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2015年09月04日20:27

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「シアター・プノンペン」

「あいち国際女性映画祭」で見た愛知初公開のカンボジア映画です。
2014年東京国際映画祭で上映され、2016年 夏に 岩波ホールで劇場公開することが決まり、邦題が「遺されたフィルム」から変更になりました。

カンボジアの首都プノンペンに暮らす女子大生ソポンは、家族の問題から不良仲間と派手に遊び回る日々を送っていましたが、ある日、今は駐車場
になっている老朽化した映画館で、1970年代のポル・ポト政権下に作られた古い映画のフィルムを見つけます。
その主演女優は若き日の母で、映画の結末をどうしても知りたいと思ったソボンは映画のフィルムを探し始め、ポル・ポト時代に蹂躙された母国の映画史を発掘していくことになります。

映画はポル・ポト時代の前後を含むカンボジアの歴史と文化、そして主人公の若者たちが生きる現代社会を映し出しています。
カンボジアでは、過去を知っている世代が昔のことを語ろうとしないから若い世代は、わずか4年の間に、人口のなんと四人に一人が殺された大虐殺
があったという歴史をほとんど知らないそうです。
知識人と言われた人々にいたっては、実に6割以上が殺されたそうで、監督などの映画人も多くが殺され、フィルムも破壊されました。
どんなに辛い歴史でも、二度と繰り返さないためには知らなくては、知らせなくてはと強く思います。

母親しか知らないという監督のクォーリーカさんの思いのいっぱい詰まった映画でした。
監督と一緒にトークに登場した主演の若手女優マー・リネットさん、とても魅力的でした。
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