mixiユーザー(id:5755958)

2016年02月14日20:13

190 view

「十字架」

吉川英治文学賞を受賞した重松清の同名小説を原作に、自殺した少年の家族や同級生たち、残された者たちの20年間にわたる苦悩や葛藤を描いています。
中学2年生の秋、クラスでいじめを受けていた藤井俊介、フジシュンが自ら命を絶ちました。

遺書には、いじめの主犯格たちの名前だけでなく、一方的に親友とされてしまったユウと、俊介が片思いをしていた相手、サユの名前も書かれていました。

すっかり老け込んでしまった母、見て見ぬフリをした同級生たちを責めると同時に息子の思いに気づけなかった自分を責める父、許そうと一生懸命努力する弟。一家に笑顔が戻る日は来ませんでした。

ユウは、なぜフジシュンが自分を親友と呼んだのかわからないまま、サユは、フジシュンを忘れないことを自分に課しながら、それぞれ重い十字架を背負いつつ、その後の人生を歩み続けます。
二十年経ち、小学生の息子を持つ父となったユウは、あることをきっかけに、あの頃のフジシュンの気持ちが理解できるようになり・・・。

悲劇の後に残された者たちの心の軌跡を丁寧に描いた物語なのですが、昨年、近くで中学生のいじめ自殺事件があったこともあり、いじめのひどさ、生々しさに胸が痛みました。
映画の中の、いじめを知っていたのに、何もしなかった担任が特に腹立たしかったです。

主人公ユウを小出恵介、サユを木村文乃、フジシュンの両親役を永瀬正敏と富田靖子が演じています。
27歳の木村文乃もですが、31歳の小出恵介にはいっそう中学生役は無理で、教師役にしか見えませんでした。
中学生の時の役は是非、中学生に演じてもらいたかったです。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する