アフタヌーンティーを知ろうと図書館で本を探してみた。
『英国式紅茶への誘い』(
佐藤よし子)という本を読んだ。
アフタヌーンティーは、それを楽しむためには英国で築何百年かのお家を持ち、それに合わせて家具調度、食器を揃えた上、メイドを雇うだけでなく、それを楽しめる友人が幾人もいてそれぞれの家で催さなくてはならない。そんな世界の名残であった。
むろん今は英国でもそんな人達は少なくなっているだろう。
そこで登場したのがティールームやホテルでのアフタヌーンティではないかしら。
「本物」ではないけれど、「代行」してくれる「装置」として存在している。
「貴族」や「上流階級」の生活様式を継承して維持するための舞台。或いはそれに憧れる人達にとっての「ハレ」の場。
ウィーンのカフェとは成り立ちからして違う。ウィーンのカフェは生活の外部装置〜カフェは書斎と他の人のための椅子のある部屋〜になっているようだ。
アフタヌーンティーのないティールームならカフェに近いのかもしれないが、英国ならパブがその役割りを担っているように思える。
と言う訳で、アフタヌーンティーを楽しむためには覚悟が入る。場所だけではなく、他の参加者に合わせた服装をしなくてはならない。
一人旅だとジャケットで全て済ませていたが、そうもいかなさそうだ。
追記:
ロンドンでも昔も「コーヒーハウス」があって、大衆的な場でもあったのだが、それはその後「会員制クラブ」に変化して今に残っている。しかしながら、それはティールームなどは比べ物にならないくらい敷居の高い場所になってしまっているそうだ。
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