mixiユーザー(id:18627182)

2015年07月06日07:35

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『光のほうへ』を観てみた。

光のほうへ [DVD]
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=18627182&id=1584004

<以下、レビューページより転載>

2010年/デンマーク・スウェーデン合作。

ドグマ95を創始したメンバーのひとりとしても知られる、トマス・ヴィンターベア監督の作品。
同監督の『偽りなき者』ていう作品を先に観て、面白かったんで(いや、「面白い」というと、ちょっと語弊のある内容だったけど(;´∀`))、本作品も拝見してみたわけだが、いやー、予想通りというか、かなり「重い内容」だった。観てるのがしんどくなってくるような。。。

物語の主役は、「底辺」でもがき苦しみながら生きる兄弟だ。
彼らの少年時代から映画はスタートする。
肉親は母親しかいないらしい兄弟だったが、その母は育児放棄で酒に溺れてる。けれどまあ、上の二人の兄弟は、すでに中学生〜小学校高学年くらい(?)な年齢なので、放っとかれても生きてはいけるわけだ。しかし彼らには歳の離れた、まだ赤ん坊の末弟がいた。母親はその子の面倒も全く見ずに飲んだくれてる。それで赤ん坊の面倒は兄弟が見てた。ミルクを万引きして来ては飲ませ、電話帳で見つけた名前で「洗礼」の真似事をしたりして、末弟を可愛がる。ところが、ある日その末弟が突然死んでしまい、兄弟は深い傷を負うのだった。。。
で、一気に月日は流れ、大人になった兄弟の話へ。
上記のような少年時代を送った兄弟だ、「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、やっぱり成長期の生活環境は後の人格形成に大きく影響するものらしい。。。
すぐにカッとなって暴力を振るう性質の兄は、元カノの男に暴力を振るって服役してたらしい。一方、弟の方は麻薬常習者になってる(-_-;)
長いこと連絡を取り合ってなかった二人が久々の再会を果たすのは母の葬儀。
弟の方は、一時は結婚してたらしく(奥さんは交通事故で他界)、幼い息子がひとり居ることもあってか、母親が遺した遺産(何かの物件を共同名義で購入してたらしく、それが今は高騰してイイ値で売れたとか何とか)は全て譲ると申し出て、兄は弟の前を去る。
しかしその後、兄は殺人事件の容疑をかけられ(友人をかばって黙秘)逮捕され、弟も、転がり込んだ大金(母の遺産)を元手に麻薬の密売に手を染めてパクられ、兄弟が次の再会を果たすのは「塀の中」という。。。
そしてもう、その時には、二人に残された時間はわずかしかないのだった。。。(-_-;)
て、思い出しながら「あらずじ」を書いてるだけで、気が滅入ってくる。
『光のほうへ』て邦題だが、ホントに彼らに光は射すんだろうか?
確かに、ラスト「残された二人」には、この先希望がないわけではないという気もするのだが。。。

ちな、わしは片親じゃないし、ネグレクト受けて育ったわけでもないが、もう10年来一切連絡を取ってない弟が居るし、「底辺」の方でモヤモヤしながら生きてるって意味では、かなり身につまされる感じで見た映画でもあった。
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