昨日書いた日記でも述べたが
「イスラム国」は単なる宗教的な過激派集団ではなく、
首都もあり、行政機関も持ち、占有地域もあり
全人口は1000万人ともそれ以上とも伝えられている。
ただ、周辺国家を含め、諸外国が彼らを「国家」と認めていないだけである。
昨日、池上さんのテレビを見た、と述べたばかりだが
彼が何か解決策を示したわけではなく
「根が深い問題」と指摘したとおり、簡単に解決し得ないことを
実際の事件が証明した形になった。皮肉である。
台湾もそうなのだが、国家と認めていないけれども実質国家、という地域が
その国軍を駆使して戦闘行為を行ったとき、
それは戦争であり単なるテロではない。
シリアの国内は現在の政権であるアサド政権と
反政府組織による抗争が続いているが
アサド政権はシリアでも少数派のシーア派で
彼らによる国家支配に反発する反政府団体と抗争を続けていて
2011年の「アラブの春」で激化する抗争で更に
激しく内戦状態に陥っているのだ。
シリアの人口の3/4はスンニ派というシーア派と対抗する宗派であり
単なる政府による弾圧に反発する反政府組織の抵抗という構図から
イスラム国家内の宗教戦争に発展しているのである。
因みに、シーア派はイランが中心国家で
スンニ派はアラビア半島の中心国家であるサウジアラビアがそれである。
当然ながら、アサド政権をイランが支援し
反政府組織をサウジアラビアが支援して泥沼を激化しているのである。
ところがである。
シーア派vsスンニ派の構図にアメリカとロシアの支援が対立するという
二重に対立構図がここに加わってややこしくなるのである。
元々対立していた筈のイランとアメリカという構図から
アメリカは反政府勢力を、それに対抗するアサド政権をロシアが支援するから
さあ大変。
イランvsサウジ、アメリカvsロシアの代理戦争の様相を呈してきたのである。
シリアにはロシアの軍港が開設されていて
アサド政権が倒れると軍事上重要な拠点を失う可能性が
あるため、政権を支援する理由がロシアにはあるのである。
ご当地のご当人たちの本来の意味の対立を
より強く対立させる力が働いて
抗争が激化しているのである。
国際平和を目指す国際連合に加盟している国同士が
抗争を激化しているわけである。
「イスラム国」はイラクのサダム・フセインが一党独裁をしていた時の政党
バース党の残党であるから、シリア国内では「反政府側」である。
反政府側であることを良い事に、政府側の国土を蹂躙し
勝手に国家や首都を形成しているのである。
亡くなった方たちは気の毒で仕方ないが
こういう報復合戦にピリオドを打つには
どこかで「妥協」的なお手打ちか、もっと強い力で対立を封じ込めるしかないわけだが
イスラム国家に他宗教国家が直接的に手を下すという構図は
今度は別のイスラム国家との対立が発生する
特に、スンニ派の国家のあり方、は
全くこの抗争を制止する方向にはないと
言えるわけで、かなり根が深い問題である。
過去の事例だと、もっと沢山の人が亡くなるか
イラクのように原型が無くなるまで戦争をするか
しないと解決をみないというのが実情である。
しかし、
イラクの政府関係者をイラクから追放したことで誕生したのが
「イスラム国」である。
エンドレスな対立が続くというのはそういう理由からである。
■ダマスカス郊外の爆発、死者71人 「子ども5人も」
(朝日新聞デジタル - 02月01日 10:13)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3830557
シリアの首都ダマスカス郊外で1月31日に起きた連続大規模爆発について、在英の反体制派NGO「シリア人権監視団」は同日、子ども5人を含む71人が死亡したと発表した。
爆発について、過激派組織「イスラム国」(IS)が同日、敵視するイスラム教シーア派を狙ったとの犯行声明を出した。声明が事実なら、アサド政権の「おひざ元」であるダマスカス郊外での自爆攻撃成功で、政権側にISの首都周辺への浸透ぶりと脅威を見せつけたことになる。
今回の爆発は、国連がシリア内戦の停戦を目指し、スイス・ジュネーブにアサド政権と主要反体制派を招いて和平協議を始めたさなかに起きた。IS掃討を優先させたい米国や欧州諸国は今後、アサド政権と反体制派の双方に対し、協議を進展させるよう圧力を強めるとみられる。(ジュネーブ=春日芳晃)
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