「カレー好き」にとって幾つか不思議に思う点があると思う。
カレーは「インド発祥の料理」として知られているが、
日本のカレーはどうして「ビーフカレー」が主流なのだろうか。
インドを旅行した経験のある僕からしても、
ご当地でビーフを食べるのは「ご法度」を通り過ぎて彼らの発想には全く無い次元のレベルであることは分かっている。
なぜなら、インドの大半の人の信教であるヒンドゥー教では
牛は「神様のの乗り物」とされていて、食肉用の家畜ではないからである。
そして同様に、国土の大半をイスラム教国家「ムガル帝国」の時代の文化も下敷きにされているので「豚肉」も食べない。即ち、南アジアの地域の大半では、「肉」とはすなわち「鶏肉」を指すことになるのである。
であるからして、「タンドリーチキン」は存在するけれども、「タンドリービーフ」は無いのである。「シシカバブ」は羊肉が主なのである。
話は逸れるが、「シシカバブ」はインド料理で、正しくは「シークカバブー」というが、串焼きにした肉料理全般を指す。トルコ料理として有名なのは「シシュケバブ」である。我々がよく目にする肉を何層にも重ねたものを縦に刺して回転させながら、外からグリルしているやつ。。。あれは「ドネルケバブ」である。
この話は中国でウイグル人から聞いたのだが本当だろうか(笑)
僕がインドを旅していた時も、心の中では「食べたい」と思いながら牛肉は食べられなかったのだが、入国35日目の深夜にコルカタの地下深くでひっそり営業していた西洋人が集まるパブにて、遂に「ビーフステーキ」をインド国内で食べることに成功したのである。
それまでは捜せども「牛肉」の料理は手に入らない。ニューデリーの目抜き通りにあるファストフード店のハンバーガーにも牛肉は使われていない。ムンバイの高級レストランにも、なかったのである。
無論、中華街に行けば食べられるかもしれないことは分かっていたが、味はともかく彼らが出す「牛肉料理」に本当に牛肉が使われるのかどうか信用できなかったので、中華街には行かなかったのである。それに、アジア人の単独旅行者にとって、インド人に「チン(=中国人)」と見做されることはかなり危険な事であった。彼らと中国人はカシミール周辺を舞台とした国境紛争のさなかであり、中国人はインド人には「下品で、嘘つき」と蔑まれていたのを記憶している。
話は戻るが、まぁとにかく、それほどインドでは「牛」は「無い」のである。
しかし、日本のカレーは「ビーフカレー」が多いのである。
それが意味することは、日本の「カレー」とは「インドのカレー」ではないという事である。
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