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2014年07月22日11:11

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7月18日 テイトミュージック新宿西口 成金

 早く着いたので会場近くのタリーズでコーヒーを飲みながら時間つぶし。スマホのニュースで小三治が人間国宝になったと知る。

 開演間際に入場すると狭い店内きっちり満員。といっても30人くらいだが。この会に来るのは三回目だが、こんなに客入りが良いのは初めて見る。客層はいつもながら女性が目立つ。

●柳若「壺算」
 早速小三治の人間国宝化について触れる。芸協会長・歌丸もなるかもという話しがあったとか。しかし小三治も歌丸も、今日びの70代にしては、少し老けこみ過ぎている気がする。
 さて落語の方は、もっぱら人の良い瀬戸物屋の番頭さんの精神が瓦解していく様を中心に、「損して得取れって知ってるか?」から始まる買い物上手アピール、「つまり俺の後ろには町内全員がいるわけだ」という、自分に得をさせれば客を紹介するぞといわんばかりの人心掌握術を弄する兄イをはしょることなく全編演じて見せた。正直、成金が無ければ、この遅咲きの噺家をこれほどに見ることはなかったかも・・・。しかし去年の池袋余一会から一年、確実に落語界で自分を活かせる場所を得た感がある。

●雷太「鈴ヶ森」
 昇々の声がけで落語をまったく知らないOLさんたちと合コンをしたとか。どのくらい知らないかというと「昇々さんが『春風亭昇太の弟子の昇々で〜す』って自己紹介しても反応が『・・・・・』」だから結果は推して知るべし。まあ住吉踊り、がんばってください。落語の方はいつも通り難はないのだが、間抜けを演じるにはきれいすぎて、もう少し過剰に抜けてもいいんじゃないか。

<中入り>

●宮治「お化け長屋」
 今日の客入りはこの人目当てでしょうね。他の落語会と違い成金では、何をかけてもいいやという気分でいい加減に出来るので・・・ここ二三日で稽古をつけた大ネタをかけましょうかと云って場内盛り上がる。「もし言葉に詰まったら(今日自分の落語会の宣伝に来ていた)昇也さんがワタシのノートを持って、楽屋から教えてくれることになっている」と云っていたが、当然そんなことにはならず。多少かんだり言いよどんだりはあったものの、長屋の面々が杢兵衛さんに巻き込まれて、マイペースな新参者を追い返すまでを演じきった。何度も繰り返される「て・み・じ・か・に!」のオーバーアクションなど、惜しみないサービス精神が笑いを生む。個人的にはこの人、結構客を突き放している感を感じるのですが、愛嬌が勝っているので嫌みにならない。白酒に共通する味かななんて思う。

●小痴楽「明烏」
 「大も小もシモがゆるくて・・・」前座時代、まだ免許も取れない歳だったので師匠の車に乗せてもらうのだが、ぺーぺーの分際で便意に耐えきれず何度も車を止めてもらうのが辛かった。亡父・痴楽もやっぱり同じで、父子で家の近くで・・・というビロウな思い出話からせがれを呼ぶ日本橋の大店の旦那へ転じる。「息子と酒を酌み交わす」「息子の初体験の世話を焼く」という男親ドリームを楽しむ大旦那、凄んだりヘタレだったりとやたらメリハリがある町内一の悪の二人組、ピーターパンが高じてかなり精神年齢低めな印象から、「私だってここがどこかはわかりますっ、ここはよっ、吉原!」ときて、最後の「大門で止められる」の色悪ムードさえ漂わせる若旦那の変化。う〜ん、完成度が高いという訳じゃないのだが、すごくバランスが取れている。なんだろう、自分が好きで聞くからってだけなのかな。













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