先般も述べたが
本件の真相は知らない
両者の主張がかみ合わないからである
大抵、証拠が出揃い議論しつくされると
その法的解釈を争うのが裁判の焦点になるのであるが
この裁判と結果は
いわゆる水掛け論状態で
世間の注目だけを徒に集めるばかりの
泥仕合の様相を呈している
両者の主張ばかりか司法判断まで揺れ動くようでは
第三者に正しい認識が持てるはずもない
先般も述べたのだが
僕ならば自分の娘が
こんな怪しい中年男に「就職相談」に出向く、という
何かいかがわしいを通り過ぎて
法的にこそ犯罪ではないが倫理的には怪しい行動を採ろうとしたら
かなり強硬に止めに入るだろう
何かが起きる前であれば、相手に煙たがられても
一向に構わない
2人きりで(業界の先輩である人物に)相談に臨む、というのが
「ごく普通の事」と考える人には理解できないかも知れないが
娘を持つ親としては
「そんな怪しい男のところに1人で行っちゃダメ」
と絶対に言いたい。
まして「働き口の斡旋のお願い」であろう?
見返りを要求されてもおかしくない
それとも相談に対して無償で応えるのが筋だというのなら
「世の中はギブ&テイクだろ」
と考える人たちが受け入れられないだろう
つまり、この行動自体が一つの解釈の分かれになっている。
裁判ではここを争うと他の問題にもどんどん飛び火していくから
あまりここの論争については明らかにされていないが
大の大人が双方酔っている時間帯に
言ったの言ってないので揉めていること自体、
「性暴力があったか否か」の判断が難しい事件だと思わないか
スキャンダラスでセンセーショナルな言葉が飛び交っているが
山口氏が悪意を持って
「酒に薬を入れ酩酊状態にして行為に及んだ」としたら
間違いなく性犯罪だが
伊藤氏自身が「行為の最中に目が覚めるまで記憶がない」
と言っているのに
「そんな事を合意するはずがない」と言っている事に対しては
「整合性が無い」
と判断されて刑事裁判としては不起訴処分となったのである
山口氏の主張においては
かなり酔っていたのでホテルに連れ込んだ
部屋の中とか服にゲロを吐きまくった
本人が謝罪していた
その上で合意の上で性交渉に応じた
という話で、
「お互いに酔っていたのだから、ごめんね」
「責任を取れというのなら、取りますよ」
とメールを返信しているので
ここは議論の対象ではない。
但し、伊藤氏は避妊もしないで行為に及んだことや
信頼していた人に裏切られたことに対しても
山口氏を非難している
しかし、ここは冷静に考えてもらいたい
避妊をしたかどうかは性暴力の核心の問題ではない
合意したかどうかが性暴力と単なる性交渉を分かつものであり
伊藤氏は「合意したかどうか、記憶にない」のである。
伊藤氏は信頼していた相手に無償で就職あっせんのお願いをしに
お酒の相手をしながらサシ飲みに出向いたのであり
世間的な感覚で言えば「やっちゃった」だけなのではないか
公平な解釈をするために改めて述べるが
本当は山口氏には悪意があったのかも知れないが
だとしたら、それを証明するためには証拠が足りなかった。
※例えば、薬を飲まされていたなら血液検査すれば何か出たかもしれないし
そういう証拠を用意出来れば展開は変わっていた、と推測しているだけで
合意があったか無かったかは別の話。
しかし、記憶が無くなるほど飲んでしまった男女が
ホテルで同室になって行為があったか無かったか
或いは合意があったか無かったかを
裁判で決めるなんて性暴力の問題とは違うような気がするのは
僕が「おおらか過ぎる」からだろうか
過分にデリカシーを欠いたやり取りのメール内容が
公開されているので改めて確認して貰いたいのだが
「避妊しないで行為に及んだのは何故か」
なんて、酔った中年男性に尋ねるのもおかしい
避妊具を用意していなかったら、装着できないし
彼がメールで回答したように
「精子に問題があって、たぶん妊娠しない」
という発言が果たして公開されて良いのだろうか
僕はどちらの肩も持っていないし
それを前提に述べているつもりだが
読み手が
「男性目線が過ぎる」
と感じるかもしれない。
しかし、それは中年男性ではないだろう
まず
山口氏が悪意を持って酩酊状態にして判断能力を低下させて
行為に及んだ、という可能性は否定していない
その場合は山口氏に非があるし
まさしく「性暴力問題」だといえる
それ以外の議論は、伊藤氏にも原因がある別の問題で
山口氏にも非があるかも知れないし
伊藤氏にも非があるかも知れない
加えて、名誉棄損問題など
この議論の被害者に山口氏が成り得る、と
述べているのである
民事訴訟においては
具体的物理的被害を伊藤氏が受けた事が確定したので
山口氏に非があるという判断だが
改めて
自分の身か自分の娘か息子の身かに置き換えて
この事を考えると
酒を飲んだ席で起きうる事をどの程度本人たちが
予見していたのか?についても
もっと議論して貰いたいと思う
飲酒は犯罪です
これは言い過ぎだとしてもね
■伊藤詩織さん民事訴訟で「勝訴」、刑事で「不起訴」はなぜ? 立証のハードル
(AERA dot. - 12月24日 07:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=5913397
性暴力被害を訴えたジャーナリストの伊藤詩織さんが民事訴訟で勝訴した。刑事手続きでは「不起訴」となりながら、一転なぜ「勝訴」できたのか。AERA 2019年12月30日−2020年1月6日合併号で、日本の性犯罪被害者を取り巻く深刻な現状が浮き彫りになった。
* * *
「今日見えている景色は、本当に違います」
性暴力被害を訴えた民事訴訟で勝訴したジャーナリストの伊藤詩織さん(30)は12月18日夜、都内で開かれた報告集会で200人近い支援者を前に喜びを語った。判決は、元TBS記者山口敬之氏(53)が「酩酊状態で意識がない伊藤さんに合意がないまま性行為に及んだ」と認定し、山口氏に330万円の支払いを命じた。伊藤さんの弁護を務める西廣陽子弁護士は言う。
「伊藤さんの真摯な姿勢と一貫した主張。それが、信用性が高いとして認められた」
だが、今回の事案は刑事手続きでは「不起訴」となった。伊藤さんは、性暴力を受けた2015年4月、警視庁に準強姦容疑で被害届を出した。だが、東京地検は嫌疑不十分で不起訴処分とし、伊藤さんは検察審査会に不服申し立てを行った。しかし17年9月、検察審査会も不起訴相当と議決。なぜ、民事訴訟では一転「勝訴」となったのか。
性犯罪などの刑事事件に詳しい亀石倫子弁護士は、一般論として「刑事事件で不起訴になった事案でも、民事裁判で勝訴することがある」と語る。
「刑事裁判は、国民に対して国家が刑罰を科す場であるので、犯罪の成立要件を検察官が立証しなければならないが、合理的な疑いを差しはさむ余地がない程度にまで立証する必要があるためそのハードルが高い。しかし、民事訴訟の場合は、『不法行為』、すなわち『故意または過失によって、他人の権利・利益を侵害した』ことを証明できればよく、立証のハードルも刑事事件ほど高くない」
民事で不法行為が認められた一方、刑事では何の罪もないとされることには違和感がある。
「もっとも本件は、刑事裁判で立証に失敗したわけではなく、検察が不起訴処分とした。民事裁判での事実認定を前提とすれば、検察の判断には疑問がある」(亀石弁護士)
日本の性犯罪被害者を取り巻く状況は深刻だ。今春には、性暴力をめぐって、全国で無罪判決が相次いだ。実の娘に性的虐待をした父親が、娘の抵抗が「著しく困難だったとは言えない」として無罪になった判決もあった。そうしたなか今回の判決は、同様の被害に遭いながらも「なかったこと」にされてきた人たちを励ます結果となった。
伊藤さんは、こう呼びかけた。
「自分の真実を信じてほしい。私もそれを貫いて今日の結果がある」
性犯罪被害に遭った時、裁判で勝訴を勝ち取るポイントについて、前出の亀石弁護士は「いかに客観的な事実を集められるかにかかっている」と語る。
判決では、伊藤さんは被害に遭った後、産婦人科を受診しアフターピルの処方を受け、友人2人と警察署に相談したことなどが、「性行為は伊藤さんの意思に反していた」と認定されるカギとなった。
「性犯罪は、通常密室で起きるため、当事者の認識や言い分が食い違うことが多く、どちらの当事者の言い分が信用できるかが問題になる。それに比べて、動かしがたい客観的な事実の方が推認力は高い」(亀石弁護士)
20年は刑法の見直しがある。今の刑法では、強制性交罪などの成立には、被害者の抵抗が「著しく困難」なほどの「暴行・脅迫」などが必要要件だと解釈されている。被害者や支援団体からは、暴行・脅迫要件を撤廃し、「相手の同意がない行為はすべて罰するべき」という意見が出ている。一方、同意の有無だけを要件にすると、冤罪が増える可能性を危惧する声もある。
前出の西廣弁護士は言う。
「同意なき性交は当然、犯罪だという社会にしなければいけない。性被害者の声をもっと聞き、議論を広める必要があります」(編集部・野村昌二)
ログインしてコメントを確認・投稿する