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2016年01月07日17:53
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旅行記＠2015年末遠征《2》正倉院正倉（附・東大寺）
奈良博の次に向かったのは正倉院正倉。もちろん国宝である。
しかし、築1200年にもなるこの建物が、国宝に指定されたのはつい20年ほど前、平成9（1997）年になってからのことだった。
何故、ほとんど現存例のない天平時代の貴重な建築が、それまで重要文化財ですらなかったのか？
答えは「宮内庁の管轄だから」である。
この正倉院に収められている《正倉院宝物》にしても、あるいは桂離宮や、三の丸尚蔵館所蔵の名品にしても、文化財としての価値からいえば、国宝レベルの品は山ほどある。が、制度上は、宮内庁の管轄下にある物品は「文化財保護法の適用外」ということになっているのだ。
じゃあ今度は、何故正倉院だけが国宝に指定されることになったのか？ だが、実は当世流行の「ユネスコの世界遺産」に、奈良公園一帯の文化財を推薦するため、日本政府がとった「例外的措置」というのがその理由だ。正倉院を「例外的に文化財保護法の枠内に入れて」東大寺や興福寺と一緒に世界遺産に認定してもらおう♪ ということだったらしい。
そんなこんなで、なかなか面白い経緯で国宝となった正倉院。
だが、ここを管理する宮内庁の「お役所仕事」が原因で（？）、なかなか拝観するのが難しい仕様になっちゃってる、、、て現状がある。
というのも、見学可能日時が、「平日（祝日を除く月〜金曜）の10時〜15時迄」と、かなり限定的で、これじゃあ、暦どおり仕事が休みの人は、有休でも取らない限り見る機会は巡って来ない。。。
わしの仕事は幸い平日にも休みがある。しかし、東京在住ということもあり、1日2日休みが取れたからといって、「じゃあちょっと奈良に正倉院でも見に」ということにはなかなかならない。いやさ、「年に1度の特別公開」とかいうのであれば、また話は違ってきて、スケジュールを調整してその日に合わせ、お邪魔することも考えるかも知れないが、「平日はいつでも公開してる」て《中途半端にオープン》なところがまたなかなかのクセ者だったりして。。。(；´∀｀) ゴールデンウィークや盆休みの連休中に訪ねて行っても閉まってるし。。。
てことで、これまで「未見」のまま来てた物件だった。
但し、子どもの頃に見たことが一度だけある。高校生の頃だった。しかし、「国宝拝観のルール」として、《�ー�分の足で見に伺ったもので、��拝観日時の正確な記録が残ってるものを「拝観済」とする》という規定を設けてるので、子どもの頃の曖昧な記憶では「既見」とカウント出来ません！ と。
前置きが長くなってしまったm(_ _)m
奈良博から正倉院へは、東大寺の境内を経由して向かった。
大仏殿への参道は相変わらず観光客で結構な賑わいだった。過半は外国人、その半数は中国人らしい。。。
途中、このところ見慣れてしまって（？）ほとんど注目せず通過するだけになってしまってた、南大門と金剛力士像という2件の国宝に、今回は意識的に注意を払って拝観して来た。
この旅に出る少し前に視聴した『新TV見仏記―4Kで撮っちゃいましたスペシャル・東大寺編』で、みうらさん＆いとうさんが南大門の金剛力士像を見仏してたのに影響を受けたところもあったかも知れない。
改めて見上げると、途轍もない迫力である。しかもポーズがカッコイイ♪
この金剛力士像の裏側に、獅子が安置されていたということに、前出の『新TV見仏記』を観た時はじめて気がついた。「いかに自分の視野が狭いか」ということを思い知らされたものだが、今回はその獅子もしっかり拝んで来た。
写真はなかなかに撮り辛かった(；´∀｀)
大仏殿を過ぎると人通りはほとんどなくなった。
路傍の案内表示に従って、大仏殿裏手の塀に囲まれた一角に入って行く。
左手に塀を見ながらしばらく進むと、突き当たりのところにテントが張ってあり、ここでおじさんふたりが駄弁ってた。その前を左に折れる。すると、塀の切れ目にゲートがあり、そのゲートを入ったすぐの正面に、ドーン！ と建っていたのが正倉院正倉だった。
想像してたより余程大きくて、ちょっと圧倒された。
ただ、敷地内を自由に移動して拝観することは出来ず、ゲートを入ったすぐのところの一区画だけが開放されてるのみ。なので、角度や距離を変えての見学は叶わなかった。
それでも予想以上に迫力ある佇まいだったので、「おお、すげえ」なんつって、周囲に誰も居ないものと思って呟いたりしていると、、、立ち入り禁止区画の仕切りの柵から少し入ったところにある松の木陰に、警備服を着たおっさんが立ってるのに気がついて、ちょっと恥ずかしかったりもした(；´∀｀)
この次に伺うつもりだった石清水八幡宮では、特別拝観のスタート時刻が決まっており、それにはまだ時間にだいぶ余裕があったので、駅への道すがら、ちょうど途上に位置する「お気にのスポット」東大寺戒壇堂に立ち寄ってみることにした。
そういえば戒壇堂の御朱印は頂いたことがなかったな。そう気がついて、窓口で拝観料の支払いと御朱印のお願いを一緒にすると、係のおじさんが「いまは誰も居てはりませんので、どうぞごゆっくり。独り占めですよ♪」と親切に声を掛けて下さったm(_ _)m
相変わらず静謐な、そして荘厳な空間に、この日も《イケ面四天王》は、1200年前と変わらぬ姿で屹立しておられた。
いつものように、時計回りでお一人お一人をつぶさに見仏してゆく。
わしの「独占状態」は、しかし長くは続かず、半周ほど行ったところで入ってらした熟年夫婦によって終りを告げたが、戒壇のまわりを2周して見仏するうちに入ってきたのは、2組の熟年カップルのみ。今回も心ゆくまで拝観出来た。
戒壇堂のことは、くれぐれも外国のガイドブックなどには載せないで欲しい。いつまでも静かなままでいて欲しい。そんなことを思いながら当地をあとにしたものだ。
つづく。
しかし、築1200年にもなるこの建物が、国宝に指定されたのはつい20年ほど前、平成9（1997）年になってからのことだった。
何故、ほとんど現存例のない天平時代の貴重な建築が、それまで重要文化財ですらなかったのか？
答えは「宮内庁の管轄だから」である。
この正倉院に収められている《正倉院宝物》にしても、あるいは桂離宮や、三の丸尚蔵館所蔵の名品にしても、文化財としての価値からいえば、国宝レベルの品は山ほどある。が、制度上は、宮内庁の管轄下にある物品は「文化財保護法の適用外」ということになっているのだ。
じゃあ今度は、何故正倉院だけが国宝に指定されることになったのか？ だが、実は当世流行の「ユネスコの世界遺産」に、奈良公園一帯の文化財を推薦するため、日本政府がとった「例外的措置」というのがその理由だ。正倉院を「例外的に文化財保護法の枠内に入れて」東大寺や興福寺と一緒に世界遺産に認定してもらおう♪ ということだったらしい。
そんなこんなで、なかなか面白い経緯で国宝となった正倉院。
だが、ここを管理する宮内庁の「お役所仕事」が原因で（？）、なかなか拝観するのが難しい仕様になっちゃってる、、、て現状がある。
というのも、見学可能日時が、「平日（祝日を除く月〜金曜）の10時〜15時迄」と、かなり限定的で、これじゃあ、暦どおり仕事が休みの人は、有休でも取らない限り見る機会は巡って来ない。。。
わしの仕事は幸い平日にも休みがある。しかし、東京在住ということもあり、1日2日休みが取れたからといって、「じゃあちょっと奈良に正倉院でも見に」ということにはなかなかならない。いやさ、「年に1度の特別公開」とかいうのであれば、また話は違ってきて、スケジュールを調整してその日に合わせ、お邪魔することも考えるかも知れないが、「平日はいつでも公開してる」て《中途半端にオープン》なところがまたなかなかのクセ者だったりして。。。(；´∀｀) ゴールデンウィークや盆休みの連休中に訪ねて行っても閉まってるし。。。
てことで、これまで「未見」のまま来てた物件だった。
但し、子どもの頃に見たことが一度だけある。高校生の頃だった。しかし、「国宝拝観のルール」として、《�ー�分の足で見に伺ったもので、��拝観日時の正確な記録が残ってるものを「拝観済」とする》という規定を設けてるので、子どもの頃の曖昧な記憶では「既見」とカウント出来ません！ と。
前置きが長くなってしまったm(_ _)m
奈良博から正倉院へは、東大寺の境内を経由して向かった。
大仏殿への参道は相変わらず観光客で結構な賑わいだった。過半は外国人、その半数は中国人らしい。。。
途中、このところ見慣れてしまって（？）ほとんど注目せず通過するだけになってしまってた、南大門と金剛力士像という2件の国宝に、今回は意識的に注意を払って拝観して来た。
この旅に出る少し前に視聴した『新TV見仏記―4Kで撮っちゃいましたスペシャル・東大寺編』で、みうらさん＆いとうさんが南大門の金剛力士像を見仏してたのに影響を受けたところもあったかも知れない。
改めて見上げると、途轍もない迫力である。しかもポーズがカッコイイ♪
この金剛力士像の裏側に、獅子が安置されていたということに、前出の『新TV見仏記』を観た時はじめて気がついた。「いかに自分の視野が狭いか」ということを思い知らされたものだが、今回はその獅子もしっかり拝んで来た。
写真はなかなかに撮り辛かった(；´∀｀)
大仏殿を過ぎると人通りはほとんどなくなった。
路傍の案内表示に従って、大仏殿裏手の塀に囲まれた一角に入って行く。
左手に塀を見ながらしばらく進むと、突き当たりのところにテントが張ってあり、ここでおじさんふたりが駄弁ってた。その前を左に折れる。すると、塀の切れ目にゲートがあり、そのゲートを入ったすぐの正面に、ドーン！ と建っていたのが正倉院正倉だった。
想像してたより余程大きくて、ちょっと圧倒された。
ただ、敷地内を自由に移動して拝観することは出来ず、ゲートを入ったすぐのところの一区画だけが開放されてるのみ。なので、角度や距離を変えての見学は叶わなかった。
それでも予想以上に迫力ある佇まいだったので、「おお、すげえ」なんつって、周囲に誰も居ないものと思って呟いたりしていると、、、立ち入り禁止区画の仕切りの柵から少し入ったところにある松の木陰に、警備服を着たおっさんが立ってるのに気がついて、ちょっと恥ずかしかったりもした(；´∀｀)
この次に伺うつもりだった石清水八幡宮では、特別拝観のスタート時刻が決まっており、それにはまだ時間にだいぶ余裕があったので、駅への道すがら、ちょうど途上に位置する「お気にのスポット」東大寺戒壇堂に立ち寄ってみることにした。
そういえば戒壇堂の御朱印は頂いたことがなかったな。そう気がついて、窓口で拝観料の支払いと御朱印のお願いを一緒にすると、係のおじさんが「いまは誰も居てはりませんので、どうぞごゆっくり。独り占めですよ♪」と親切に声を掛けて下さったm(_ _)m
相変わらず静謐な、そして荘厳な空間に、この日も《イケ面四天王》は、1200年前と変わらぬ姿で屹立しておられた。
いつものように、時計回りでお一人お一人をつぶさに見仏してゆく。
わしの「独占状態」は、しかし長くは続かず、半周ほど行ったところで入ってらした熟年夫婦によって終りを告げたが、戒壇のまわりを2周して見仏するうちに入ってきたのは、2組の熟年カップルのみ。今回も心ゆくまで拝観出来た。
戒壇堂のことは、くれぐれも外国のガイドブックなどには載せないで欲しい。いつまでも静かなままでいて欲しい。そんなことを思いながら当地をあとにしたものだ。
つづく。
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