6/1西武鉄道設備投資計画1

今年も西武鉄道の設備投資計画が発表された。
・安全対策
ホーム上での安全面として池袋にホームドアが設置される。先ずは2番ホームに設置されるが私が通勤で使う列車が2番ホームに到着するので効果を見るには丁度良い。しかし現時点で設置工事の様子が見えない為相当時間がかかりそうである。ホームドアと言えば新所沢で先行設置された可動式ホームドアがどうなったのかも気になるので近く様子を見に行きたい。点字ブロックも内方線付のものに取り換えているが、昨年10駅、今年17駅と思った程設置ペースが低い。費用も掛からない為全駅設置もすぐかと思っただけに意外であるが、終電後でなくては設置出来ないものかと思ってしまう。ATSの更新も進むが様々な付加機能が付いている為、単純にATSだけでは分かり辛くなっているので分かり易い名称に改めた方が良いのではないかと思う。東上線がATCを導入するので西武も近く導入かと思ったが、その予定はなさそうである。無理にATCを入れる必要があるとは思えないが、車種が多い為簡単には導入出来ない事情もある。その他駅舎や橋梁等の耐震化工事は引き続き行われる。何故か既に完了した石神井公園-大泉学園間の高架工事が今年の事業計画に載っているが、残った作業は仮設線路の撤去しかない。既に主軸は新宿線に移り中井-野方間の地下工事と東村山付近の高架化工事である。地下鉄直通用の地下区間はあるが、立体交差の為の地下区間は初なのでどの様に工事が進むのか興味深い。しかし地下工事の様子を直接見る事が出来ないのが残念である。新宿線は高架化するには工事をする場所が取れない為、地下化するしかないが今後地下区間が増えるのか気になる所である。頓挫した地下急行線計画に近い形まで工事が進むのか若干の期待をしている。東村山付近は3路線が接続・直通する為線路配置が複雑になるだけに工事中の運行形態も気になる所である。地下工事が2020年、東村山付近が2024年完了と言う事で地下を掘るよりも3路線の運行形態維持の方が難工事と言う面がある。
・サービス向上
昨年から続く池袋のリニューアル工事は今年も続く。一部形の見え始めて来た個所もあるが、まだ工事中と言う印象は否めない。一部の床材や柱等は既に完成後の姿となっているが、店舗等は今年中に完成予定なのでそれが終われば完成形が見えてくると思われる。中井ではバリアフリー工事と自由通路の設置が行われ沿線住民の利便性が向上する。入曽はホーム関連の改良がおこなわれるが、それ以上に駅前の再開発を行った方が良いと思われる。車両面では今年も30000系28両が製造される。昨年で3000系が引退したので今年は101系か2000系が置き換えとなる。101系を優先的に置換えると来年を待たずに引退となってしまう可能性がある。また101系が担って来たワンマン運転を2000系が引継ぐ事になるが、101系同様白くなるのか気になる所である。もっともリニューアルしたついでにカラーリングを一新するのも良い考えだと思うが奇抜なものにならない事を願いたい。2000系を置換えるにしてもこのペースでは15年ほどかかるだけに他車のリニューアルを考えるとさらに長引く可能性もある。6000系のドア上モニター設置も引き続き行われる。一度に集中して設置した方が良かったのではないかと思う。その他観光列車の導入があるが、具体的な内容までは発表されていない。最近のリゾート列車やクルーズトレインの流れに乗りたい意向は分かるが、JRや近鉄程長距離がない為西武に適しているかと言う点で疑問を感じる。最長でも1時間半程度の運行時間だけに観光地巡りや列車内イベントと言った企画とセットにしなければならないだけに企画力が問われる。車両も既存車両の改造なのか新車作製なのかさえ分からないが、個人的予想では改造するならば4000系か10000系ではないかと思う。どちらも後継車両の導入を考える時期が来ているし車内設備と言う面でも特急やクロスシート車と言う点で観光列車の要件を果たすし、10000系も短編成化すれば運用範囲も広がるだけに臨時列車としての活用方法も広がる。今後の予定は明らかではないが、登場するにしても来年以降ではないかと思う。
・環境対策
LED照明や電力貯蔵装置の導入等があるが、この面では他社に比較して劣っている印象を受ける。大規模太陽光発電や脱鋼製車、全車VVVFインバーター化等の点で対策が必要と思われる。
今年は池袋線開業100周年で盛り上がるもさすがに設備面で100周年を盛り込む事は不可能である。しかし今後の100年と言うフレーズで設備投資を考えても良かったのではないかと思う。