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2013年08月01日00:09

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7月31日 池袋演芸場7月余一会 芸協二ツ目競演会

 前売りを買うとき券売で「立川流との会じゃあないけどいいですか?」と念を押された余一会。そんなに立川流との合同じゃないと客入りが悪いのか・・・と思ったが、フタを開けてみると開演から60人くらいは入っていたのじゃないかしらん? 演者も「平日夜の池袋の(普段の少ない)入りじゃない」と驚いていた。ところどころで演者たちが云っていたのが「楽屋が友達ばかり」という普段の定席ではありえない状況。いろいろ楽しそうな様子が伺えた。

●前座 昇羊「たらちね」/鯉和「つる」
 最初の前座さんは昇太の弟子? 長身で昇々を線を太くしたような今風の若者。文治好み?かどうかはわからん。落語の方は読むのに精一杯という感じ。
 鯉和は大声で勢いよく。この噺は演じる方が面白がっている雰囲気が伝わらないとイマイチ楽しめない。その点では良く出来ていたんじゃないか。

●鯉八「暴れ牛奇譚」
 この後高円寺で独演会だったそうな。やたら元気な調子で「これからは明るくいく」みたいな宣言で始まったので「おいおいどうした」と思ったが、長くは続かなかった(笑。いつものとりとめのない、いったりもどったり、どこで終わるのかわからない不思議な世界。これはこれで独特だ。

●柳若「茶の湯」
 この人鯉昇一門会では見ていたが、年齢の割に意外にキャリア浅い。社会人経験者だそうで、マクラで海外出張で中国へ行った時の体験談なども。この日出演した二つ目、みんな三十分弱与えられ、演目も普段の寄席の出番ではやらない大ネタばかりになる。聴く側にもある程度受けて立つ覚悟が必要な会となった。

●松之丞「真景累ヶ淵〜宗悦殺し」
 親子寄席でウケを狙おうとして「じぇじぇじぇ!」を入れたら子供にサーッと引かれたそうだ。開場時に配られたちらしにきらりとの二人会の案内があったが、よく、見てみたら新宿で今日7時半からということで、怪談のあとはそちらへ移動した様子。

●漫才 宮田陽・昇
 毎度毎度の「わっかんねぇんだよ!」が可笑しい。

●雷太「品川心中」
 マクラもなしで始まった。この雰囲気嫌いじゃ無い。噺は前半まで。40分あれば全編やったのかも知れないが、与えられた時間をフルに使って細やかに演じていた。

<中入り>

●小痴楽「湯屋番」
 この日のMVP。こんなパーマ頭の今風なお兄さんが本当に若旦那なのである。もうリアル若旦那ポジションとしての花緑や米團治は遙かに追い越し、「湯屋番」については芸協の先輩・遊雀も超えた(二代目若旦那じゃ無いけど)! 本人が「くいつきなんて難しい出番はイヤだ。無責任な最初の方がいい・・・」ようなことを云っていたが、確かにこの人、自分が寄席で見るときは大体出番が浅い。二つ目なんだから当たり前っちゃあ当たり前なのだが、もう難しい立場で働かせようよ! いつも演じて下がるときいきなり素に戻ってサッサと急ぎ足で帰るのが愛嬌不足な感じだが、今日は足早に去る姿にも「やり遂げた」感が感じられた。

●太神楽 鏡味味千代
 山梨県は山中湖の方の出身で、傘で富士山を回す。

●夢吉「幾代餅」
 前の演者たちが相当いろいろひねった後なので、いかにもまとめの大人らしい落語だった。いわゆる「イイ話」ですしね。今回の二つ目競演会、全員納得のラインナップで楽しく聞かせてもらった。

 
 月曜の夜、夕食の後だらだらテレビドラマを見ていたら、小泉孝太郎に事件の被害者の過去を説明しているおじさんが、「・・・これ、当代の小さんじゃないか?」と横の家人に聞いたが要領を得ない。最後にクレジットをみたらやっぱり小さん。
えらい自然な演技で、寄席に出ているときの「お呼びでない」感が嘘のよう。俳優を相手にして一歩もひけをとらない。
 元々落語家は演技が巧い人が多く(それはいつも一人芝居を演じているようなものだが)、嵌まったところに置かれれば良い演技をするので、かつては役者仕事をする人も多かった。小さんも落語一辺倒では無く、こういう方向にも活動を求めるならそれもいいかも・・・と思えるくらい。それが落語により深みを与えるかも知れないし。





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