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2015年11月29日22:24

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東博に行って来た。

11月もいつの間にか月末です。
つうことで、月イチ恒例の「我がホーム・ミュージアム」訪問m(_ _)m

表慶館のブルガリ展はきょうが最終日、平成館では大兵馬俑展が盛況みたいでしたが、わしは今回はそれらには見向きもせず、本館だけに集中してまわって来ました。

今月の「お目当て」は、正面階段を2階に上がったすぐのとこの左右の部屋(本館特別1室&特別2室)で、12月13日まで開催中の企画展示「一遍と歩く〜一遍聖絵にみる聖地と信仰」♪
現在、時宗の総本山・遊行寺や神奈川県立金沢文庫、神奈川県立歴史博物館で国宝『一遍聖絵』が公開されてるのとリンクさせ、当館所蔵の国宝『一遍聖絵・巻第7』を全場面展示すると共に、江戸時代に狩野派の絵師たちよって模写された『一遍聖絵・模本』や、聖絵の中で一遍が訪ねてる聖地、その背景にある信仰に関する作品などが紹介されてました。
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↑まず何と言っても素晴らしかったのは、国宝『一遍聖絵・巻第7』(オリジナル)の全場面展示♪
やっぱこの絵伝は「モブシーン(群衆表現)」が生き生きしてて、そこがいちばん魅力を感じる点です。あと今回は、色合いもイイなあと思いました。特に、上に載せた最後の写真のシーンなんかに見られるような「深い緑色」がよかったですヾ(*´∀`*)ノ
それから、この『巻第7』の一巻だけが、その他の(遊行寺が所蔵する)国宝『一遍聖絵』から分かれて、単体で国宝指定されてる理由なんかも解説してあり、なるほどなあ。。。と納得しました(「巻7は、江戸末期に京都町奉行を勤めた浅野梅堂(1816〜80)が、京都三条橋修理の参考資料として当時の所蔵者である京都・歓喜光寺から借り出し、返却されぬまま所有を転々としたという。これを明治期のコレクター・原三溪(1868〜1939)が入手し、昭和25年に原家から東博へ移った」※会場解説より)。

で、狩野養長を始め、三村晴山・岩崎信盈・糺晴岱・林伊教ら木挽町狩野派の絵師たちが協力し合って(それぞれ手分けして各巻を担当したらしい)、江戸時代・天保11(1840)年に写した模本も何巻か展示してありましたが、これはこれで、今回は展示してなかった別の巻の内容が知れてなかなかよかったです♪
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あと、関連資料の中で取り分け面白かったのが、重文『因幡堂薬師縁起絵』(鎌倉時代・14世紀/1巻)♪
京都・平等寺(因幡堂)と本尊・薬師如来の縁起を描いた絵巻で、「橘行平が因幡(現在の鳥取県)の海中より引き揚げた等身の薬師如来像が、のちに行平を追って京都へ飛来したので、これを安置したのが因幡堂の始まりという。一遍聖絵では、この像を釈迦自作と伝えている(※会場解説より)」という、ファンタジーな内容。
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解説通りの絵の内容が読み取れました。素朴な、味のある絵で♪

や、個人的にはもうこの企画展示だけでも十分な満足感があったんですが、まあほかにもイイモノが出てるだろうからってんで、2階から1階へ向けて、本館一周m(_ _)m



国宝室は、千手観音像に掛け替わってました。
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久しぶりにじっくり拝見して気になったのは、観音様の向かって右側にはべってる老人の足元。。。
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最初、エイ(海に居る奴です)か何かを踏みつけてるのかと思ったんですが、ギャラリースコープを取り出してよくよく見てみると、鹿か何かの獣皮だってことがわかりました(;´∀`)
いやむしろ、エイに乗ってる方がファンキーでよかった気もしますが。。。

珍しい展示品では、江戸時代の火事装束。
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もう何年も、月イチで東博通いをしてますが、こんな展示ははじめて拝見致しました(;゚Д゚)
解説によると、「江戸の大名屋敷に住む者は、男性だけでなく女性も、火事に備えて火事装束を調えた。火事場での活躍よりも、むしろ火事装束の華やかさを競った」とのこと(;´∀`)
いやいや、火事の最中見栄を張って虚栄心満たしてる場合ですか? と。さすが「武士は食わねど高楊枝」の世界観。。。

あと、浮世絵のコーナーは時節柄「忠臣蔵モノ」を中心とした展示に掛け替わってました。
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それから、1階で目について替わってたのは近代美術の展示室。
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↑左から、横山大観の『無我』、望月玉泉の『芦雁』、森川曽文の『群鹿』。
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↑「普通の絵でもこれくらいは描けるぜ」てな、柴田是真の『四季花鳥』。

洋画では、五姓田義松を見て以来、やたらと気になる明治初期の水彩画で、さすがは第一人者となった浅井忠! つう感じの作品が数点。
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それから、岸田劉生の重文『麗子微笑』↓が、かなり久々に出てました♪
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そして最後にミュージアムショップに寄って、年末に遠征するつもりでいる月山富田城について、予習するための資料を買って帰宅したというm(_ _)m
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今月も充実の見学が出来ました♪
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