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2024年11月22日00:05

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「エイリアン:ロムルス」感想

 これは、「エイリアン」シリーズの最新作。映画としては7作目になるが、物語としては1979年のオリジナル第1作目に繋がるものとなる。
 映画は、リドリー・スコットが製作を務め、監督は「ドント・ブリーズ」のフェデ・アルバレス。主演は「プリシラ」のケイリー・スピーニー。

 地球を遠く離れた、日の差す事がない植民星ジャクソンで先の見えない日々を過ごすレインは、元恋人のタイラーに誘われ、この星から脱出する計画に参加する――それは、管理会社の放棄された宇宙ステーション“ロムルス”からコールドスリープ装置を盗み出し、自分たちの宇宙船に取りつけて他の恒星系へ脱出する、と言うものだった。
 だが、その宇宙ステーションが放棄されたのには訳があった。そこは、宇宙船ノストロモ号から回収された未知の宇宙生命体を研究し、その生命体を制御出来ずに放棄されたのだ。
 宇宙ステーションに侵入した6人の若者によって活動を再開したその生命体は……

 「エイリアン」シリーズは、リドリー・スコットが監督に復帰した5作目の「プロメテウス」と「エイリアン コヴェナント」では、宇宙と生命の誕生に迫るかのようなSF神話のような物語となり、その壮大さには感心したが、さすがに風呂敷を広げすぎ、様々な破綻を来していたのも事実だと思う。そこで本作は、第1作目の数十年後と言う時代設定にし、宇宙空間中の閉鎖環境で、少人数がエイリアンと遭遇し、生存の為に戦う、と言う1作目と同様の内容となった。
 1作目との連続性を持たせる為に、宇宙船など登場するメカニズムは、やや古臭いデザインのものとなり、それに使い込んだ印象を与える事で、これは確かに1作目の世界線上にあるものだ、と納得させられる。ノストロモ号の残骸が出て来たのには唸らされたし、仲間のうちのひとりがアンドロイド、と言うのも1作目と通じるものだし、1作目にも登場したある人物の意外な登場には驚かされた。

 その原点回帰は効果的であったし、これこそが「エイリアン」なのだ、とシリーズのファンを納得させる部分もあるだろう。しかし、気になったのは設定と描写が、緻密さに欠けること――第1作目の「エイリアン」にインパクトがあったのが、宇宙最強生命体として設定された“エイリアン”の生態が非常に緻密に作り上げられていた事にあるのだが、本作の場合、ロムルスの小惑星帯との衝突、と言う幕切れがあり、そこに向けたタイムサスペンスも含む為に展開が急ぎ足で、そこに押し込まれた、エイリアンの成長過程と変態の様子に無理を感じた。
 また、押し寄せるエイリアンの成体・ゼノモーフに対し、「エイリアン2」で登場した強力な武器のパルスライフルを用い、あるアイデアで形勢を逆転する――そのアイデアこそ秀逸だったけど、それでも、こんなに簡単にエイリアンが倒されてしまうのには、ちょっと違うなぁ、と言う違和感があった。

 フェデ・アルバレス監督は、手に汗握るスリル描写が巧みで、終盤、これまでか、と思った所でもう一幕と言う展開も悪くない。第1作のリメイク、とまでは言わないがリブートっぽい印象もあるのは事実だし、少なくとも観客にとっては、エイリアンに未知なる部分がない為にホラー要素が希薄になってしまう、と言う事もあるが、それでも、今や古典的SFホラーとなった「エイリアン」世界を、あらためて劇場で観る事が出来るのは価値ある事だと思う。
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