続けようと思っています。
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