「完全なるチェックメイト」

トビー・マグワイアが製作＆主演のアメリカ映画です。
ＩQ187を誇る天才で、15歳で最年少グランド・マスターとなり、若くして世界の頂点を極めた、伝説の天才チェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーの半生を映画化した、事実に基づく映画です。

主に描かれるのは、アメリカとソ連が冷戦下にあった1972年、アイスランドで行われた世紀の対決です。
当時の世界チャンピオンであるソ連のボリス・スパスキーとアメリカのフィッシャーの対決は、両国の威信をかけた「知」の代理戦争として世界中の注目を集めていました。
29歳のフィッシャーは一戦目は完敗し・・・。

常にチェスのことしか頭に無く、次第に精神を蝕まれていくフィッシャーの苦悩と孤独が描かれますが、彼の思考と行動は突飛、謙虚さゼロでワガママ、自分の主張が通らないと大事なゲームすら放棄します。モーツァルトにたとえられる激しい奇行の持ち主で、全く共感できないどころか嫌悪感を感じました。

最後に本人の映像が出ます。表舞台から失踪し、ホームレス寸前の日々もあり、アイスランドに滞在し、2008年に64歳で死去したそうですが、完全にホームレスの老人の姿でした。

○○（たとえば野球）が好きでなくても、興味が無くても楽しめる○○映画も多いけれど、チェスそのものを描いてはいないとはいえ、退屈で眠くなり、全く楽しめませんでした。
久しぶりに見たトビー・マグワイアは熱演なんだけど・・・。