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2023年02月14日15:24

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堕ちたな。毎日新聞。

この報道を最初聞いた時、僕は耳を疑った。
「で、これで一体誰が得をしたんだ?」
と思ったからだ。
この報道で登場する問題点は幾つかある。

一つは、岸田首相の秘書官という政治に最も近い人間が
世間的潮流に反してLGBT当事者とその関係者を貶める発言をしたという事実。

もう一つは、そういう人物を身辺に置いているという
岸田首相の任命というか雇用責任。

もう一つは、本音の度合いは不明ながら、政治の中枢におけるLGBT問題への意識の低さの露呈。
最大のものが「オフレコ破り」というマスコミ業界最大の禁じ手、である。

最初の3つはしかし、オフレコ取材で得たとしても
「誰が」さえ秘匿すれば記事化できるギリギリの内容であって、
そこも「書くな」というのならオフレコ取材は許さないはずであり、
仮に書いたとしても「誰が」が無ければ世間の興味は得られない。
つまり、今回「オフレコ破り」を敢行した毎日新聞の意識が低いか、
過ぎる冒険をしてしまったのか。
何故なら、
「いかなる理由があってもオフレコは破ってはならない」
のが世間の良識であり
「オフレコであっても問題発言はあってはならない」
のは毎日新聞だけが使っている詭弁、方便だからである。
国民の代理と称して政治取材を行っている立場だから、
そのくらいの発言は容認されても良いとは思うが
「オフレコ?破りますよ」
と宣言してオフレコに応じるバカも居るまい。

毎日新聞の政治部辺りが社内で株を上げるためにした行動だとしたら
毎日新聞は今後の「オフレコ」での取材が信じてもらえなくなるわけだから
処罰されこそすれ、毎日新聞には大きなダメージが残されるだろう。
仮に我が社が警察署で記者クラブ的なものがあるのだとしたら
「むこう半年間」くらいは毎日新聞は出入り禁止にするだろう。
そのくらいの暴挙だと言える。
現に、そのオフレコ取材に同行していた同業他社は
この問題発言については当夜組の新聞やネットには報じておらず、
翌朝問題化してその日の内に秘書官が更迭された。

この秘書官の更迭劇を報じた社、オフレコ破りを報じた社など
多数現れたのは、「某社の報道によって更迭劇が起きた」と
第三者的立場をとりながら、
何故同席していた自社の記者が報じなかったのかについて
触れることはない。(この辺りに闇があると思わないか)

無論、秘書官の発言は褒められた内容ではない。
恐らくは普段は押し殺している
性的マジョリティのマイノリティに対する生理的嫌悪感や
違和感を強調して述べただけであり、
御年55歳の元秘書官の世代では珍しくない「本音」ではなかっただろうか。
ただ、それを人前で表明するのは世間ずれも甚だしい。

歴史的にも同性愛であったり、性同一性障害の存在であったり
様々なマイノリティの存在は示唆されてきており、
それに関わる文学作品も伝承も歴史的記録もあるわけだから
政治というか行政的にやむを得ず「マジョリティ基準」で
大雑把に倫理観や社会的分類を行ってきたという問題を
これから解決しよう、という方向に世間が向いてきたというのは
もう何年もずっと前からの話である。
元秘書官が「それでも俺は、見るのも嫌だ」という感覚があるというのは
それはそれでひとつの意見であり感覚だから尊重されるべきだ。
ただ、それをパブリックな空間では口にしにくい事は
ただ本人も分かっているだろう。
それを敢えて口にしたというのであれば、
リップサービス的に少し大げさな表現でジョークを飛ばした積りだったと
考えられないだろうか。

現場には各社の記者がずらり揃っていて、
その時の発言を「聞き流した」わけであるから、
毎日新聞だけが「オフレコ破り」に至った理由の説明がつかないのである。
毎日新聞だけが別の理由で「オフレコ破り」をしたとしても
同業他社は「破らなかった」わけだから、
それは「報じるべきではない」あるいは「本気の言葉ではない」と
受け止めるべきだったのではないか。

もっとも滑稽なのは下記参照の本記末尾部分にある

「荒井勝喜・首相秘書官は3日、記者団のオフレコ取材に対し、差別発言をした。複数のメディアが実名で報道し、その後、荒井氏が実名報道を前提にしたオンレコの取材に応じ、発言を釈明した。朝日新聞は、荒井氏が差別発言をしたオフレコ取材の場にはいなかったが、発言を釈明したオンレコ取材などを通して、その内容を報じた。」

つまり、朝日新聞の記者は現地に居なかったので本件には関われなかった、残念だと言わんがばかりに言い訳している点である。

岸田発言の問題点を先頭に立って攻撃していた筈の朝日新聞が、
秘書官のエラーの現場には居らず、
蛮勇に至った毎日新聞電子版に追随した同業他社の動きも静観した。
この日和見ぶりが実に苦しいところなのである。
毎日は蛮勇、朝日は日和見。
左派の二紙がこの体たらくなのは政権が大きく右に傾いて久しいからである。
国民全体が危機に瀕する出来事が次々と起きるために
右派が挙国一致的な雰囲気を醸成し、なかなか切り込めないのである。

とはいえ、堕ちたな。毎日新聞。


■差別発言が出たオフレコ取材とは 意義大きい場合は交渉し実名報道も
(朝日新聞デジタル - 02月04日 21:44)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7288659
 岸田文雄首相は4日、性的少数者や同性婚をめぐって「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」などと差別発言をした荒井勝喜・首相秘書官を更迭した。

 問題になったのは、荒井氏が3日夜、官邸でオフレコを前提にした取材に答えた発言だった。
 複数のメディアによると、荒井氏は性的少数者や同性婚について、「見るのも嫌だ」「秘書官室もみんな反対する」「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」といった趣旨の発言をした。
 こうした発言が問題視され、実名で報じられると荒井氏は3日深夜、改めて記者団の取材に応じ、「見るのも嫌とは言っていない」と一部は否定したものの、報じられた発言の内容はおおむね認め、「完全に撤回させていただく」とした。
 ◇
 取材の現場では、政権運営や政策決定の背景などを把握するため、記者会見など公式の取材機会とは別に、実名での引用を前提としないオフレコ(オフ・ザ・レコード)取材を行っている。

 首相秘書官をはじめ政府高官らが官邸に出入りする際などに、記者団がオフレコ取材をする。取材した内容は、発言者を特定せず、記事で引用することがある。ただ、実名で報道する社会的意義が大きいと判断したときは、取材相手と交渉するなどして、オフレコを解除し、発言を報じる。

 荒井勝喜・首相秘書官は3日、記者団のオフレコ取材に対し、差別発言をした。複数のメディアが実名で報道し、その後、荒井氏が実名報道を前提にしたオンレコの取材に応じ、発言を釈明した。朝日新聞は、荒井氏が差別発言をしたオフレコ取材の場にはいなかったが、発言を釈明したオンレコ取材などを通して、その内容を報じた。


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