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2011年08月18日13:51

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映画『 鉄人28号 』

 戸・新長田で「 実物大 」の鉄人28号を見て、思いのほか感激したので、レンタルDVDで実写版映画『 鉄人28号 』(2005年)を借りて観た。この映画は評判がよろしくないので全く期待していなかったが、まさか、ここまで酷いとも思わなかった。何がいけないと言って、往年のファン達が観るであろうことを一切考慮せず、対象年齢8歳未満の「 お子様ランチ 」に仕上げてしまったことである。そこには原作やオリジナルアニメへの畏敬の念は感じられず、ただただ、「 子ども向けだから 」という誤まった制作姿勢が感じられる。謎のロボットを作って世界制服を果たそうとする宅見零児の背景や、彼の息子・光のエピソードなどほとんど語られないまま展開するので、物語が薄っぺらな割りに非常にわかりにくい。子ども向けの文法に、大人の事情で難解な表現を混在させるから、こういう齟齬が生じるのだろう。


 それにしても、金田正太郎少年のキャラ設定はもう少しなんとかできなかったのだろうか? アニメでは少年ながら大人顔負けの活躍をする彼が、いじいじと尻込みし、泣き顔で七転八倒しながら成長していく姿など『 鉄人28号 』ではない。正太郎の胸のすく活躍こそ物語の柱であって、ありがちな成長物語に偏ってしまったのは間違いである。
 
 肝心のCGに関しては、謎のロボット(ブラックオックス)の出現から東京タワーを破壊して引き上げるあたりまでは面白かった。しかし、ロボット同士のバトルはあまりのお粗末さに拍子抜けしてしまった。鉄人よりブラックオックスの方が格好良いとは、どういう冗談であろう。この映画を制作陣が真面目に作ったことは認めるが、大人が楽しめるクオリティでなければ昨今の子どもは決して満足しない。最新の映像技術で目の肥えた彼らにもはや「 子どもだまし 」は通用しないのだ。戦時中の雰囲気を伝えるオープニングと、『 鉄人28号のマーチ 』を使ったエンドロールは観るべき価値があり、救われる。
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