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2015年11月13日02:11

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自分の身は自分で守る努力が要る

昔、NHKの連続ドラマで「こちらブルームーン探偵社」という
アメリカのホームコメディドラマが放映されていた。
後に「ダイ・ハード」で一躍世界のスーパースターになるブルース・ウィリスが主演だったのだが
結構立派に生えていた髪の毛が
作品が進行するにつれてどんどんと薄くなっていくのが面白くて
何となく記憶にはその部分が鮮明である。

さて、先日
知人の親戚が宝石店に大量に高額の宝石を買わされて
老後のために貯めていた数千万もの貯蓄を全部失うという事件があったと
話を聞いて

少し考え込んでしまった。
因みに、その老人は女性で80歳ほどになるのだが
元々裕福な家庭に居たので
宝石などを買うこともあったらしい。
ところがここ数年で劇的に状況が変わったというのである。

積極的にセールスに来る宝石店の店員に
押し切られる形で高額商品を買わされ
毎月のように何十万も支払う割賦を何重にも組まされて
最後は「お金がない」と吐露したところで親族によって実態が発覚したという

老人ボケが始まったのか?と
親族は訝しがったが
元々フワフワした性格だったようで
現在をもってもそれは判然としないのだという。

問題は、買わされたのが宝石だということだ。
モノには時価というものがあるのだが
宝石の価格設定は、素人が思っているより難しい。
僕のように宝石になんの魅力も感じない人間からすると
単にキラキラしている石ころに過ぎないわけで
それに対して何ヶ月も額に汗して働いた対価を支払うのは
馬鹿げていると思う人も少なからずいるのである。

一方で、そのキラキラした石に魅了された人にとっては
かなりの額のお金を払ってでもその石を手に入れたいと思うのである。
その石を手に入れる為に必要な金額が幾らになるのか、は
実際には相場があるわけだが
相場の石に装飾を重ねてそれなりの金額にして売るのが
宝石商の仕事だというわけである。

つまり、買う人間が納得した価格自体が相場を構成しているのであって
幾らキラキラしていても、綺麗にカットしていても
純度が高い金属で装飾されていても今回のような高額で買う人間がいる限りは
暴落することはないのであるが

実際のところは、希少価値があるからこそ
その価値が維持されるのだが
希少価値が値打ちを構成するのであれば
その供給量をコントロールすれば良いのである。
因みに貴金属の代表格である金はこれまで18万5千トンが採掘されているのだが
1立法センチで19.3グラムもあるので1立方メートルで19.3トン。
人類史上、9585立方メートルしか発掘されていないことになる。
これは深さ1.5メートル、横幅15メートル長さ25メートルの
プールのたった17杯分に過ぎないのである。
日本にはその約1/6が現在保有されていると言われている。
黄金の国と言われる所以である。
ダイヤの場合だと15600万カラット、31200トンの産出があったと言う事になる。
さっきのプールだとたったの15杯しかこの世に存在していない石なのである。

そして、ダイヤモンドはその大半が工業用に利用されており
一つの塊の大きさと、宝飾用としての基準によって
価値が変わるという代物である。
つまり、価値の高いダイヤと価値の低いダイヤがあり
それらを合わせてもさっきのプール15杯分しか発掘されていないのである。

その判断が付く人間というのは
正直言って、かなり宝石に明るい人間でなくてはならない。
一般の素人には簡単に審美眼は得られないということになるのである。
そうなってくると、あとは宝石店がどの程度信用がおけるか、という問題になってくる。

つまり、宝石業界では二束三文の価値しかない石ころを
「良い石ですよ、希少ですよ。しかし、お高いですよ」
と言って、相手がそれを信用すれば、その価格が正価ということになるのである。

「そんなことありませんよ!」
とおっしゃる宝石業界の人があれば
僕はその良心に拍手を送りたい。
それは、真っ当に商売をしようという現れだからである。
僕が言いたいのは、買う側にその価値が見抜けない限りは
言われっぱなしであって
宝石店とは、審美眼を持つひと握りの買い手によって構築された
信用で成り立っているのだと、言いたいだけなのである。

ところが、である。
フワフワとした貴婦人に至っては
何でも言い値で買ってしまうケースだってある。
宝石店も商売である。
プロモートさえすれば、
それの原価がいくらで、相手にとってどういう用途があるのか
無関係に買ってくれる顧客がいる場合
無理なセールスをしなくても幾らでも値段をつけられるという
そういうケースもあるのではないか、と指摘したいのである。

知人の父親の兄弟だというその老婦人には
知人を通じて
「父親に付き添ってもらって、消費者センターに行きなさい」
と忠告した。
その通りにして、消費者センターが介入したことで、
宝石店は現在組んでいるローンの何割かは解約に応じ
最悪のケースは免れたようでホッとしているのだが
本人は悪びれる様子もなく
相変わらずフワフワとして生きているようだが
老後の蓄えの大半をこの2年で失ったという事実は
知人一族に大きな影を落とすことになってしまったようだ。

笑い事ではない。
宝石店はある意味、真っ当にセールスをかけたのである。
もっとも弱い相手に戦を挑むことが
商売の道や人の道に反しているといえばそうかもしれないが
素人の老婦人からしてみれば、
必要もない宝石を高値で買わされる、というのは
ご自身がしっかりして頂くほかは手立てはない。

これは、自分自身にも言えるし
あなたにも言えることである。
世界最大のダイヤは545カラットもあるらしいけれども
今回はブルーダイヤという希少なダイヤであることもあって
かなりの高値てあるなあ。石ころのくせに(笑)

「ブルームーン」ダイヤに59億円、宝石競売で史上最高
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=3708561
[ジュネーブ 11日 ロイター] - スイスのジュネーブで11日行われたオークションで、12.03カラットのブルーダイヤモンド「ブルームーン」が、宝石の競売価格としては過去最高となる4860万スイスフラン(約59億4300万円)で落札された。競売大手サザビーズによると、香港の収集家が競り落とした。

このブルーダイヤは昨年に南アフリカで発見され、グレードは希少価値が最も高い「ファンシービビッド」。事前の推定では、3500万─5500万ドル(約43億─67億5000万円)と予想されていた。

サザビーズによると、落札者は宝石の名前を直ちに「The Blue Moon of Josephine(ジョゼフィーンのブルームーン)」に変更。前日に行われたクリスティーズの競売でも「スイート・ジョゼフィーン」と名付けられたピンクダイヤモンドが約2872万スイスフランで落札され、同じ人物が購入したとみられている。
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