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2016年04月08日14:11

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「世界の誕生日」「カエルの楽園」「世界の半分を怒らせる」

「世界の誕生日」
アーシュラ・ル・グィン著。昔より性的。そりゃもう恥じらいはないか。女権論色濃くて男性らしさへの嫌悪が。作者の作風が未知の世界描写から段々女権論傾向になったんだった。昔の方が好み。初めとラストの話以外男女風習の風刺。
「愛がケメルを迎えしとき」「闇の左手」の両性具有種ゲセンの発情期の乱交風習。
「セグリの事情」男が少なく競技のみ行う遊郭的な城に種馬として隔離される女権社会。
「求めぬ愛」4人で夫婦の両性愛世界。結婚での支配被支配の話で男性主役。
「山のしきたり」同じく女性主役。
「孤独」男女別々に生きるライオン的社会の習俗。
「古い音楽と女奴隷たち」奴隷制度社会の内乱中に拉致された外交官の受難。黒人白人の人種が逆転。
「世界の誕生日」王家の内輪もめと終焉。
「失われた楽園」別の惑星目指す宇宙船の社会。
ル・グィンの描く両性愛は架空で本人は至ってノーマルだろうなと。女同士の友情を美化し女の敵は女という、もう一面は描かないジャンル。同様にジェンダーを扱ってたけどガチ両性愛のティプトリーとは違って。同じ女権社会でもそのマイナス面も描いた「ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか」と「セグリの事情」の印象は真逆。作風ということで。
ティプトリーの描く女性像は偉大で巨大な存在である母と自分が惹かれる女性と自分自身の3種類いるかなと。圧制的な女性と性的に魅力的な女性と苦難の女性。本人がマッチョな生き方だから男性への要求は別にない感。普通なら女性は自分自身のみなので珍しい作風。

「カエルの楽園」
百田尚樹著。本文挿絵も百田尚樹。荒れた故郷を出た2匹のカエルは平和そうな国にたどり着くが。日本の状況と暗黒の未来の寓話。米国、隣国、自衛隊、政治家、でもって朝○新聞をあからさまに戯画化。熱狂してるのは多数ではなく声の大きな者がいるだけ。サイレントマジョリティに向けてるかなと。

「世界の半分を怒らせる」
押井守エッセイ集。ちと思想的な「カエルの楽園」と一緒に読むと中和?補完?されて丁度いいかも。
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