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2021年06月09日02:32

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Eighth Wonder「Fearless」

先般書いた日記で
僕が学生時代に住んでいた
京都市内の「暮靄山房」という下宿先について
少し触れたが、その前に住んでいたのは
「五蘊荘(ごうんそう)」というこれまた難解な名前の下宿先であった。
三階建ての建物だが、四畳半一間が占有スペースで
残り全てが共同施設だった。食事はついていなかったが
風呂がいつも沸かされていて、毎日入るのが楽しみだった。
色々あって僕はそこを追い出されるようにして出ていくのであるが
少し気が触れた感じの大家さんに対して
今思うと大変申し訳ないのだが
挑発行為のような事を繰り返していて仕方なかったのかな、とも思う。

その時の僕の部屋には、同じ建物に住む同年代の男子学生が
入れ替わり立ち代わり出入りしていて、10人かそれくらいだろうか
まるで兄弟かのようにつるんでいた。
そのお陰でとは言わないが、プライバシーが全くないというか
部屋に鍵を掛けることが出来ないような状況だった。
共同便所、共同炊事場、共同洗濯機、共同冷蔵庫。。。
テレビを持っていないやつは、プレイルーム(しかし四畳半)
にあるテレビを見る感じで、そう言えば、自習室もあった。

僕は自室にいる時は
部屋で結構な音量でラジカセをかけているのが常であり
部屋の前にある共同の洗面台に来た人には
僕が在室かどうかは即座に分かる感じだったと後年聞いた。
そんな環境であるから、僕は女性と知り合っても
その女性の部屋に乗り込むしか術はなく
部屋に呼ぶことはまず無かった、が
一度だけ呼び入れた事があった。
それは、「中を見てみたい」というどうしようもない相手の
思い付きというか興味本位の行動によるものであって
僕はそれだけは避けたいと思っていた。

決して、部屋が汚れているとか、みっともないとか
そういう理由からではなく、
たぶん、落ち着けないことが分かっていたからである。
共同便所といっても、事実上、男子専用であり
建物全体から青臭い男子臭は漂っているわけで
女性が入る余地が無いのである。

で、結局
部屋に女の子が来てしまい、
そういう感じになってしまいコトに及んでしまうのであるが
そんな長時間では無かったとはいえ後悔してしまった。
コトの後にトイレは使えないし、風呂も使えない。
部屋に鍵を掛け、来客中である事は何とか周囲に知らせることは出来ても
やはり建前上は「女人禁制」であるから
気を遣うのである。
彼女が来室中、ずっと大音量では無いものの、この
エイスワンダーのボーカル、パッツィー・ケンジットの歌声が
流れていた。
格好つけるわけではないが、当時の僕には色恋事より
日々の生活の事で精一杯で、
何より友人たちと学生生活を満喫する事だけが楽しみの中心で
すぐにその女の事は疎遠になり、その先は殆ど無かった。
相手もこっちをどう思っていたんだろうね、と今になると気になるが
当時はそれも歯牙にかけないほど、気持ちを考えられていなかったように思い
反省する事ばかりだ。
ただ、今でもパッツィの甘い歌声のこのアルバムを聴くと
その頃の青春の一頁というか切ない気分に胸がちょっと熱くなるのである。

さて、当のエイスワンダーだが
出世作である唯一のこのアルバムを発表後に消滅して
本当に「第八の不思議」となってしまった。
当時流行のユーロビートとロックサウンドの良い感じのミックスで
それでいて女性ボーカルのポップバンドは貴重だったが
それ以上でもそれ以下でもなかったという事か。
全曲がヒット曲と言っても良い出来だと思ったのに、残念である。
兎に角、当時のパッツィーはエロ可愛くて大好きだった。

今でも不思議なのだが、このアルバムの邦題は
「クロス・マイ・ハート」であるが
原題は「Fearless」なのである。

評価 ★★★★

Cross My Heart
When the Phone Stops Ringing
Baby Baby
Will You Remember?
Wild Love
I'm Not Scared
Use Me
Anything At All
My Baby's Heartbeat
The Dress
Stay with Me (bonus track)


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