自分が利用する飛行機はいつも格安便なので、自然深夜にバンコクに降り立つ夜間飛行となる。
バンコクの夜景はとてもきれいで、東京やそのほかの街の白いLEDのような光とは違い、キャンドルの色に近いオレンジである。
この風景だけは飽きない。
それと同時に
「この無数の光と共にそれだけ人の生活があるんだ」
と感じる。
この光の下にはたぶん
明日彼氏と会う女性がどの服にしようかクローゼットの前で悩んでいる人がいると思うし
帰りが遅いことを母親に怒られている子供がいるのかもしれない。
そんな人たちのことを考えると、とても愛おしく感じる自分がいる。
なんだかんだいいながら、自分はやはりタイ人が好きなのだ。
自分の半生は辛く悲しい物だったが、それを変えるきっかけをつくってくれのはタイである。
教えてもらった一番大きいことの1つには、人の悲しい半生で培った飢えや渇きというものは、しょせん自己愛では埋まらないということ。
拭いがたい悲しみや心の飢えは、やはり人に尽くすことでしか埋められない。
自分はそんなことに気づくのが遅すぎたけれども、一生気づかないまま過ごすよりたぶんましだろう。
過去偉人と言われた人たちを見ると、人のために一生を尽くした人の人生とは美しい。
そんな人に近づきたいと、バンコクの夜景をみながらいつも思う
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