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2015年04月16日02:37

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ここ数日のトルコ問題

この年度末も年度初めも
トラップだらけの忙しさ。
先週は一息ついたけれども
先々週と今週は月曜から金曜日はびっちりと飲み会が入っていて
公私入り乱れてスケジュールがパンパン。

「最近、文句を言わなくなりましたね」
と後輩に何かを揶揄されるのだが
「文句言う暇もなくなったということだろ。。。」
と言い返すと閉口される始末。

公私入り乱れて、というと
トルコ、という国名がやたらと耳に触れる。
仕事の用事で訪問したbjリーグのエヴェッサ大阪の人と会話していると
「リーグ全体がトルコ航空のスポンサードを受けている」
と言われた。
また、別の仕事の用事でヒルトン大阪のパーティに行くと
トルコ政府関係者と名刺交換。

映画会社の東映に行くと
「お正月映画に日本とトルコ合作の、
エルトゥールル号事件を元にした映画があるよ」
との事。

そして、極めつけがプライベートで
知人が和歌山県庁に勤めているのだが
近々、トルコの要人が和歌山にやって来る、という話題になった。

こんな短期間に繰り返し耳にする国名では無かったはずだが
物凄い頻度なのである。
因みに、僕がサッカーの世界のベストイレブンを選出するときは
2トップで選ぶなら、片方はハカン・スクールというトルコ人選手を選びたいと思っている。

行ったことも
兼高かおるの世界の旅で見た記憶も残っていないこの国だが
大の親日国家で有名である。
日本人が彼らを認識しているより、ずっと強く彼らは
日本に親近感を抱いているのである。

つい先年に、女性の日本人旅行者が
現地トルコで殺された事件があった時も
一般人が必死になって
「我々は日本を愛しています。必ず犯人を捕まえます」と
プラカードを掲げてテレビに訴えていたのを思い出す。

近代国家100周年が2023年ということもあり
2020年の五輪開催を目指して国を挙げて誘致していたのは
周知の事実だろう。何しろ、最後に東京と争った場所の一つなのである。
最終的に東京に決まって「良かった」と言ってくれたのもトルコである。
どちらに決まってもお互いに助け合い、成功させましょう、という
五輪の理念に基づいた「最終決戦」にしてくれたのは
トルコの親日感情による清々しさである。

兎に角、やたらとトルコが登場した理由としては
エルトゥールル号事件、が大きなキッカケであると思われる。
1890年に和歌山県沖で発生したトルコ軍艦のエルトゥールル号の難破事故において
近隣の漁民が決死の救助活動を行い、一部の乗船員の命を救った美談なのであるが
それから125周年の節目を迎えるにあたり
映画、要人の訪日、半フラッグシップのトルコ航空の日本進出、と
激しくトルコと日本が接近する一年になっているからなのである。

日露戦争が行われていたとき、不凍港を求めて南下を目論んでいた
帝政ロシア軍が執拗にオスマントルコ領域を脅かしていたのだが
この時に、日本海軍がロシアの看板であるバルチック艦隊を粉砕したことで
一気にトルコ軍を勇気づけることになり
また、日本海軍の対象だった東郷平八郎はスーパースターとなった。
当時のトルコでは「トーゴー」と名付けられる子も少なくなかったという。
そのくらいの熱狂を与えたということで
そこでも「日本は頼もしい」と印象づけたのである。

そんな環境でキャリアを積んでいた後の初代大統領ケマル・パシャこと
ムスタファ・ケマル・アタトゥルクが、トルコの近代化において
当時の日本、大日本帝国を参考にしたというのは有名な話らしい。

それから時は過ぎて
20世紀の末にドラマが待っている。イラン・イラク戦争の時に
石油大国を目指すイラクが、宗教国家でもあったイランを
征服しようと企んだ戦争ではあったが
イラン上空の航空機は無差別に爆撃するという宣言がなされた事件があった。

この時、自衛隊は国外での活動を禁じられており
各国の在留人が次々と軍用機でイランを離れていく中、
イランに在留する邦人200人が脱出する手段を持たないため
孤立するという事態が起きた。
爆撃開始時間が迫る中、
日本航空がチャーター便を拒否したという不甲斐ない事態に
トルコ政府はトルコ航空機を派遣し、
リミットギリギリで日本人200人を救出したのである。
「1890年の借りを返しただけ」
トルコ政府はそう言ったという。

これも美談であるが、
何だか右傾化を進める現政府には都合の良い事実が
当時あったのである。
この和歌山とテヘランを舞台にしたドラマが
節目の年に映画化され、両国政府が演出するということで
やたらと僕のようなドメスティックな人間の耳に入った経緯のようである。

全く恐ろしい歴史物語だが
映画はきっとヒットすまい。
こういう真面目な話は盛り上がらないと相場が決まっている。
それでも、盛り上がらないわけには行かない人が
沢山いるのである。

それがここ数日の出来事の背景だったのである。
いやはや、参った。


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