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2015年07月04日21:29
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『ポピュラー音楽の世紀』及び『絵の始まり 絵の終わり』及び『近代日本彫刻展』に行って来た。
けふも仕事は丸一日のお休みであった。
なので、ちょっと遠出して、こちらのミュージアムに初めてお邪魔してみたm(__)m
武蔵野美術大学美術館・図書館
「ポピュラー音楽の世紀―中村とうようコレクションでたどる20世紀大衆音楽のダイナミズム」
「絵の始まり 絵の終わり―下絵と本画の物語―」
「近代日本彫刻展―A Study of Modern Japanese Sculpture―」
【展覧会HP↓】
（音楽）http://
（絵画）http://
（彫刻）http://
東京郊外、小平市に在る、武蔵野美術大学。そこのキャンパス内の大学ミュージアムである。
都心（拙宅）からは、片道1時半。ちょっとした小旅行だ。
《序》
国分寺からバス、というアクセス方法もあるみたいだったが、拙宅からは鷹の台へ出た方が都合がいいので、鷹の台駅から徒歩で向かった。20分ほどの距離である。
道すがら、玉川上水に沿って続く緑道を歩いた。
これが先ず、この日いちばん最初に感動した「見学ポイント」となった♪
玉川上水はご存知のとおり、多摩川（現羽村市）から江戸市中四谷まで、全長約43�劼墨砲辰特曚�れた江戸時代の上水道である。
現在の都心でもその遺構を見ることは出来、実際わしは、新宿から甲州街道を少し西へ行ったあたり、初台や笹塚の辺りでその遺構を目にしたことがあった。がしかし、さすがにそっちの方はかなり整備が進んでおり、小奇麗になってて、往時を偲べるような感じでは最早ない。ところが、けふ歩いたこの界隈は、沿道こそ整備してはあるものの、水路は往時を偲ばせる野性的なままの佇まい♪ 「ややっ、これは！」て、グッときた( ｀ー´)ノ
思えば、郊外（23区外）で玉川上水を見るのは今回が初めてだったかも知れない。
掘削された当時のままと思われる地層が、水路の両側に剥き出しになっており（所々ネットや杭・石垣などで補強はしてあったが）、沿道から眼下の水底までは、優に4〜5mほど掘り下げてある。
これを43�劼盞，蠖覆瓩泙靴燭�ぁ。しかも、工期は1年半程の短期間だったという。当然ながら、当時のこととて全てが人力である。
恐るべし、江戸時代の土木技術。恐るべし、工夫たちのハードワーク(；ﾟДﾟ)。つって、驚嘆と共に畏敬の念も覚えたものだ。
そういえば、太宰治が入水自殺したのもこの辺りだったか？ とか思いながら歩いたのだが、帰宅後調べてみたら、それはもっと下流、三鷹の方だった。。。
駅から20分ほど歩いてムサビのキャンパスに着。
溌剌たる若人たちが楽しそうに闊歩する構内。ムサイおっさんはどうにも浮いてしまう。。。何だか気恥ずかしいので、心なし早足になった(;´∀｀)
正門から一直線、突き当りにあるミュージアムに入ってホッと一息。
今回こちらにお邪魔してみようと思ったきっかけは、どこだかの展覧会場で入手した、『絵の始まり 絵の終わり―下絵と本画の物語―』展のチラシだった。
その時はしかし、「なかなか面白そうなことやってるなぁ。でも小平かあ、遠いなぁ」て、あまり行く気はなかったのだが、それからしばらくして、別な展覧会場で、今度は『近代日本彫刻展』のチラシをGETした。
「あれ？ これって此間のあのチラシと同じトコじゃね？！」て、調べてみたら、やっぱりそうで、「2つ抱き合わせなら、時間があるときに行ってもいいか？ 会期も長いみたいだし」つう気に。
そして「ダメ押し」に、先般テレビ番組『アートシーン』でも紹介されてて、「よっしゃ、じゃあ行くべ！」と。
こうして伺ってみて、やっぱ正解だった♪ 3点盛り、どれも面白かったから。
《ポピュラー音楽の世紀》
本展のみ、チラシが手元になく、事前のリサーチで他の2つと同時開催されてるのは知ってたが、内容までは、どういうものか調べてなかったのだけど。。。
日本を代表する音楽評論家であり、レコードや楽器の収集家としても知られたらしい中村とうよう（1932〜2011）のコレクションから、ポピュラー音楽の成り立ちに不可欠だったレコードや蓄音機、楽器などを展示する企画。
美術館入ってすぐの1階フロアで、先ずこちらの展示をやってたので、こちらから見学をスタートしたのだが、当初はあまり興味がなかった割りに、かなり面白かった♪
真っ先に惹かれたのは民族楽器。アフリカ各地の「指ピアノ」が興味深かったのと、日本の「月琴」がかっこよかった♪
それから、古いLPレコード盤や、中にはCDも展示してあり、「ポピュラー音楽」つう割りには（わしから見たら）マニアックなモノが多く、「ポピュラーなモノ」は少なかった気がするが(;´∀｀)、「展示されてるレコードの展示番号を特設のDJブースに告げてリクエストすれば、その曲を流してくれる！」てイベントをやってたりもして、なかなか面白いな♪ て。
わしが訪ねた直後にスタートしたこのリクエスト・コーナーでは、誰がリクエストしたものか、1曲目にいきなり浄瑠璃が流れ出し、「さすがにこりゃ渋すぎじゃね！？」て、含み笑いしたものだ(;´∀｀)
わし個人としては、ワールドミュージック系のもので、聞いてみたいと思ったモノは何枚かあったが、実際に聴いたことあるのは美空ひばりとキャンディーズくらいだったので、もし自分がリクエストするならそのどちらかだ、、、と思ったのだが、まあ止めておいて、次の展示、今回メインと考えて訪ねた方の展示室へ。
《絵の始まり 絵の終わり》
2階に上がり、今回の主目的たる「下絵と本画」の展示へ。
日本画に的を絞り、下絵や素描・草稿から、絵師の創作への意欲と制作段階における試行錯誤の過程を読み解こうという企画。
伝狩野元信とされる古い時代の下絵から、いま個人的にタイムリーな河鍋暁斎の画力バリバリの草稿、さらには近代日本画の一線級・竹内栖鳳、土田麦僊、村上華岳、奥村土牛らの作、そして本大学の教授陣や現役の若手注目作家の作品までが展示してあった。
惜しむらくは、下絵・草稿と対にして、見比べてみる「完成作品」の展示が数点分しかなかったことだが、、、しかし、これだけのメンツの作品がロハで見れるのだから（そう、書き忘れてたが、本館は入館無料である！！）、贅沢は言えまい。
完成作品と違って、下絵や草稿の面白さは、どのあたりをどう描き直したり、描き足したり、あるいは消去したりしてるかがわかるところ。そんな些少なとこは修正せず捨て置いてもいいんじゃね？ て（素人考えで）思うものから（線の細かい描き直し）、随分大胆に改変しましたね！ て思うようなものまで（紙を上に貼り直して修正）、試行錯誤と創意工夫の痕が見れてかなり楽しかった♪
さらに、現代作家・熊澤未来子の『鬼の子の木』（2012〜2014年／パネル・ジェッソ・鉛筆）て作品には、ガツンとヤラレてしまった。
先ずそのサイズ。縦454.6�僉濂�545.4�僂板教霏隋�
そして不気味な画が、鉛筆独特のタッチで、細々と描き込まれてる。。。
こりゃスゲエ！ て、随分長いこと本作の前で佇んだ。
《近代日本彫刻展》
最後に、いちばん奥まった展示室、小ぢんまりとしたスペース1室だけを使ってやってた、彫刻の展示。
本展は、今年の1月〜4月の間、イギリスはリーズの「ヘンリー・ムーア・インスティテュート」によって企画・開催された、西欧の研究者による日本近代彫刻を紹介する初の試みの「里帰り（？）」展ということだった。
「人体を表現すること」が当たり前の西洋彫刻を見慣れた人たちの目には、ヘンテコなモノまでモチーフにして造られる日本の近代彫刻は奇異に映るらしく、最近では専門の研究も進んでるそうで。
しかし、本展に出てた「魚の干物」の彫刻や、「石を木で彫った」彫刻は、日本人のわしから見ても奇異に思えたけどね。。。(;´∀｀)
出陳作家は、高村光太郎、佐藤朝山、橋本平八、横田七郎、森川杜園といった、明治から昭和前期にかけて活躍した著名作家ばかり。出陳数はわずか10点ほどだったけど、かなり「少数精鋭」の展示内容だったと思う。
つうわけで、本日もなかなか刺激的な一日が送れたかな？ とm(__)m
なので、ちょっと遠出して、こちらのミュージアムに初めてお邪魔してみたm(__)m
武蔵野美術大学美術館・図書館
「ポピュラー音楽の世紀―中村とうようコレクションでたどる20世紀大衆音楽のダイナミズム」
「絵の始まり 絵の終わり―下絵と本画の物語―」
「近代日本彫刻展―A Study of Modern Japanese Sculpture―」
【展覧会HP↓】
（音楽）http://
（絵画）http://
（彫刻）http://
東京郊外、小平市に在る、武蔵野美術大学。そこのキャンパス内の大学ミュージアムである。
都心（拙宅）からは、片道1時半。ちょっとした小旅行だ。
《序》
国分寺からバス、というアクセス方法もあるみたいだったが、拙宅からは鷹の台へ出た方が都合がいいので、鷹の台駅から徒歩で向かった。20分ほどの距離である。
道すがら、玉川上水に沿って続く緑道を歩いた。
これが先ず、この日いちばん最初に感動した「見学ポイント」となった♪
玉川上水はご存知のとおり、多摩川（現羽村市）から江戸市中四谷まで、全長約43�劼墨砲辰特曚�れた江戸時代の上水道である。
現在の都心でもその遺構を見ることは出来、実際わしは、新宿から甲州街道を少し西へ行ったあたり、初台や笹塚の辺りでその遺構を目にしたことがあった。がしかし、さすがにそっちの方はかなり整備が進んでおり、小奇麗になってて、往時を偲べるような感じでは最早ない。ところが、けふ歩いたこの界隈は、沿道こそ整備してはあるものの、水路は往時を偲ばせる野性的なままの佇まい♪ 「ややっ、これは！」て、グッときた( ｀ー´)ノ
思えば、郊外（23区外）で玉川上水を見るのは今回が初めてだったかも知れない。
掘削された当時のままと思われる地層が、水路の両側に剥き出しになっており（所々ネットや杭・石垣などで補強はしてあったが）、沿道から眼下の水底までは、優に4〜5mほど掘り下げてある。
これを43�劼盞，蠖覆瓩泙靴燭�ぁ。しかも、工期は1年半程の短期間だったという。当然ながら、当時のこととて全てが人力である。
恐るべし、江戸時代の土木技術。恐るべし、工夫たちのハードワーク(；ﾟДﾟ)。つって、驚嘆と共に畏敬の念も覚えたものだ。
そういえば、太宰治が入水自殺したのもこの辺りだったか？ とか思いながら歩いたのだが、帰宅後調べてみたら、それはもっと下流、三鷹の方だった。。。
駅から20分ほど歩いてムサビのキャンパスに着。
溌剌たる若人たちが楽しそうに闊歩する構内。ムサイおっさんはどうにも浮いてしまう。。。何だか気恥ずかしいので、心なし早足になった(;´∀｀)
正門から一直線、突き当りにあるミュージアムに入ってホッと一息。
今回こちらにお邪魔してみようと思ったきっかけは、どこだかの展覧会場で入手した、『絵の始まり 絵の終わり―下絵と本画の物語―』展のチラシだった。
その時はしかし、「なかなか面白そうなことやってるなぁ。でも小平かあ、遠いなぁ」て、あまり行く気はなかったのだが、それからしばらくして、別な展覧会場で、今度は『近代日本彫刻展』のチラシをGETした。
「あれ？ これって此間のあのチラシと同じトコじゃね？！」て、調べてみたら、やっぱりそうで、「2つ抱き合わせなら、時間があるときに行ってもいいか？ 会期も長いみたいだし」つう気に。
そして「ダメ押し」に、先般テレビ番組『アートシーン』でも紹介されてて、「よっしゃ、じゃあ行くべ！」と。
こうして伺ってみて、やっぱ正解だった♪ 3点盛り、どれも面白かったから。
《ポピュラー音楽の世紀》
本展のみ、チラシが手元になく、事前のリサーチで他の2つと同時開催されてるのは知ってたが、内容までは、どういうものか調べてなかったのだけど。。。
日本を代表する音楽評論家であり、レコードや楽器の収集家としても知られたらしい中村とうよう（1932〜2011）のコレクションから、ポピュラー音楽の成り立ちに不可欠だったレコードや蓄音機、楽器などを展示する企画。
美術館入ってすぐの1階フロアで、先ずこちらの展示をやってたので、こちらから見学をスタートしたのだが、当初はあまり興味がなかった割りに、かなり面白かった♪
真っ先に惹かれたのは民族楽器。アフリカ各地の「指ピアノ」が興味深かったのと、日本の「月琴」がかっこよかった♪
それから、古いLPレコード盤や、中にはCDも展示してあり、「ポピュラー音楽」つう割りには（わしから見たら）マニアックなモノが多く、「ポピュラーなモノ」は少なかった気がするが(;´∀｀)、「展示されてるレコードの展示番号を特設のDJブースに告げてリクエストすれば、その曲を流してくれる！」てイベントをやってたりもして、なかなか面白いな♪ て。
わしが訪ねた直後にスタートしたこのリクエスト・コーナーでは、誰がリクエストしたものか、1曲目にいきなり浄瑠璃が流れ出し、「さすがにこりゃ渋すぎじゃね！？」て、含み笑いしたものだ(;´∀｀)
わし個人としては、ワールドミュージック系のもので、聞いてみたいと思ったモノは何枚かあったが、実際に聴いたことあるのは美空ひばりとキャンディーズくらいだったので、もし自分がリクエストするならそのどちらかだ、、、と思ったのだが、まあ止めておいて、次の展示、今回メインと考えて訪ねた方の展示室へ。
《絵の始まり 絵の終わり》
2階に上がり、今回の主目的たる「下絵と本画」の展示へ。
日本画に的を絞り、下絵や素描・草稿から、絵師の創作への意欲と制作段階における試行錯誤の過程を読み解こうという企画。
伝狩野元信とされる古い時代の下絵から、いま個人的にタイムリーな河鍋暁斎の画力バリバリの草稿、さらには近代日本画の一線級・竹内栖鳳、土田麦僊、村上華岳、奥村土牛らの作、そして本大学の教授陣や現役の若手注目作家の作品までが展示してあった。
惜しむらくは、下絵・草稿と対にして、見比べてみる「完成作品」の展示が数点分しかなかったことだが、、、しかし、これだけのメンツの作品がロハで見れるのだから（そう、書き忘れてたが、本館は入館無料である！！）、贅沢は言えまい。
完成作品と違って、下絵や草稿の面白さは、どのあたりをどう描き直したり、描き足したり、あるいは消去したりしてるかがわかるところ。そんな些少なとこは修正せず捨て置いてもいいんじゃね？ て（素人考えで）思うものから（線の細かい描き直し）、随分大胆に改変しましたね！ て思うようなものまで（紙を上に貼り直して修正）、試行錯誤と創意工夫の痕が見れてかなり楽しかった♪
さらに、現代作家・熊澤未来子の『鬼の子の木』（2012〜2014年／パネル・ジェッソ・鉛筆）て作品には、ガツンとヤラレてしまった。
先ずそのサイズ。縦454.6�僉濂�545.4�僂板教霏隋�
そして不気味な画が、鉛筆独特のタッチで、細々と描き込まれてる。。。
こりゃスゲエ！ て、随分長いこと本作の前で佇んだ。
《近代日本彫刻展》
最後に、いちばん奥まった展示室、小ぢんまりとしたスペース1室だけを使ってやってた、彫刻の展示。
本展は、今年の1月〜4月の間、イギリスはリーズの「ヘンリー・ムーア・インスティテュート」によって企画・開催された、西欧の研究者による日本近代彫刻を紹介する初の試みの「里帰り（？）」展ということだった。
「人体を表現すること」が当たり前の西洋彫刻を見慣れた人たちの目には、ヘンテコなモノまでモチーフにして造られる日本の近代彫刻は奇異に映るらしく、最近では専門の研究も進んでるそうで。
しかし、本展に出てた「魚の干物」の彫刻や、「石を木で彫った」彫刻は、日本人のわしから見ても奇異に思えたけどね。。。(;´∀｀)
出陳作家は、高村光太郎、佐藤朝山、橋本平八、横田七郎、森川杜園といった、明治から昭和前期にかけて活躍した著名作家ばかり。出陳数はわずか10点ほどだったけど、かなり「少数精鋭」の展示内容だったと思う。
つうわけで、本日もなかなか刺激的な一日が送れたかな？ とm(__)m
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