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2015年11月14日23:29
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『三井家伝世の至宝』に行って来た。
夜勤明けの半休を利用して、けふもまたミュージアムm(_ _)m
冷たい雨のそぼ降る中、本日より会期スタートのこちらの展覧会へ、早速推参♪
天候を考慮して、地下からそのままアクセス出来るってこともあり。未見国宝が久々に2件GET出来る展覧会ってこともあり。
三井記念美術館「三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年 記念特別展�供住旭羃氾狙い了衒�」
【展覧会HP】http://
や、さすがはかつての豪商・大財閥の三井家伝世のお宝たち。「これでもか！」てくらいの名品目白押し。参りましたm(_ _)m
それぞれのジャンルで、特に気に入ったモノを挙げておくことにします。
《茶道具》
『色絵鱗波文茶碗』（仁清作／江戸時代17世紀／重文／南三井家旧蔵／現北村美術館所蔵）が「けふのナンバー碗（1）！」
整った美しい形と、テキトーっぽくもあり、その実計算されてるようでもある、口縁あたりの緑釉＋白釉のかかり具合と、北条氏の旗印「三つ鱗紋」の、それぞれの三角形の中にまた一回り小さな三つ鱗紋、、、みたいな、入れ子状・マトリョーシカ方式（？）みたようになってるデザインのセンス。そのそれぞれが融合して醸し出す絶妙なハーモニーに萌え♪ て感じでしたm(_ _)m
他には、『玳皮盞・鸞天目』（南宋時代12〜13世紀／重文／室町三井家旧蔵）、『黒楽茶碗・銘菖蒲』（長次郎作／桃山時代16世紀／室町三井家旧蔵／現MOA美術館所蔵）なんかが（おそらく）初見の「逸品」て感じ。
繰り返し見たことあるモノの中では、長次郎の『俊寛』や、道入の『鵺』（共に重文）なんかが乙でした♪
《絵画》
○『蓮池水禽図』（2幅／伝顧徳謙／南宋13世紀／重文／三井合名会社旧蔵／現東京国立博物館蔵）
花鳥画としての「キレイさ」より、葉の虫食い、枯れてきてる部分の表現が素晴らしかったです。
○『駿河町越後屋正月風景図』（1幅／鳥居清長／江戸時代18世紀／北三井家旧蔵）
かなりレアだと思う、清長の肉筆の風景画！ 駿河町にあった三井越後屋が正月の飾りつけをする様を前景に、中景（画面奥の突き当たり）に江戸城、遠景に富士山を描いたお決まりの構図。
《資料》
☆未見国宝☆『熊野御幸日記』（1巻／藤原定家／鎌倉時代・建仁元（1201）年／北三井家旧蔵）
（※以下「」内は現地解説より）「後鳥羽上皇（1180〜1239）の熊野参詣に随行した定家による記録。建仁元（1201）年の10月5日に京の鳥羽を発ってから、16〜19日に熊野三山を参詣し、27日帰京の翌日までの23日間の旅日記。近年の修理で裏打紙をはずしたところ、定家が持参した紙が足らなくなり、裏側にまわって記録したことが判明。これによって現地で書かれた日記であることが確定的となった」
確かに、一見して走り書きのような書体で、行間に挿入句が小さく書き加えられてたり、黒く塗りつぶしてある部分があったり、その塗りつぶした横に訂正を書き入れたりしてるとこも目に付き、「LIVE感」がダイレクトに伝わってきて面白い品でした。しかしまあ、毎度のことながら内容は読めんのですが。。。(；´∀｀)
確実に読めたのは、各日付の部分。あと、そのすぐ次のとこに記されてた「天晴」「雨降」などの天候の部分は約半分ほど判読できました。
ただ、部分的に訳出した現代語訳がパネル紹介してあり、内容の一部は窺い知ることが出来ます。
○『羊皮紙地図（日本航海図）』（1枚／江戸時代17世紀／新町三井家旧蔵）
方位線を細かく配した「ポルトラーノ型」て呼ばれる西洋流の測量術によって描かれた海図。「江戸時代もごく初期に遡る時代のモノ」と思われてるそうで、このような海図の現存例はきわめて少なく、特に羊皮紙に描かれたものは本図を入れて2点しか知られていないそうです（※現地解説より抜粋意訳）。
方位線のこまかさに比して、陸地（日本列島）の形はかなりアバウト。。。ま、航海図だからこれでもいいのかな？ と。
《刀剣》
☆未見国宝☆『短刀・無銘貞宗（名物・徳善院貞宗）』
刀剣鑑賞の素人向けっつうか？ 梵字（表面＝不動明王、裏面＝金剛夜叉明王をあらわす）や素剣など、彫物が彫ってある分、デザイン的な動きがあって「わかりやすい」感じの刀剣でした。ちな、通称は「前田徳善院玄以の旧蔵品であったこと」から。
もう1振り展示してあった国宝の正宗（名物・日向正宗）は既見でしたが、どんな刀だったかまったく覚えてなかったので、初見のようなつもりで拝見。
短刀の中でも、かなり小ぶりなんじゃないかと思います。なので、「まるで包丁のような見た目」て印象でした（ま、包丁よりもずっと細くてシャープなんですけど）。
ほかに出てた4振りも、全てが重文指定。しかも、国広・助真・一文字・則宗と、全てが有名刀工の作でした♪
形状的にかっこよかったのは、刀身が細身でシャープだった則宗。珍しいと思ったのは、銘「一」の薙刀。伝来に惹かれたのは、加藤清正の佩刀だったとされる国広でしょう。「のたれぐの目」の刃紋も、刀身の太さも、豪壮な清正のイメージにたがわぬ力強い感じがよかったですヾ(*´∀｀*)ﾉ
《その他》
▽昔から、象彦の漆工品や能面はプッシュしてた当館ですが、最近は、こないだの明治の超絶技巧展以降、評判がいいのか、やたらと安藤緑山の牙彫を出品し、推してる感じがします。やはり本展でも。
あと、能面は出陳の11点が全て重文指定されててクオリティ高かったです♪
▽展示会場の大トリを飾ってた応挙の『雪松図』はやはりステキでした。
▽「三井家伝世の至宝」てタイトルどおり、三井家に伝わったお宝を展示する本展ですが、三井家の「旧蔵品」であって、現在はほかのミュージアムへ渡ってる品もけっこうな数が再集合を果たしてて、それらも含め素晴らしい作品のオンパレードでしたね♪
つうことで、けふも頗る満足のいく見学が出来ました！！
冷たい雨のそぼ降る中、本日より会期スタートのこちらの展覧会へ、早速推参♪
天候を考慮して、地下からそのままアクセス出来るってこともあり。未見国宝が久々に2件GET出来る展覧会ってこともあり。
三井記念美術館「三井文庫開設50周年・三井記念美術館開館10周年 記念特別展�供住旭羃氾狙い了衒�」
【展覧会HP】http://
や、さすがはかつての豪商・大財閥の三井家伝世のお宝たち。「これでもか！」てくらいの名品目白押し。参りましたm(_ _)m
それぞれのジャンルで、特に気に入ったモノを挙げておくことにします。
《茶道具》
『色絵鱗波文茶碗』（仁清作／江戸時代17世紀／重文／南三井家旧蔵／現北村美術館所蔵）が「けふのナンバー碗（1）！」
整った美しい形と、テキトーっぽくもあり、その実計算されてるようでもある、口縁あたりの緑釉＋白釉のかかり具合と、北条氏の旗印「三つ鱗紋」の、それぞれの三角形の中にまた一回り小さな三つ鱗紋、、、みたいな、入れ子状・マトリョーシカ方式（？）みたようになってるデザインのセンス。そのそれぞれが融合して醸し出す絶妙なハーモニーに萌え♪ て感じでしたm(_ _)m
他には、『玳皮盞・鸞天目』（南宋時代12〜13世紀／重文／室町三井家旧蔵）、『黒楽茶碗・銘菖蒲』（長次郎作／桃山時代16世紀／室町三井家旧蔵／現MOA美術館所蔵）なんかが（おそらく）初見の「逸品」て感じ。
繰り返し見たことあるモノの中では、長次郎の『俊寛』や、道入の『鵺』（共に重文）なんかが乙でした♪
《絵画》
○『蓮池水禽図』（2幅／伝顧徳謙／南宋13世紀／重文／三井合名会社旧蔵／現東京国立博物館蔵）
花鳥画としての「キレイさ」より、葉の虫食い、枯れてきてる部分の表現が素晴らしかったです。
○『駿河町越後屋正月風景図』（1幅／鳥居清長／江戸時代18世紀／北三井家旧蔵）
かなりレアだと思う、清長の肉筆の風景画！ 駿河町にあった三井越後屋が正月の飾りつけをする様を前景に、中景（画面奥の突き当たり）に江戸城、遠景に富士山を描いたお決まりの構図。
《資料》
☆未見国宝☆『熊野御幸日記』（1巻／藤原定家／鎌倉時代・建仁元（1201）年／北三井家旧蔵）
（※以下「」内は現地解説より）「後鳥羽上皇（1180〜1239）の熊野参詣に随行した定家による記録。建仁元（1201）年の10月5日に京の鳥羽を発ってから、16〜19日に熊野三山を参詣し、27日帰京の翌日までの23日間の旅日記。近年の修理で裏打紙をはずしたところ、定家が持参した紙が足らなくなり、裏側にまわって記録したことが判明。これによって現地で書かれた日記であることが確定的となった」
確かに、一見して走り書きのような書体で、行間に挿入句が小さく書き加えられてたり、黒く塗りつぶしてある部分があったり、その塗りつぶした横に訂正を書き入れたりしてるとこも目に付き、「LIVE感」がダイレクトに伝わってきて面白い品でした。しかしまあ、毎度のことながら内容は読めんのですが。。。(；´∀｀)
確実に読めたのは、各日付の部分。あと、そのすぐ次のとこに記されてた「天晴」「雨降」などの天候の部分は約半分ほど判読できました。
ただ、部分的に訳出した現代語訳がパネル紹介してあり、内容の一部は窺い知ることが出来ます。
○『羊皮紙地図（日本航海図）』（1枚／江戸時代17世紀／新町三井家旧蔵）
方位線を細かく配した「ポルトラーノ型」て呼ばれる西洋流の測量術によって描かれた海図。「江戸時代もごく初期に遡る時代のモノ」と思われてるそうで、このような海図の現存例はきわめて少なく、特に羊皮紙に描かれたものは本図を入れて2点しか知られていないそうです（※現地解説より抜粋意訳）。
方位線のこまかさに比して、陸地（日本列島）の形はかなりアバウト。。。ま、航海図だからこれでもいいのかな？ と。
《刀剣》
☆未見国宝☆『短刀・無銘貞宗（名物・徳善院貞宗）』
刀剣鑑賞の素人向けっつうか？ 梵字（表面＝不動明王、裏面＝金剛夜叉明王をあらわす）や素剣など、彫物が彫ってある分、デザイン的な動きがあって「わかりやすい」感じの刀剣でした。ちな、通称は「前田徳善院玄以の旧蔵品であったこと」から。
もう1振り展示してあった国宝の正宗（名物・日向正宗）は既見でしたが、どんな刀だったかまったく覚えてなかったので、初見のようなつもりで拝見。
短刀の中でも、かなり小ぶりなんじゃないかと思います。なので、「まるで包丁のような見た目」て印象でした（ま、包丁よりもずっと細くてシャープなんですけど）。
ほかに出てた4振りも、全てが重文指定。しかも、国広・助真・一文字・則宗と、全てが有名刀工の作でした♪
形状的にかっこよかったのは、刀身が細身でシャープだった則宗。珍しいと思ったのは、銘「一」の薙刀。伝来に惹かれたのは、加藤清正の佩刀だったとされる国広でしょう。「のたれぐの目」の刃紋も、刀身の太さも、豪壮な清正のイメージにたがわぬ力強い感じがよかったですヾ(*´∀｀*)ﾉ
《その他》
▽昔から、象彦の漆工品や能面はプッシュしてた当館ですが、最近は、こないだの明治の超絶技巧展以降、評判がいいのか、やたらと安藤緑山の牙彫を出品し、推してる感じがします。やはり本展でも。
あと、能面は出陳の11点が全て重文指定されててクオリティ高かったです♪
▽展示会場の大トリを飾ってた応挙の『雪松図』はやはりステキでした。
▽「三井家伝世の至宝」てタイトルどおり、三井家に伝わったお宝を展示する本展ですが、三井家の「旧蔵品」であって、現在はほかのミュージアムへ渡ってる品もけっこうな数が再集合を果たしてて、それらも含め素晴らしい作品のオンパレードでしたね♪
つうことで、けふも頗る満足のいく見学が出来ました！！
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