自分はふりかけが好きである。
それも一択で”旅行の友”
旅行の友に限らないがふりかけは日本の食文化に欠かせないアイテムだ。
ごはんにふりかけるとそれだけでいける。しかも安い。
自分は自分の食事に金をかけるのがきらいなたちだが、
そんな生活にあいまって旅行の友が大好きで、下手をするとこれだけで三食食っているような気がする。
じつはこのふりかけ、元は軍用食であったことを知る人は少ない。
たとえばこの旅行の友、昔の海軍が呉の漬け物商に命じて作らせた物。
日本の食べ物をアジアの戦域に輸送しても腐ってしまうことに業を煮やした海軍本部はかんたんでかつ栄養価の高い物をつくろうとしていた。
当時の田中社長自身も自らの息子を戦地に送っており
「・・なんとか栄養のある物を」
との思いから工夫に工夫を重ねできあがった。
材料はのり、鰹節、ごまなど当時としては高級品だった。
結果は上々で兵士達は大いに喜んでこれを食した。
当時の日本の食生活はとてもまずしく、大根飯、麦飯などが主にその庶民の主食だったが、軍隊だけはふんだんに白米を食すことができた。
兵士達は100%白米でできたご飯のことを「ギンシャリ」と呼び
剥奪された自由の代わりにふんだんに米を食べることができた。
ちなみに日本軍の慣例では、玉砕覚悟の戦闘前、兵士の敢闘を期してごちそうがふるまわれる。
輸送が途絶え食料が底を尽き、最後の力を蓄えるため、ありったけの米を炊き、死んでいった。
今日本の食卓において旅行の友はロングセラーとなっている。
そんなこれを食うとき、どこか男の味がする。
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