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2015年07月24日21:13

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『アール・ヌーヴォーのガラス展』に行って来た。

先週は体調不良、旧友の来訪などもあったので、7月11日以来、実に約2週間ぶりとなったミュージアム訪問。
おそらくこの3〜4年程は、こんなにも長期間ミュージアムに足を運ばなかったことはなかったんじゃないかと思う、わしにとってはそれくらい久しぶりの美術鑑賞だった。
しかし、早くも夏バテ気味か? ダブルヘッダー明けの半休では、疲れが除き切れてないのがハッキリと自覚され、体も頭も怠くて重い。。。あまり規模の大きな展覧会を見るのはちょっとしんどいかも? て判断で、復帰第一戦は小規模展を選んでお邪魔してみたm(__)m

パナソニック汐留ミュージアム「アール・ヌーヴォーのガラス展―デュッセルドルフ美術館ゲルダ・ケプフ・コレクション」
【展覧会HP】http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/15/150704/index.html
フォト
ドイツのデュッセルドルフ美術館に寄贈された、ゲルダ・ケプフ夫人って方の「ヨーロッパ随一」とも称されるガラス・コレクションが、ドイツ国外で初めてまとまった形で紹介されるという展覧会だ。
ただ、「汐留ミュージアムの展覧会」として見ると、最近はちょっと似たような企画ばかりになってる気がして、当初はあまり興味を引かれなかったのも確かなのだが。。。でもまあ、さすがに「趣味のいいモノ」が取り揃えてあった。
「アール・ヌーヴォーのガラス工芸」つったら、やっぱガレやドーム兄弟が先ず思い浮かぶが、そのほかの作家たちのモノにも、「おっ?!」て思える作品が幾つかあって。
けど、一等は何だかんだ言ってガレだったなあ。。。さすが! て感じだった。
その他の作家の作品は、全体として、器に施してある絵柄などのデザインに凝ってるモノはけっこうあるのに、器そのものの形がオーソドックスというか、形状それ自体に工夫を凝らしてあるモノが少なかったような印象で。
それに比してガレの作品は、器の形状そのもののデザインが洗練されてるというか、オシャレな作品が多かったように感じた。絵柄や色合いがオシャレなのは言わずもがな。
あと、さすがはジャポニスムに影響を受け、植物学者でもあったガレである。「左右非対称」の作品が多いのも、イイなあと思ったポイントだ。
西洋美術ってのは基本的に、どうしても形をキレイに整えたがる(整え過ぎる)キライがあって、シンメトリーなものが好まれがちだ。ゆえに、凡百の作品には「シンメトリックな形状」の作品が多いように思うのだが、ガレの作品は然にあらず。そこには、「異形」や「崩れた形」に美を見出す日本美術からの影響や、シンメトリーなモノなんて先ず存在しない自然界から想を得てた植物学者としての視線が感じられたりしたんだが、どうでしょう?

あと、展示作品の8〜9割方が「花器」だったので、これらの作品に、実際に花が活けられてるとこが見てみたいなあ、と思いつつ鑑賞したってのもある。
何やらイベントでは、華道家・假屋崎省吾さんとコラボした企画もあるみたいだけど(実際展示作品に花が活けられるなら見てみたいなぁ)。
それから、わしとしては「筒形」の形状のモノに惹かれるモノが多かった。
それというのは、古の茶人たちが、茶室の床の間に竹で造った筒状の花生けを掛けて「乙な茶会」を催したように、わしなら、ガレの「筒形ガラス花生け」を床の間に掛けて茶会を催すのになあ、きっとステキな演出になる気がするが。というイメージが鑑賞中ずっと脳裡にあったのもあってだろうか。
やっぱ工芸品というのは、「用の美」というのが肝要だと思う。美術館で鑑賞するのもイイが、実用されてるとこが見てみたい! というのは常にある。「美術館好き」の」工芸好き」としては、なかなか難しい問題でもあるのだけれど。
その点、ガレのランプなんかは今回の展示でも、実際に灯りを点けたり消したりして展示して、ランプシェードの幻想的な絵柄がキレイに明滅し、大変によろしゅう御座いましたm(__)m
つうことで、先ず先ず満足の復帰戦。
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