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2015年11月22日21:48

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『物語をえがく―王朝文学からお伽草子まで』に行って来た。

世間様の暦では三連休中らしいですが、そのうちでわしがお休みなのは、本日の夜勤明け半休のみ。。。つうことで(?)、今日も今日とてミュージアムm(_ _)m

根津美術館「物語をえがく―王朝文学からお伽草子まで」
【展覧会HP】http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
フォト
いつも素晴らしい展示を見せてくれる根津美さんですが、今回はちょっとビミョーな内容だと思いました。。。個人的に。
いつもの展示が、10点満点中で9点とか8点とするなら、今回の展示は5点とか4点かなあ? て。

伊勢物語・源氏物語・平家物語などなど、古くから描き伝えられてきた「王朝文学」から、酒呑童子・道成寺などをお題に描かれた「お伽草子」まで、物語絵を特集した展覧会。
伝狩野山楽の『酒呑童子絵巻』をお目当てに伺ってみたんですが。。。

展示されてた物語絵は全部で16作品。しかし、そのうちの10作品が江戸時代(17〜18世紀)のモノで、もっと古い時代のモノを期待してたわしとしては、ちょっと物足りなさを覚えました。
江戸時代に源氏物語や伊勢物語を写した「やまと絵」て、技術的には洗練を見て、小奇麗にまとまってて上品ではあるんですが、ダイナミズムに乏しく、面白味に欠けるんですよねえ(無論私見ですm(_ _)m)。
絵的には、全然上手くはないんですが、やっぱ、数点あった桃山時代のモノの方がよく感じました。
何っつうか、細部ひとつひとつの「絵画的な上手い・下手」というより、全体の配色・人や物の配置や動き、構図がよいのだと思います。
さすがに、住吉具慶や土佐光起は絵画史に名を残すだけの画家、上手くて雅やかでキレイなんだけれども(まあ、キレイなのは「イイ絵の具」を使ってるからってことや、金箔や金泥を惜しげもなく撒き散らし塗りたくってるからって面もあるでしょうけど)、やっぱわしの好みからしたら「弱い」ですよねえ。線も弱いし、構図も、動きも、インパクトも、いまいちグッとくるものがない。
それに比べたら、本日のお目当てであった山楽の酒呑童子絵巻は(※「伝」山楽ではあるけれど)、全体に躍動感があって、生き生きしており、迫力もあって(まあ、モティーフがそういう画題だからという面もあるでしょうけど)、素晴らしかったなあ! と。
酒呑童子の首をはねるシーンや、鬼たちを撫で斬りにするシーンなど、劇的なハイライトシーンもしっかり展示してあって♪
全体で見ても、序盤に展示してあった王朝文学の作品、、、伊勢物語や源氏物語や曽我物語なんかより、後半に展示してあったお伽草子のが断然楽しかったです♪
源氏物語や伊勢物語って、観る者にある程度以上の素養が必要というか、教養のない(わしみたような)人間には、物語の楽しさがわかりづらい。それに対してお伽草子は、話が単純で、俗っぽくて、エンタメ要素が濃厚で。絵的にも、デッサンの悪さ、素人臭さが、逆に味になって趣がある! と。しかも、お伽草子関係の展示作品は、4点中3点が室町時代のモノで、やっぱり江戸時代の「お行儀のよい絵」よりも面白いんですよねえ。
て、後半になってようやく少し楽しめた感じでしたm(_ _)m

今回は、企画展以外のその他の展示も、あまりパッとしたものがなかったですし(唯一、茶道具の展示コーナーにあった乾山の『銹絵楼閣山水図茶碗』がよかった♪)、その割には館内はけっこう混んでましたし、、、先に述べたように、ちょっとビミョーな見学になりました(;´∀`)

ただ、館内から見えた庭木がいい感じに紅葉してたので、かなり久しぶりに庭園に出てブラブラしてみたんですが、、、
フォトフォト
「深まる秋の庭」はなかなか乙でした♪
木々の色づきは、全体には「もう一つ」という感じでしたが、中には気の早い奴もいて、それらは「いまが見頃」て感じでしたし♪
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