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2017年12月10日08:48

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市川海老蔵、信長を演じる。

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まり好意的な評判を聞かない大河ドラマ『 おんな城主 直虎 』だが、万千代を演じる菅田将暉がメインとなった後半はなかなか面白い。直虎(柴崎コウ)ではなく、最初から万千代を主役にした方がずっと良かったのではないかと思う。終盤は見どころも多いのだが、私は市川海老蔵の演じている織田信長に注目していた。私が知る限り、映像化された信長としては、最も不気味で、底知れぬ恐ろしさを体現している。だいたい、こんなに穏やかに、独特のイントネーションで話す信長を見たことがない。それでいて、彼の言葉には、額面通りに言葉の意味を受け取ることができない深さがある。家康(阿部サダヲ)のこれまでの尽力に感謝し、「 弟よ 」とまで呼びながら、裏では家臣団もろとも家康を暗殺しようとするなど、正に魔王だ(第48話)。

 そんな海老蔵の信長だが、ひとつ、残念なことがある。会話をしながら種子島(火縄銃)で的を撃ち抜くシーンでのことだ。彼は火ぶたを切った(引き金を引いた)瞬間に目をつぶったのである。最初、私の見間違いかと思った。二発目はさらに酷かった。火ぶたを切る、少し前にすでに目をつぶっていて、つぶったまま射撃したのだ。つまり、彼は射撃の瞬間、標的を見ていない。射撃時に目をつぶるのはなぜか? 怖いからだろう。信長の「 底知れぬ恐ろしさ 」を見事に演じ切っていながら、肝心なところで「 役者 市川海老蔵 」自身が出てしまった。火縄銃の射撃が怖くて目をつぶるような胆力のない信長など、およそ信長らしくない。

 ドラマや映画でも、登場人物が射撃シーンで目をつぶっていることはよくある。どんなにガンアクションが見事でも、プロっぽく見えなくなるから不思議だ。
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