mixiユーザー(id:18627182)
2015年07月26日21:45
587 view
『没後20年 ルーシー・リー展』に行って来た。
きょうは丸一日のお休みだったので、久々に都外まで足を伸ばしてみました。
や、それにしても暑かった(;´Д｀)
けど、その暑さの中わざわざ足を運んだ甲斐のある、素晴らしい展示が見れました♪
千葉市美術館「没後20年 ルーシー・リー展」
【展覧会HP】http://
わしもちょくちょく「どっちがどっちだったっけ？」と混乱するんですが、『チャーリーズ・エンジェル』とかに出てる中国系の女優さん（ルーシー・リュー）じゃありませんよ。20世紀を代表する陶芸家ですから！ ルーシー・リー（1902〜1995）。
常々「近現代の陶芸が好き♪」つってるわしですから、開催を知った当初から、とても楽しみにしてた展覧会！
ゴールデンウィーク中に、茨城の水戸に山口晃展を見に行った折、ちょっと隣市・笠間まで足を伸ばして、茨城県陶芸美術館で開催中だった本展もついでに見て来ようかとか思ったこともあったんですが、夏に千葉美に巡回して来るのはわかってたんで、その時は「御預け」にして、今回の訪問をますます楽しみにしてたという♪
会場冒頭から、すっごく気に入る作品連発で、いきなり「ワーッ( ｀ー´)ノ」てテンションはMAXでした♪
展示構成は、彼女の作陶家人生を辿るようなかたちで、「�機ソ藉�―ウィーン時代 1921〜38年」「�供シ狙�期―ロンドン時代 1938〜70年」「�掘ケ濬牢�―1970〜90年」て具合に、時代を追って展開されてました。
作曲家のマーラーや、精神科医のフロイト、そして画家ではクリムトなどが活躍してた、華やかなりし20世紀初頭のウィーンに生を享けたルーシー。
陶芸の道に入った学生の頃から、当時「ウィーン工房」を主宰してウィーンの「アート＆クラフツ運動」のトップランナーだった建築家ヨーゼフ・ホフマンなんかにも認められ、早くも作家としての地位を確立するものの、時代はナチス台頭の頃。故国オーストリアの政情も不安定で、イギリスへの亡命を余儀なくされるのでした。
けれども、亡命先のロンドンで出会ったバーナード・リーチからの影響もあり、彼女の作品は新たな段階へ！ で、わしがルーシーの作品を好きなのは、おそらくこの「リーチとの出会い」に最大の理由があると思います。つまり、日本の陶芸に影響を受けたリーチから影響を受けたということは、ルーシーの作品も「日本の陶芸とつながってる」つうことで。実際、作品を見てても随所に「そのこと」は実感されますから。
で、イギリスでの活躍により、「20世紀を代表する世界的な作陶家」として名を成したのでしたm(__)m
先ずノッケでいちばんグッときたのは、陶製のボタンです♪
最初は、友人に誘われたのを契機にガラスのボタンをデザインし、拵えてたらしいんですが（コチラのガラス製ボタンも、たぶん400点近くが展示してあったと思います）、そこから発展させ、自分の「十八番」である陶器で制作するようになったみたい（陶製のボタンは5〜600点は展示してあったと思います！）。ガラス製のボタンも、デザインが秀逸で素晴らしかったですが、やっぱり陶製のボタンの方に惹かれたのは、「陶器でボタンを作る」て発想がわしには全くなかったので、これを見た瞬間「やられたあーm(__)m」て感じで。
その他、器や鉢や碗や壺など、オーソドックスな陶器もカッコイイもの、気に入るものが、実に多かったです♪
これまで持ってた「ルーシー作品の特徴的な印象」としては、形状的には、碗型のモノで、高台が細くすぼまってて高いこと。瓶子型のモノで、頸のところがスッと細長くなってて、その上についてる口の部分が広く開いてること。あとは色彩や文様の面で、ピンクの釉薬がかかったモノ。線文が入ってるモノなどがイカすなあ、みたいな感じだったんですが、今回持った印象では、「溶岩釉」ていう、ホントに溶岩みたいなブツブツした感じの独自釉薬を使った作品、「スパイラル文」ていう、字義通り「らせん状の文様」があらわれた作品、「ブロンズ釉」ていう、パッと見は金属みたく見える釉薬を使った作品など、熱心な釉薬研究の結果得た独自の作風がたくさん見れて、新たな魅力が伝わってきましたね♪
【個人備忘録：ピンクの釉薬＝酸化クロムを含んだ化粧土に錫を含んだ釉薬を化合。ブロンズ釉＝二酸化マンガンに酸化銅を化合】
あと、つい先日拝見した、同じ欧州の工芸系の展覧会『アール・ヌーヴォーのガラス展』の内容と、無意識のうちに比較したりしながら見てたんですが、個人的な好みから、断然こっち（ルーシー・リー展）の方が好きでした♪
やっぱ、アール・ヌーヴォーは「盛り過ぎ」なんですよね。コテコテし過ぎ。
ルーシーの作品はシンプルなところがとてもステキです。テーブルウェアなんて、むちゃくちゃ欲しくなりました。こんなステキな器でお茶したり、食事したりすれば、さぞかし人生も豊かになるだろう！ て感じで♪
それから、展示作品の大半が海外の個人蔵のモノで、そのほとんどが日本初公開となる貴重な品というのも、ファンとしては「見逃せなかった」要因のひとつだったでしょうか。
いや、たとえ一時なりとも酷暑を忘れさせてくれる、素晴らしい展示が見れてよかったですm(__)m
や、それにしても暑かった(;´Д｀)
けど、その暑さの中わざわざ足を運んだ甲斐のある、素晴らしい展示が見れました♪
千葉市美術館「没後20年 ルーシー・リー展」
【展覧会HP】http://
わしもちょくちょく「どっちがどっちだったっけ？」と混乱するんですが、『チャーリーズ・エンジェル』とかに出てる中国系の女優さん（ルーシー・リュー）じゃありませんよ。20世紀を代表する陶芸家ですから！ ルーシー・リー（1902〜1995）。
常々「近現代の陶芸が好き♪」つってるわしですから、開催を知った当初から、とても楽しみにしてた展覧会！
ゴールデンウィーク中に、茨城の水戸に山口晃展を見に行った折、ちょっと隣市・笠間まで足を伸ばして、茨城県陶芸美術館で開催中だった本展もついでに見て来ようかとか思ったこともあったんですが、夏に千葉美に巡回して来るのはわかってたんで、その時は「御預け」にして、今回の訪問をますます楽しみにしてたという♪
会場冒頭から、すっごく気に入る作品連発で、いきなり「ワーッ( ｀ー´)ノ」てテンションはMAXでした♪
展示構成は、彼女の作陶家人生を辿るようなかたちで、「�機ソ藉�―ウィーン時代 1921〜38年」「�供シ狙�期―ロンドン時代 1938〜70年」「�掘ケ濬牢�―1970〜90年」て具合に、時代を追って展開されてました。
作曲家のマーラーや、精神科医のフロイト、そして画家ではクリムトなどが活躍してた、華やかなりし20世紀初頭のウィーンに生を享けたルーシー。
陶芸の道に入った学生の頃から、当時「ウィーン工房」を主宰してウィーンの「アート＆クラフツ運動」のトップランナーだった建築家ヨーゼフ・ホフマンなんかにも認められ、早くも作家としての地位を確立するものの、時代はナチス台頭の頃。故国オーストリアの政情も不安定で、イギリスへの亡命を余儀なくされるのでした。
けれども、亡命先のロンドンで出会ったバーナード・リーチからの影響もあり、彼女の作品は新たな段階へ！ で、わしがルーシーの作品を好きなのは、おそらくこの「リーチとの出会い」に最大の理由があると思います。つまり、日本の陶芸に影響を受けたリーチから影響を受けたということは、ルーシーの作品も「日本の陶芸とつながってる」つうことで。実際、作品を見てても随所に「そのこと」は実感されますから。
で、イギリスでの活躍により、「20世紀を代表する世界的な作陶家」として名を成したのでしたm(__)m
先ずノッケでいちばんグッときたのは、陶製のボタンです♪
最初は、友人に誘われたのを契機にガラスのボタンをデザインし、拵えてたらしいんですが（コチラのガラス製ボタンも、たぶん400点近くが展示してあったと思います）、そこから発展させ、自分の「十八番」である陶器で制作するようになったみたい（陶製のボタンは5〜600点は展示してあったと思います！）。ガラス製のボタンも、デザインが秀逸で素晴らしかったですが、やっぱり陶製のボタンの方に惹かれたのは、「陶器でボタンを作る」て発想がわしには全くなかったので、これを見た瞬間「やられたあーm(__)m」て感じで。
その他、器や鉢や碗や壺など、オーソドックスな陶器もカッコイイもの、気に入るものが、実に多かったです♪
これまで持ってた「ルーシー作品の特徴的な印象」としては、形状的には、碗型のモノで、高台が細くすぼまってて高いこと。瓶子型のモノで、頸のところがスッと細長くなってて、その上についてる口の部分が広く開いてること。あとは色彩や文様の面で、ピンクの釉薬がかかったモノ。線文が入ってるモノなどがイカすなあ、みたいな感じだったんですが、今回持った印象では、「溶岩釉」ていう、ホントに溶岩みたいなブツブツした感じの独自釉薬を使った作品、「スパイラル文」ていう、字義通り「らせん状の文様」があらわれた作品、「ブロンズ釉」ていう、パッと見は金属みたく見える釉薬を使った作品など、熱心な釉薬研究の結果得た独自の作風がたくさん見れて、新たな魅力が伝わってきましたね♪
【個人備忘録：ピンクの釉薬＝酸化クロムを含んだ化粧土に錫を含んだ釉薬を化合。ブロンズ釉＝二酸化マンガンに酸化銅を化合】
あと、つい先日拝見した、同じ欧州の工芸系の展覧会『アール・ヌーヴォーのガラス展』の内容と、無意識のうちに比較したりしながら見てたんですが、個人的な好みから、断然こっち（ルーシー・リー展）の方が好きでした♪
やっぱ、アール・ヌーヴォーは「盛り過ぎ」なんですよね。コテコテし過ぎ。
ルーシーの作品はシンプルなところがとてもステキです。テーブルウェアなんて、むちゃくちゃ欲しくなりました。こんなステキな器でお茶したり、食事したりすれば、さぞかし人生も豊かになるだろう！ て感じで♪
それから、展示作品の大半が海外の個人蔵のモノで、そのほとんどが日本初公開となる貴重な品というのも、ファンとしては「見逃せなかった」要因のひとつだったでしょうか。
いや、たとえ一時なりとも酷暑を忘れさせてくれる、素晴らしい展示が見れてよかったですm(__)m
5
4
ログインしてコメントを確認・投稿する