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2016年02月07日19:38

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「禁じられた歌声」

昨年の米国アカデミー賞外国語映画賞部門にノミネートされ、フランスでセザール賞最優秀作品賞など7部門受賞したフランス・モーリタニア映画です。
イスラム過激派に占拠された西アフリカ・マリ北部の街で、子どものいる事実婚の若い男女が投石によって公開処刑されたニュースに触発され、アブデラマン・シサコ監督が映画化しました。

映画の舞台は、 西アフリカ・マリにある世界遺産の古都で砂漠の都市、ティンブクト。
温厚なイスラム教徒の遊牧民たちが平和に暮らす町でしたが、外国から流入した、言葉も通じないイスラム過激派に占拠されてしまいます。
恐怖と不条理が支配する街では音楽、サッカー、タバコなどが禁止され、魚を売る女性にも髪を覆うだけでなく手袋を着用しろと命令します。
武装した男たちが町中をパトロールして、逮捕されると鞭打ちの刑、首だけ地上に残して地中に埋められ石打ちの刑が行われ、少女が無理やり結婚させられたりします。
地元の長老が過激派のリーダーに「イスラムが教えるのは寛容と許しだ」と説得をしても、聞く耳を持ちません。

そんな中、主人公ともいうべき、テントで仲良く穏やかな生活を送る牛飼いの一家に悲運が・・・。

「私が映画監督になったのは、アフリカについて語るためです。ここに生きる人々に寄り添い、この大陸を荒廃させている不正と暴力を告発するために、この仕事を選んだのです。」と監督は言います。

監督の意図は伝わり、私たちは、この映画からアフリカの現状、イスラム過激派がイスラム教徒を苦しめている現状を知ることができますが、あまりにも救いのない現状なので、辛いです。
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