mixiユーザー(id:6007866)

2008年03月26日08:09

49 view

ドラマ「プロポーズ大作戦SP」

年の春、テレビに向かって主人公を「このバカケンゾー!!」と激しく罵倒しながらも、毎週毎週楽しみに観ていたドラマが『プロポーズ大作戦』だ。幼馴染みの吉田礼(長澤まさみ)の結婚式にゲストとして招かれた主人公・岩瀬健(山P)は、披露宴のスライドショーを観ながら、礼への気持ちを秘めたまま無為に時を過ごして来たことを激しく後悔する。そして「あの頃に戻ってやり直したい」と強く願った。結婚式当日の花嫁に対し、尋常でない未練の気持ちを抱く健を深く哀れみ、教会に棲む妖精は彼を写真に写った過去に戻して、もう一度やり直す機会を与える。しかし、せっかく過去に再挑戦しているにも関わらず、健はなお自分の気持ちに素直に向き合うことができない。同じ失敗を繰り返しては「もう一度・・・」と妖精に願って何度も過去へと旅立っていく。視聴者は毎週、健の意気地の無さと往生際の悪さに呆れ、イラつき、「もっと素直になれ!」と罵倒しながら、彼が必死に奮闘する様を見守るのだ。やがて、健は気がつく。過去を嘆く今よりも、今を変えようとする未来への意志が一番重要なのだということを・・・。最終回で「現在」に戻った健は、友人代表としてのスピーチで礼への思いを初めて伝えるのだった。このシーンは素晴らしい。何度見直しても、目頭が熱くなる。健の言葉を聴き、礼は悟る。自分の気持ちに素直に向き合わず、健への思いを断ち切って来たことを後悔するのだ。一人、タクシーで披露宴会場から去る健。礼の涙の意味に気づき、結婚を諦めた新郎は礼を送り出す。ラストシーン、ガス欠したタクシーを押す健の後ろから、彼を呼ぶ礼の声。振り返って、笑みを浮かべる健のアップ。なんとも爽やかで、味わいのあるエンディングだった・・・。

 感動の最終回から一年。『プロポーズ大作戦SP』が放映されると知って、困惑した。あれだけ素晴らしいハッピーエンドに対し、一体、何を付け加えようというのだ? 蛇足的SPで、せっかくの感動を無にされるのはかなわない。SP制作の背景を知り、今度は仰天した。なんと、「あれでは二人がどうなったのか理解できない」「最後が微妙・・・」「終わり方がスッキリしない」「中途半端」「尻切れトンボ」「二人のその後を知りたい」という多くの視聴者から抗議と問い合わせがTV局に殺到したのだそうだ。「・・・・う〜む」、これは唸らざるをえない。あの表現で「伝わらない視聴者」がそんなに多かったとは・・・。健を追って、披露宴会場を礼がウェディングドレスのまま飛び出せば、それはそのまま「健と礼の新しいスタート」を意味しているのに、もっと直接的な映像表現が求められるとは制作側も面食らったに違いない。そして、昨夜『・・・SP』は放映された。「今度こそ、全てスッキリさせます!」というキャッチに恥じない、正に渾身のSPだった。映像読解力の乏しい視聴者にはもちろん「わかりやすく」、ちゃんと結末を理解しているファンにとっても「見応えのある、その後」が描かれていた。

 健の山下智久も、礼の長澤まさみも好演だったが、私がこのドラマで最も印象に残ったのは妖精を演じた三上博史の存在感である。毎週、半ば不機嫌に半ば呆れたように健を過去に戻してはいたが、最終回の妖精の言葉には感動した。彼が健に送る言葉は、人生の先輩(人間じゃないけど)としての深い示唆と愛情に満ち溢れていた。ひょうきんな演技と滑稽な台詞回しの中にも、彼の眼差しの奥に真摯な輝きを感じることができた。最終回の感動を演出したのは、彼の言葉だったと言って過言ではない。SPでも、「ハワイの教会に引っ越したのだ」と登場してくるのだが、実のところ、妖精なしにこのドラマは成立しない。しかも、今度は親友ツルのために過去に戻って奔走した健に対し、妖精は再び言葉を発する。「ちゃんと礼を幸せにしてやれよ。お前も幸せになれ」。三上演じる妖精の言葉の重さ、温かさ、そして眼差しの優しさ。これこそ、このドラマの「魂」であり、大きな魅力であろう。妖精三上よ、真摯な演技には心から感動したぞ!!
0 16

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2008年03月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記