立ち入り禁止区域は同心円ではない。風向きで放射性物質の飛散方向が違うから。
チェルノブイリに行った『
「黒い土、森の奥」(33)』の真ん中の写真が『ゾーン』である。濃い色が低レベルで立ち入り制限区域であり、ここからは許可がないと入れないのだが、実は住んでいる人がいる。薄い色は高レベルでより厳しい立ち入り禁止区域であるが、許可を得て「石棺」の近くまで入っている。
しかし、この『立ち入り制限区域』にはカラクリと言うか示されていない区域がある。
『立ち入り制限区域』の上の方の境界は実はチェルノブイリがあるウクライナとベラルーシとの国境でもあるのだ。放射性物質の飛散はベラルーシ側の方が広範囲に拡がっている。
その範囲はNPO法人チェルノブイリへのかけはしの『
放射能汚染地域地図1』にあるが『立ち入り禁止区域』を越えて汚染が拡がっている。
『IAEA チェルノブイリに及ばず』
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1568226&media_id=2
『毎日新聞』(2011年4月13日)【ウィーン樋口直樹】福島第1原発事故の国際評価尺度(INES)がチェルノブイリ原発事故(86年)と同じ「レベル7」に引き上げられたことについて、国際原子力機関(IAEA、本部ウィーン)は12日、福島原発事故の深刻さは史上最悪とされるチェルノブイリ事故に遠く及ばないとの見方を示した。レベルの引き上げに伴う無用の混乱を避ける狙いがあるとみられる。
IAEAのフローリー事務次長は会見で、チェルノブイリ事故について「原子炉自体が大爆発し、激しい黒鉛火災が続いた。放射性物質が空高く吹き上がり、一帯に飛び散った」と説明。「福島では全ての原子炉が地震で停止し、原子炉圧力容器自体が爆発することはなかった」と両者の違いを強調した。
同氏はさらに、福島原発からの放射性物質の外部放出量37万テラベクレル(保安院推定)と、チェルノブイリ事故の放出量520万テラベクレルを引き合いに、「両者には大きな違いがある。事故の構造はまったく違う」と強調した。
INESはレベル7の評価要件のひとつとして、「ヨウ素131等価で数万テラベクレル以上の放射性物質の外部放出」を挙げている。福島原発の放出量はこれに該当する。
一方、フローリー氏は「INESの尺度は行動のための尺度ではない」と述べ、レベルの引き上げによって避難区域の拡大など特定の行動が課されるわけではないとした。「日本の担当者は尺度が見直される前からやるべきことをやっていた」とも語り、レベルの引き上げによって事故を取り巻く環境が劇的に変わることはないとの見通しも示した。
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