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2015年03月28日13:42

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Free「Songs Of Yesterday」(5CDs)

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アンディ・フレイザーが亡くなったと聞いて引っ張り出して来たフリーの5CDsボックス。

2000年にリリースされたものだ。

CD1〜3が基本、フリーの歴史を俯瞰するものとなっているが、内容はマニアック。

「Wild Indian Woman」にピアノが入っていたり、2nd収録の「Free Me」が1st用のセッション・テイクだったり、ヴォーカル、ギターの違う「Fire And Water」や、メロトロンが入る「Sunny Day」、ヴォーカルの違う「Love You So」…などといったヴァージョン違いに、未発表曲、シングルB面曲と、とにかくそのほとんどがレア・トラックで構成されている。

個人的には「The Stealer」が「Highway」収録のものより1分以上長く、ポール・コゾフの素晴らしいソロをエンディングまで聴ける完全ヴァージョンなのと、モノラルだったシングル曲「My Brother Jake」がステレオ・ミックス(後の編集盤にも収録されているみたいだがこれが初出)で収録されているのが嬉しい。

しかしながら1番有名な「All Right Now」ですら、アカペラのコーラスに始まり、ギターは1本でソロがないヴァージョンなので、少なくともベスト・アルバムの代わりになるものではない。

もっとも仮にオリジナル・アルバムを全く聴かずにこれだけを聴いたとしても、フリーの魅力、偉大さは嫌でも解るだろう。

この3枚を聴くと、録音の段階では色んな音を加えてみているが、最終的には必要最小限にシェイプ・アップして完成としたものが多いと分かる。

縦横無尽でドライヴ感溢れるフレイザーのベースが芯にあるからこそ出来る事だ。


そしてフリーのアルバムを全部聴いて、ヴァージョン違いなどには興味が無いという人でも先ず聴かずにはおられなくなるはずなのが、CD4に収録されているライヴ音源である。

1970年1月のサンダーランド公演と同年9月のクロイドン公演から収録されたもので、14曲中12曲が初出らしい。

ライヴ・アルバム「Live!」は名盤とはいえ、スタジオ録音の1曲を除けばわずか36分。

こちらは75分である。

曲目は

Ride On A Pony
Be My Friend
Fire And Water
Stealer
Don't Say You Love Me
Mr Big
I'll Be Creepin'
Free Me
Woman
I'm A Mover
Walk In My Shadow
Songs Of Yesterday
All Right Now
Crossroads

どこを切っても「Live!」に引けを取る事のない必聴音源だ。


CD5にはフリーではなく、フリー解散後にポール・ロジャーズが結成したPeaceや、フレイザーがクリス・スペディングと組んだSharks、Kossoff,Kirk,Tetsu,Rabbit、Rabbitのソロなどのフリー関連のバンドやユニットの音源が収録されているのだが、これがまた全曲、未発表曲や別ミックスなどのレア・トラック集となっている。

この1枚だけ別の紙ケースに入っていて、ブックレットと共にオマケの様に収納されているが、内容的にはほかのディスクに劣らず興味深い。


合掌。

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